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盗賊王女の冒険  作者: こーむー
15/29

街のシンジケート

翌日、私は城の警備兵を見回した。いた。あの憲兵だ。


私は憲兵に近づいて命令した。

「現任務の目処がつき次第、王女の部屋の警備に回れ!警備の交代が完了次第、挨拶に来い!」

「はっ」

うん。しっかりした兵士であるのは確かだけど。

やっぱり、そっち系の人なのか?人の恋沙汰は無関与だよ。絶対に踏み込みたくないよ。


私が部屋で待っていると、その兵士が挨拶に来た。

「御命令に従い、任務に従事したします」

「入れ!」

「それは禁止されており、出来ません」

私は殺気を込めて睨む。ちょっと怯んだな。

「昨日の件で話があるのだ。入れ。人に聞かれてはお互い都合が悪いのだ」


憲兵は観念したらしい。すごい汗をかいて緊張している。

「私はお前を咎めようと思っている訳ではない。むしろ協力を願っている。座れ。話を聞こうじゃないか」

「はっ」

「私は人の恋沙汰には無関与だ。ただし、あの男はいけない。あの男の詳細をおまえに聞きたいと思い、呼び出した」

「はっ」

「国の為、忠誠を誓えるか」

「私は国に忠誠を誓います。なんでもお聞きください」


「おまえにはスパイの様な事をさせてすまないと思うておる。私の様な小娘でも悪党は放って置けないのでな。この事はお互い秘密にし、今後も情報を得たいのだ。なのとぞ、協力を願うものだ」

「王女様の意のままに!私に反省点があります」


「では、もっとブランクに話そう。無礼講だ。お互い打ち解けて内緒話をしよう」

「はい。ありがとうございます」

「この街は、あの悪党が仕切っているのか?」

「いえ、違うようです。さらに上の組織があるようです」

「ほほう。詳しく聞きたいな」

「何卒、危険な事はおやめください。王女様に何かあっては大変です」

「私も自分を過信していない。話を聞いてからだ。個人で活動するため、大きな事は出来ないし、しないと約束しよう」


兵士の話によると、悪の組織があるらしい。それも憲兵如きでは返討ちにされるくらい強いらしい。なんちゃって盗賊団じゃとても太刀打ち出来ないな。メインは5人の猛者とそれをまとめている者。さすがに纏めている者については知らないらしい。絶対に悪い貴族だよ。それか、国の中枢部の文官。あの頭の良さそうな宰相が怪しい。私の自由をことごとく奪うから。

悪の総本山が宰相だったら、宰相を投げ飛ばせるのに!きっと爽快だろうな。


とりあえず、5人のうちの一角を教えてもらった。

ヤコブって言う詐欺商売の親玉らしい。


一対一なら負ける気がしないけど、私自身が井の中の蛙である事は確かだ。慎重に進めなきゃだね。

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