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盗賊王女の冒険  作者: こーむー
11/29

隠された秘宝

今度の依頼は「隠された秘宝探し」みんな張り切っているね。


でもね。よく考えてごらん。そんなのある訳ないのよ。もしもあったら、君達より優秀な盗賊がとっくに盗んでいると思うけど。きっと、叔父上にからかわれているんだろう。


「それで手ががりとかあるの?」

「それがないんだよ」

(ここまでお馬鹿さんとは思わなかったわ!)

「五条通りの橋の近くに行けって言われたんだ」

「じゃあ、とにかく行ってみましょう」


「ところでどうしてその犬が一緒なんだ!」

「ワンちゃんには散歩が必要なのよ。匂いをかいで、宝を見つけてくれるかもよ!」

「ないない。そんな賢そうな犬に見えない」

「犬は苦手だな」


私達は目的の橋について捜索を始めたが特に変わった事はない。やっぱり、叔父上のジョークじゃないの?何も手ががり無しじゃ探しようがないんだよ。頼りの犬のペスもマーキングしているだけだし。

「この犬、やっぱりダメじゃないか?」

「ペス!やれ」

ペスがベスに飛びかかる。ベスが逃げ回るのを楽しみながら見てるとだれか来た。

「ペス!おいで。みんなも橋の下に隠れて」


なんかガラの悪い連中が何か話しているぞ。

「この前は上手くいったな。今回もお宝を手に入れたいものだな」


「おい、聞いたか?お宝だってよ」

「しー。静かに!」

(コイツらか?私のお宝をくすねたのは!許さぬ。私のじゃないけどね)


「みんな尾行するよ!」

「おお。」


王城の皆にはペスの散歩って言ってあるから長居は出来ないんだけど、いざとなったら叔父上のとこに居たってアリバイ作ろうかな。


随分遠いな。森の中に入っていったぞ!私達は盗賊のアジトを発見したのは良いけど、どうしよう。向こうは本物の盗賊っぽいぞ。こっちも一応盗賊なんだけどね。犬の散歩のついでだしさ。


みんなの顔を見渡すとヨハンは青くなってるし、ベスは震えてる。ケリーも首を横に振っている。

なんて根性のない盗賊なんだ。まあ、多勢に無勢だしね。

「私も賛成。別に無理して危険な目に合う必要ないよ。別な手を考えれば良いしね」

みんなひと安心したのも束の間、後ろから声がした。


「誰だ!」


犬のペスが敵盗賊の足を噛みつく。私は直ぐにその男を投げたが、盗賊達の知るところとなった。

「逃げて!」

相手は勝手知る森の中、これは追いつかれる。特に太ったベスが遅い。犬に負けてるじゃないか!


ぐんぐん近づいて来るよ。

「みんな!振り返らず一直線に逃げるんだよ!」


私は、振り返って盗賊と対峙した。

相手は5人か?まあ、なんとかなるでしょ。でも、刃物を持ってる。これぞ盗賊だね。遊びじゃない。本気で私を殺しに来ているんだ。こんな想いは、お人好しの盗賊もどき達にはちょっと酷だ。逃して正解だよ。私はみんなのリーダーなんだから!


一人目が、ダガーで刺しにきた。私は右にかわし、ダガーを持っている腕を取り、腰で投げた。浅いと思い正拳突きを一発入れるが、背中に隙が出来たらしい。背からナイフが突き出されたのを、横っ飛びでギリギリかわした。


「何者かは知らないが、結構やるな!ただ一人じゃこの人数相手にどうにもなるまい。観念しろ。どの道殺すがな」

また来た。投げを打ったが同時に後ろから攻撃される。避けられない。犬のペスが刃物を持っている腕に噛み付いた。ぐっじょぶ!ペス。後で撫で撫でしてあげるね。


「この犬め!」

盗賊はペスをナイフで斬った。キャンキャン。

「ざまあみろ」

「貴様!よくもよくも。私のペスを!覚悟しろ」

私はその男を投げ、頭から落とした。


残り三人は、本気になったようだ。

囲まれた。一斉に来る気か?やばいなそれ。ひとりづつなら楽勝なんだけど。


あっ、ケリーが大きな石で相手の頭を殴った。

「今だ!」

私は残り2人を次々と投げた。投げられた盗賊はケリー達にトドメを刺されてる。


「貴方達、振り返らずに逃げろって言ったでしょ」

「だって、親分だけ残して逃げられないよ」

「ボス1人が犠牲になるのは良くない」

「お頭だって、俺たちがいなければ危なかったじゃないか」


もうホントにお人好しなんだから!怪我どころじゃ済まないのに。でもさ、その親分とかボスとかって呼び名はやめてほしい。ペスも大丈夫そうだ。


「親分、やりましょう。犬の仇ですぜ」

「俺たちゃ盗賊だけど、もう逃げないぜ」

「じゃあ、足手纏いにならないよう石でも投げて応戦して!くれぐれも私に当てないでね」


木の隅で様子を見ていると三人出て来た。不意打ちでひとりやっつけて2人も連携される前に投げた。この調子でって思ってたら、10人も出て来やがった。どうせ、逃げられないし、私はひとり前に出た。


「貴方が、ここの大将ね!」

「おまえは誰だ。俺の子分をやってくれたな」

「お互い様よ。盗賊の大将同士で勝負してみない?」

「小娘が生意気な!容赦なく殺してやる」


盗賊の頭領の剣は早いし手数が多い。近づけない。森じゃなくて広くて動き易い場所ならって思っちゃう。実戦って思うようにいかないものなんだよね。

「どうした。武器も持たずに俺が倒せるとも思ったのか?」


あっ、石が飛んできた。私の頭にコツンって当たった。

「痛いなぁ。もう」

そこで敵の剣が止まったのを見て私は懐に飛び込み、背負って投げた。ドスン!頭領が手放した剣を拾い、構える。

「まだまだ!」

諦めの悪い頭領だなぁ。


げっ!さっきの石で見つかったペスが捕まった。

べスが連れて来られて頭領の前へ。ズブッ。頭領がベスの腹に剣を刺した。

「おまえもこれと同じにしてやる!」


「殺す!許さぬ!死んで詫びよ!」


頭領の剣が振り下ろされる。剣を斜めに当て受け流す。何度も練習した成果だ。私は、振り下ろされたままの状態の頭領の首を横一閃に斬った。血飛沫が舞う。その恐ろしさを目の当たりにした盗賊どもは逃げ惑った。


「ベス!ベス!大丈夫か!」

「痛いよぉ。死んじゃうよぉ〜」

どうやら大丈夫らしい。腹が出てて助かったね。


負傷したベスを担いでアジトの奥に進む。ベス、名誉の負傷だけど君は重すぎる。ケリーと2人でなんとか支えてアジトに着くと、あったよ。金銀財宝が!その隠された秘宝とやらは見つからなかったけど、全部をみんなで持ち帰る事にした。ベスはひとりで歩くんだよ。重いんだから。



今回は怪我人も出ちゃったけど、得たものが大きかった。でも、こんなたくさんお金あっても使う当てないんだよね。

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