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俺のモテ期がなんか思ってたのと違う  作者: 佐土原いづる
4/30

4話

翌日の放課後、昇とユイを連れて学校から1駅離れた喫茶店に来ている。


天野めぐみは特に変化なし、むしろ昨日の事なんてなかったみたいだ。足立 隼人からの接触も無し、たぶん昨日の事は聞いてすらいないんだろう、そんな事だろうと思ったけどね。


「まぁさか、お前に天野めぐみが近づくなんてなぁ」


昇がスパゲッティをもぐもぐしながらしゃべる。


「ちょっと~、昇くん汚いよ」ユイが可愛い声で説教する。


「まぁ、いいじゃんかー。見られて困るやつなんていないんだからさぁ」


「でも~♪ 僕は新くんとデートできるから何だって良いんだけどね~♪」


さっきから話が噛み合ってないようだが、仕方がない。


昇には飯をおごる、ユイとは今度の休日どこかへ遊びに行くことでこの件に協力してもらったのだ。


「でも、今日は一言も話しかけられなかった」


「天野めぐみがボロを出すわけないだろ。好きで告ってるわけじゃないんだから」もぐもぐ


「まぁ、確かに。ユイは天野めぐみの事どう思う?」


「一言でいうと手強い子だね。プライドも相当高い。周りの女子、もちろん足立くんも飾りなんじゃないかな」


「原因は確実に模試の成績だろうな」もぐもぐ


「そうだねー。昔と違って、スポーツができればモテた時期は終わってるわけだし…。学年1桁の成績と、あの子がいける感じの顔だったんだね、たぶん。」


「こんな冴えない男でもか?」


「天野めぐみにかかれば、どんな男でも関係ない。お前の株が上がるだけで、あいつが下がることはないだろう」もぐもぐ


「なるほど。でも、あれ以来大森原さんが話しかけなくなったことは大助かりなんだが、これはこれでキツイ…。」


「まさかの方法で解決しちゃったね」


「同じキツイなら、学年のアイドルの方がましじゃないか?」もぐもぐ


「影響力が桁違いなんだよ。今までは最悪ほっとけば良かったけど、今回はミスったらワンチャン学校にいられなくなる可能性だってある」


「天野めぐみに”小山くんに襲われた”なんて言われたら一巻の終わりだなぁ」もぐもぐ


「なくはないかも。新くんはあの子のプライドを傷つけないように気を付けて」


「あぁ。」


「あいつは男には事欠かないだろうし、あんま気にしなくていいんじゃないかー。すいませーん、チョコレートパフェください」


「お前どんだけ食うんだよ!」


「いいじゃねぇかよ~、ちゃんと協力するからさ!」


「調子良いなおい…」


「新くん! じゃあどこ行こっか~♪ 僕はベタに映画とかが良いな~、それか肝試しに行ってみたいかも~♪」


「あのー、君たち真面目に考える気ある?」


「ある!」※昇、ユイ


「はぁ~~」


といってもこれ以上議論する事なんて無い。とりあえず現状維持、これが今回の結論だ。それよりも誰かに相談できたのは思っていたより大きかった。1人でも同じ結論に辿り着いていただろうけど、誰かに知ってもらえるのは安心する。


何かあった時、この2人はたぶん協力してくれることだろう。2人ともあまり特定のグループに属さないタイプだ。


「じゃあ、また何かあったらラインしろよな~」


「この続きはラインでしようね~♪」



2人はそう言って帰っていった。


-------------------------------------------------------------------------------------------


「なんで、、。なんでこんなことになってるんだよー!!」


「なんで俺がこんなとこに来なきゃいけないんだよー!!」


俺と昇が雄たけびをあげる


その週末、俺はユイ、昇と真夜中に街外れのお寺にやってきた。


そう、ユイと約束したデートとかいうやつだ


映画とかショッピングとか、かわいいもので済ますつもりだったのに、気づけば肝試しになっていた。


そして、その道連れに昇を招集したってわけ。


だが、今回は特別ゲストが来ていた。


「お兄ちゃん、怖いよ…」


「俺だって怖いぜみちる!」


まさかのまさか、昇には小学生の可愛らしい妹がいたのである。


親が二人とも不在だということで昇についてきたあげく、こんな所に来させられてしまったようだ。


「いやー楽しみだね♪ 新くんも、怖かったら遠慮なく抱き着いて良いからね♪」


ユイだけがノリノリなようだ…

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