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俺のモテ期がなんか思ってたのと違う  作者: 佐土原いづる
23/30

23話

開始時刻ちょうど、太鼓同好会の演奏が始まる。


間髪入れずに次の出し物のダンスサークルにラインを飛ばし、3組目のバンドにも準備を促す。控室なんて入れて2グループが限界だ、速やかに人員を入れ替えていかなければ。


正直、目の前で出し物やっているけど全く頭に入ってこないんだが…。これがURAKATAか。


でも、見ている人たちが楽しそうにしているから良しとしようか。するとそこに


「あらた兄ちゃん!」


振り向くと昇の妹のみちるちゃんがお母さんと来ていた。


「みちるちゃん来たんだね♪」


「うん!」


「お二人は昇のお友達?」お母さんがみちるちゃんに尋ねる


「そうだよ!一緒に肝試し行ったの!」


「そうなの、昇がお世話になってます」お母さんが挨拶をしてくれる。


「いえいえ、こちらこそ。教室には行きましたか?」


「まだ…。とりあえず体育館に来てみたんです」


「昇くんの執事姿似合ってますよ♪ 教室の場所わかりますか?」


「いえ…。ほとんど来たことありませんから」


「新くん、ちょっと案内してくるね!」


「うん」


「新兄ちゃん、またね♪」


「楽しんどいで」


ユイが二人を教室へと連れていった。5組目が終わったら30分の昼休憩がある、それまではノンストップだ。


ちょっと一息つこうとしたその時


ピロリン♪


ラインを開くと

『すいません! 小道具が壊れてしまって、直すのに時間がかかるのでなんとかなりませんか!?』


4組目の演劇だった。


くー、さっそく来たか。『その小道具は無いとどうしようもないですか?』


『これがないと芝居が進まないんです!』


『他を当たってみます。とりあえず急いで直してください』


『わかりました!』


しょうもない小道具だったら許さんぞ! 


『すぐにステージに出れる方いませんか? 4組目の演劇が少しトラブルがあって遅れてしまうらしいんです。協力お願いします』


すぐに動けるグループがないか代表者にラインを飛ばす


「ただいま! トラブルみたいだね!」ユイが帰ってきた


「そうなんだ。時間が無いのに、既読がつかない!」イライラが溢れてくる


「うーん…。あ!僕に任せてよ!」


「なんとかなりそうなのか!頼む!」


ユイがそのまま急ぎ足で体育館から出ていく。頼りになるーーー!!!!


焦っているからか心の中で叫び


(あのクソビッチめ…。)


田中に八つ当たりする。俺もガキだな。


ピロリン♪


『新くん! マジシャンズが出れるって!』


『そうか! 急いでくれ!』


『うん!』


ユイがあっという間に次の当てを探し出してくれた、ふぅ…。


バンド演奏で会場が盛り上がってる中、ユイが手品を披露するマジシャンズを連れてきてくれた。


「全く、演劇部も困ったものだな。まぁ、僕らはいつでも最高のパフォーマンスを出すことができるけどね」


「そうだね。 じゃああそこで待機してて、アナウンスで紹介されたらよろしく」


「うむ、みんな行こう」


そう、この粋がっている感じ、佐々木だった。ユイがそそくさと控室に連れていく。


「すいません予定変更です。4組目がマジシャンズに変更になりました、お願いします」


「わかりました」


俺も放送部に変更を伝えて


『この件は大丈夫です』


とさっきのラインの後に追記する。本当は『この役立たずどもが!!』と書きたくてしょうがないが…。出れなくてもいいからせめて返信してくれ、、まじ。


なんとか最初のトラブルは乗り越えられた。5組目の科学実験ショーも始まりこの後は少し休憩だ、ちょっと余裕ができたな。


(続く)

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