17話
田中に渡ってしまった用紙は後で俺が確認するとして、自分で見た分に関しては色々な分野のイベントを取り入れてみた。
もう申請は締め切ってあるから、仕分けが全部終わったらイベント参加が決まった団体とは責任者と話しをしなければならない。 イベント参加用のWEBサイトがあるから結果はそれに表示され、イベント参加団体のリーダーはそれを見ることができる。
「ふう、今日はこんなもんか」
「お疲れ~」
「君もなんかやれよ」会って間もないけど口調が自然と荒くなってしまう
「えー、いいじゃん。私の仕事はここからだし」
「はっ?」
「ホテル行こうよ、慰めてあげる」
田中がニヤっと笑う、別にお前に奉仕されたところで嬉しくないんだけど…
顔だけでいったらユイの方が100倍ましだ
「いや、いいよそういうの」
「なんで!? お金も私が出すからさ~」
「普通じゃないぞ、それ」
「普通って何? 女は16から結婚できんだよ? だったら別にSEXしても良くない? 気持ちいいし、お金もらえるし」
「本当にそれだけか?」
「どういう事?」
「自己顕示欲があるからだろ?」
「あったら悪いの? いいじゃない」
「それを押し売りしないでくれ」
「うざっ。こっちが下手に出てれば調子乗っちゃってさ。まぁいいや、後はよろしく~」
どこまでも軽い女だ。田中はそう言い残すと教室から出ていった。
「結局こうなっちゃったんだね」
生徒会室からの扉の方に会長がいた
「知ってたんですか?」
「えぇ…」
「どうしてほっとくんですか!?」
「簡単に追い出せたらそうしてるわ…」会長が少し悲し気な表情になる
「あの子、尻が勝手に浮かんでしまう女だから。先輩、更には先生とも関係があるみたいなの」
「あの顔で!?」
「ふふっ、言うわね。私が男を信じられなくなった原因よ」
「男性不振なんですか?」
「当たり前よ、身体が良ければ簡単にSEXしちゃう生き物なんだって思っちゃうわ」
「まぁ、そうですけど。前のイベント担当は断ったんじゃないんですか? じゃなければ転校なんて…」
「その通りよ。それで、彼女と繋がってる男共にやられちゃったの…」
「それじゃあ、俺もですか?」
「どうでしょうね。君は知らないだろうけど、当時生徒会でも大きな問題になったから少しは自重するんじゃないかしら。あと…」
「あと?」
「あの時私は何もできなかった…。とても後悔したわ、、。君は何とか守れるように私からも言い聞かせてみるわ」
「あ、ありがとうございます」
「感謝するのはこちらの方よ、いきなりこんな目に合わせてしまって…。」
「まぁ、やれるだけやってみますよ。文化祭までもう時間ないですし」
「ありがとう」
そう言ってその場はお開きになった。
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次の日
「おい! イベント担当はどこだ!!」
田中抜きで仕事を進めていると男子生徒が大声で生徒会室に入ってきた
「僕ですけど、どうしました?」
何のことがわからないが、俺が呼ばれているらしいから顔を出す。
「なんで俺たちのダンスが参加できないんだよ! 今まで文化祭に出れなかったことなんてない! 内容も申し分ないはずだ!!」
すごく、怒っているようだ
「すいません、グループ名をお願いします」
「○○○だ!」
「えっと~。それはイベント参加許可にしたはずですが」
「いや、これを見ろ!」
○○○のリーダーがスマホの画面をこちらに見せる
「………!?」
こんな事するなんてあいつしかいない!