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俺のモテ期がなんか思ってたのと違う  作者: 佐土原いづる
15/30

15話

翌日、先生から正式にイベント担当に決定したと言われた。とんで放課後。


「ふぅ、終わった。」


昇「これから顔合わせだろ? 誰だか知ってるのか?」


「いや、知らない。まぁ、名前を言われたところで知らないんだけど。他のクラスの子なんだろ?」


「そうだなー。 文化祭実行委員なんて文化祭の時しか活動しないんだから普段見ることもないしな」


「じゃ、行ってくる」


「おう、じゃあな!」


昇、そしてユイにも手振りで別れを告げ、生徒会室に入る。てか、生徒会室なんて入るの初めてなんだが…緊張するな。


「失礼します」


中には女生徒が2人、男子生徒が1人いた。


「いらっしゃい、君が小山くんね。私は生徒会長の紺野こんの 日奈子ひなこ、今回は急遽募集したイベント担当に立候補してくれてありがとう。永山先生(クラス担任)がかなり推してきたからどんな人なんだろうって思ってたの。2学期から転校してきたのよね?」


「小山 新です。はい、2学期から転校してきました。こういう仕事はやったことありませんが、よろしくお願いします。」


「ふふ、こんな仕事やったことある生徒なんてほとんどいないわよ。そして、この子が君と同じイベント担当の田中たなか 里沙りさ。一緒にがんばってね」


会長に言われて座っていた女生徒に目を向ける。


「初めまして、私がイベント担当の田中よ。これからけっこう大変になるけど、一緒にがんばろうね」


「うん、よろしく」


「じゃ!堅苦しい話は明日にするとして、今日は2人でご飯でも行ってきたら? これから本当に大変になるから、ほらこれ」


会長がパンっと手を叩いて、3000円を渡してきた。


「え!? そんなお金なんて…」


「いいのいいの! 学校のために頑張るんだから、このくらい出してもらわないとね!」


紺野さんは身長は低いがハキハキしててエネルギッシュなのが伝わってくる人だ。同性からモテるタイプだな、生徒会長なのもうなずける。


「じゃあ、行きましょうか」


田中さんと共に生徒会室を後にする。男子生徒は書記かなにかだろうか、心配そうな目でこっちを見ていたが話しかけられなかった。



「じゃあどこに行きます?」


「ため口でいいよ、これからは一蓮托生なんだから」


「わかった。何か食べたい物ある?」


「なんでもいいよ」


でた、”なんでもいい”これが困る。まぁ、なんでもいいや。


「悩んでても時間の無駄だし、そこのファミレスでいい?」


「うん」


そう言って目についたファミレスの中に入る。



「ふぅ~」鞄を置き、席に座って一息つく。


「よいしょっと」


田中さんも俺の反対側に座る。


「やっぱ外暑いね~」


「!?」


そう言いながら制服を第2ボタンまで外す田中さん。顔は地味だがかなりのデカメロンだ、さっきはよく見てなかった。


「ね、ねぇ、そんなにはだけさせていいの?」


「別に減るもんじゃないし、見たければどうぞ」ニヤ


…この女わざとか。まぁ、あまり気にしないでおこう。


「イベント担当ってどんな事するの?」


「うーん、たぶんスケジュール管理とステージの準備とか色々じゃない? 私も転校しちゃった子にほとんどやってもらってたから、あまりわかんないんだ~」


「そうなんだ」


これは困ったなぁ。後で生徒会長にでも聞いておこう。



「小山くんは彼女いるの?」


「いないけど」


「ふーん、いないんだ~。じゃあ童貞?」


「そ、そうだよ」


「ふーん、そっか~。女の子と触れ合ったことある?」


「だからないって!」


「ふーん…」


「明日から仕事するんだろ? いつもは何時くらいまで学校いるんだ?」


「えーとねぇ、遅くても8時くらいかなぁ。そんな残ったことないけど」


「そうなんだ」


「それよりさ、これからどっか行こうよ。ゲーセンとか」


「いやいや、もう暗いし。正直いうと、君、距離の詰め方が早すぎ」


「別にいいじゃん、私たちこれから一蓮托生なんだし…」


「俺が気にするんだよ!」


「ふーん、まぁいいや。これからほぼ毎日会うわけだし、今日は金曜だからまた来週会おうね」


「そうしてくれ…」


その後も俺が話を振ってもいちいち女絡みに持っていかれて大変だった。


~~その夜、ラインにて~~


ユイ「新くん! もう1人のイベント担当って田中 里沙だよね!?」


「そうだけど」


ユイ「これは大変だ!」


「どういうことだ?」


(続く)

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