俺の仲間たち
#7
「ここがこれからの家だ。」
見た目は築何百年かそこらの前世で言うところのアパートでも言うべきか。石造りで、なんとも言えない雰囲気を放っていた。上空から見ればコの字をしていて、中央に井戸があった。
「ここが男ども、こっちが女の子たちの部屋。」
扱いの差よ。男どもって、、、。中は二段ベッドが2つの置いてあるだけの狭い部屋でベッドはと言うと藁が敷いてあるだけの簡単なものだった。
「まだ昼間だから街を見るなりなんなりしてこい。それから自己紹介くらいはしとけよ。」
「明日は南側ゲート前に7時に集合。遅れることのないようにな。」
「軽い自己紹介してから、街の方見に行かない?」
「そうだね。じゃあ僕から。名前はジョン、好きなことは本を読むことかな。」
いかにもインテリ系の発言だな。
「俺はマシュー。食べることが大好きだ。」
今れるまでもない。そのふっくらしたほっぺに、弛んだ(たるんだ)腹がそれを物語っていた。
「俺はユリアス。よろしく。」
THE 標準。
「私はミア。よろしく。」
「オリビアよ。よろしく。」
「自己紹介も済んだし、早速街へ行こうよ。」
リーダーシップを発揮して行くぅ。
小道を進むとすぐに大通りに出た。
街の雰囲気は明るく賑やかで、話し声が絶えることがない。野菜や果物を売っている店、武器屋、それから居酒屋までありとあらゆるものがここに揃う。大通りの北側の先には巨大な建物、そうハンター協会がそびえ立っていた。
「街に来たはいいけど。お金とか持ってないんだけど。」オリビアは言った。
「あっ!ほんとだ。」
皆次々と言う。
「君たち、よく聞け。俺は今5000ルビー持っている。どうしてもほしいと言うならくれてやらなくもないが。」
「お願いします。隊長。僕にお金を恵んでいただけないでしょうか。」
「仕方ないなマシュー。ほら500ルビーだ。腹の足しにするといい。」
「ありがたき幸せ。では後ほど。」
「暗くなる前に帰ってこいよ。」
デブが一匹いったな。
「君たちはいらないのかい?」
「まあ、私はいらないわ。」
可愛げのない小娘が。
「仕方ない。今日の晩飯買いに行くか。」
「はい。1300ルビーね。まいどあり。」
「何か他に見るか?」
「武器屋に行きましょうよ。」
「いいね。行こうか。」
カランコロン。武器屋には様々な種類の剣やら杖やらがあった。その中でも目を引いたのが日本刀である。
「これは?」
「これはな、日本刀と言うらしいが詳しいことはわからないんだよ。」
「だから、それほど高くしてない。」
「一度だけ買っていった人がいたよ。たしか女性だったな。懐かしいな、、、。なんていってさ。これなんなんだい?って聞いたら日本刀って言うんですよって。」
これは⁉︎村正だと!伝説の妖刀がなぜここに。値段は25000ルビー。今じゃ買えないが絶対これが欲しい。
「欲しいのあったか?」
「あったかけどまだ買えないわ。」
「そのうち買えるようになるさ。」
「で、どれがほしいの?」
「これ。」
「え?値札を見て度肝を抜かれた。1000万ルビーだと、、、アルテミスの弓。家が一軒たつぞ。」
「嬢ちゃん。君には無理じゃないかな。一生かかっちゃうよ。」
ここに来てから驚かされることばかりだ、本当に。