修行
#2
父さんに聞いたことだが、かつて世界は1億人もの人口を有していた。しかし、100年ほど前に魔物と呼ばれる存在が現れ、人々は次々と殺され、人口は1000万人にまで減少した。危機を感じた人類は大規模な5つの都市(アクラ、オスロ、エルシャ、モロニ、セルビア)を築いた。そこを拠点とした反撃を開始した。
ハンターという職業が生まれ、それに伴い、ハンターの武器、装備を作る鍛治職人など様々な仕事ができ、ハンターに関連した市場は一気に発展した。人類は、ハンターの登場によって人口の減少を食い止めることに成功した。
俺は10歳になった。実のところ毎日が楽しく充実していた。
「ユリアス、あなたは弱い人を助ける立派な大人になるのよ。おかあさんはね、あなたがそうなることを信じてるわ。」
母さんはいつも暖かく見守り、俺が立派に育つことを願っていた。
「ユリアス、少し話があるこっちに来なさい。」
「どうしたの、父さん。」
「父さんと母さんがハンターであることは知っているだろう。」
「うん、知ってるよ。」
「代々、ハンターの子孫はハンターにならなきゃならない。決まりだからな。だからこれからハンター試験を受けられる年、15歳まで5年間俺の元で修行をしてもらう。わかったな?」
まじかよ、5年もやんの?超だるいんですけど、、、。
「ハンターはな、モテるぞ!こんな見てくれの父さんも当時多くの女に近寄られたものだ。グハ、グハハハハハ!!!!」
なっなに!!モテるだと、、、。これはチャチャチャンッス!
「僕、ハンターになれるように頑張るよ。」
ウヒ、ウヒヒヒー!!!!
このときをどれほど待ちわびたか10年我慢した甲斐があった。ハンターとやらになってやろーじゃないか。