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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第8話

     8

 その日は午後もパソコンに向かって仕事をし、午後五時過ぎには作業を終えて、マシーンを閉じた。疲れているのだが、一晩休めば、また体力が回復する。それにしてもだるかった。暑さで参っている。

 夕食を取った後、シャワーを浴びて汗を洗い流す。夜間はエアコンを入れて、部屋を冷やしながら、ゆっくりした。まあ、扇風機を全開にするぐらいでも暑さは凌げるのだが、熱帯のような夜はクーラーの方が心地いい。

 一夜明けて、朝起きると、だるかった。午前七時にはベッドを抜け出て、洗面所へと向かう。蛇口を捻って水を出し、顔を洗った。洗顔後、スタイリング剤で髪を整えて、デオドラントを軽く振る。そして朝食用のヨーグルトを冷蔵庫から取り出し、コーヒーを淹れて飲む。別に変わったことはなかった。いつも通りの朝だ。

 部屋に掃除機を掛けて、綺麗にし、パソコンを立ち上げてキーを叩き始める。淡々と作業した。思う。日々単調だと。変化がないのも、在宅ワークの特徴だ。そう気に掛けてない。極々、当たり前の事実として……。

 まあ、本来なら、外に働きに出るのだろうが、それはバイト時代で懲りた。もうあんな無茶はしない。あの当時はきつかった。日雇いというのは給料もいいのだが、心身ともに磨り減るのである。今の業務形態が一番いい。家にいながらにして、金を稼ぐというやり方が、だ。

 もちろん、俺のような働き手も大勢いる。ネット社会だから、何となく家にこもりがちで。キーを叩き、データを打ち込んでいく。今の状態で構わない。案外、保守的なのだ。別に何かが変わるということも望んでなく。それに時折ネットニュースを見ていて、世界的にも停滞ムードだと思う。どの国家だって、大成長というものが見込めない、閉塞した時代なのだし……。まあ、それが世界の現状だと思うし、日本人もこれと言って気概がないのだろう。最近、そういった風潮になってきつつある。いいか悪いかは別として……。(以下次号)












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