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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第68話

     68

 ずっと読書しながら、一日が終わっていった。仕事が休みだと、テレビを見るか、活字を相手する以外、やることはないのである。緊張感ってあんまりなかった。夕食を取った後、入浴して汗を流し、たまたま付けていたテレビでオンエアー中の怪談を見る。ホラーは夏の風物詩だ。嫌いじゃない。独りで見ると、ぞくぞくするだけで……。

 午後十一時には安定剤を服用し、眠る。夜間目が覚めるのは、気温が上がっているからだ。毎日酷暑が続く。お盆が過ぎれば、少し暑さが収まり、違うだが……。

 その夜も二度ほど目が覚めて、最終的には午前七時に起き出す。洗面所へ向かった。蛇口を捻って水を出すと、普通の水が出てくる。洗顔して歯を磨き、タオルで水分を拭き取って、髭を剃った。髪も整えてから、キッチンへと入っていく。コーヒーを一杯淹れ、ヨーグルトで朝食を済ませた後、パソコンを立ち上げた。ネットに繋ぎ、配信されてくるニュースを読む。

 今日は街も朝方は暑さがあまりなく、涼しかった。ニュースをチェックして、マシーンを閉じ、読みかけの本を開く。そして読み始めた。幾分疲れていたのだが、別に気にすることもなく、淡々と活字を追っていく。

 昼になり、いったん本を閉じて、キッチンで食事を作った。残り物でチャーハンを一皿作り、付け合せのスープを添える。食事を済ませて、また読書した。自分の時間だ。仕事が休みの間は。何かと物憂い。鬱のような状態が稀にある。まあ、人生いろんな時があって、人間進んでいく。そう思えば、怖くない。日常でも特に不足していることはない。入れている予定をこなすだけだ。淡々と……。

 仕事日に戻れば、疲労は出てくるだろう。だが、気が紛れるから、返ってそっちの方がいい。そんな風に感じていた。今週末ぐらいから、また通常通り仕事に戻るのだし……。(以下次号)

 


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