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ウオーター  作者: 竹仲法順
48/83

第48話

     48

 午後五時には一日の仕事が終わって、パソコンを閉じる。そしてキッチンで夕食を作り、取った。食事後、入浴して汗を流す。風呂上りに水分補給し、読書しながら、幾分リラックスした。何せ、毎日単純作業していると、疲れてしまう。生活のためだから仕方ないと割り切り、やっていた。俺自身、外では一秒たりとも働けないのだし……。

 午後十一時前になり、本を閉じてベッドに潜り込んだ。目を瞑ると、自然と寝付く。明け方、一度目が覚めた。中途覚醒だ。トイレに立ち、用を足して、また眠った。睡眠が浅い。やはり不眠症なのだろう。いずれ治療しようと思っていた。長く続けば、体を壊すのだから……。

 午前七時に起き出して、洗面所へ行く。蛇口を捻り、水を出して顔を洗った。洗顔後、真正面の鏡を見ると、どこかしら顔色が冴えない。だが、すでに一日は始まっている。歯を磨き、口の中を綺麗にして、キッチンへと向かった。コーヒーとヨーグルトで朝食を済ませる。そしてパソコンを開き、キーを叩き始めた。

 淡々とデータを打ち込んでいきながら、思う。やっぱ単調で疲れると。いろいろ考えるのだが、手元は決して止めない。仕事中でも感じることは山ほどあった。悩み事もたくさんあるのだから……。

 若いってことは、ある意味苦痛だ。脳が新鮮で、あらゆる物事に神経が行き渡るからである。日常でも苦を感じることが多い。元々内省的だからだ。もちろん何かを感じるからこそ、人間は生きているのだけれど……。

 午前中作業して、昼食を挟み、午後からも通常通り仕事する。独りの部屋にいても、気になることはたくさんあった。生きていて何もないことはないのだし、物事を疑い出せばキリがない。俺も一人の人間なのだから……。

 時が過ぎていく。一秒たりとも止まることなく、ずっと……。(以下次号)

 


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