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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第36話

     36 

 その日も午後五時には仕事を終え、作っていたデータを保存して、パソコンをシャットダウンした。そしてキッチンで夕食を作る。体はだるいのだが、食事を取らないと、夏バテがひどくなってしまう。とにかく、この季節は栄養と睡眠をきちんと取ろうと思う。

 瑞子はまた夢に出てくるのだろうか?そう考えると、怖くて眠れない。もちろんベッドに入り、目を閉じていれば、自ずと眠くなる。だが、睡眠中の夢と、それによる夜間覚醒は避けられそうもない。不眠症の治療をする必要があった。熟睡できないと、体にも心にも悪い。

 その夜も午後十一時過ぎに恐る恐るベッドに入り、天井灯を消すと、しばらく寝付けなかった。キッチンで野菜スープをスープ皿に一杯作り、飲む。気持ちを落ち着かせ、また寝床に潜り込んだ。

 ふっと目覚めると、まだ午前五時過ぎだ。もう一度眠ろう。そう思い、ベッドに入った。浅い眠りなのが手に取るように分かるぐらい、辺りの物音が鮮明に聞こえてくる。そして午前七時には目が覚めた。

 起き出し、まだ眠いと感じながらも、洗面所へ歩いていく。水を出し、顔を洗った。飛沫が跳ねて、床が少しだけ濡れる。放っておいても乾くだろう。朝でも気温は上がっていた。だるい。

 コーヒーを一杯淹れて、ヨーグルトを口にしながら、朝食を取る。そしてパソコンを立ち上げ、向かった。慢性的な倦怠がある。苦痛だった。だが、そうも言ってられない。仕事は追いかけてくる。どうしようもない。

 キーを叩き、データを作っていく。単調な作業で眠くなる。またアイスコーヒーで目を覚ました。慣れていても、夏場は眠気との戦いだ。

 昼になり、野菜と肉を炒め、塩コショウで味付けしてから食べる。午後からも仕事だ。思う。疲れると。だが、任されたことをしないわけにいかない。まあ、業務の方は業務の方で、いろいろと複雑な事情があるのだが……。(以下次号)


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