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ウオーター  作者: 竹仲法順
35/83

第35話

     35

 何とか時間に仕事を終えて食事を取る。疲れていたのだが、入浴して汗を流し、ゆっくりし始めた。いつもは日中ずっと仕事に追われる。夜間は自分の時間だ。本を読みながら、独りの夏の夜を過ごす。午後十一時を回る前にベッドに潜り込み、眠った。

 真夜中、夢に瑞子が出てきて、目が覚める。何かしら不気味だった。やはり潜在意識のせいだろうか?体中の汗腺から汗が噴き出ていたので、持っていたタオルで拭い取り、また休む。

 そして午前七時には起き出した。神経が幾分疲れている。夜中、夢を見たからか?なぜ瑞子が?そう思うと、キリがない。洗面所に行き、水道水を出して顔を洗った。歯を磨き、口の中を濯ぐ。コーヒーとヨーグルトで食事を取り、一日の支度をしてから、パソコンを立ち上げた。キーを叩き始める。体はだるいのだが、やるしかない。そう思い、作業を続けた。

 データを打ち込んでいく。肉体の疲労に加え、メンタル面で不安定でストレスがあった。時折トイレに立つ。仕方ない。夏の暑い時季はどうしても体調が悪くなる。自然現象だ。この季節コーヒーはアイスで淹れて飲むのだけれど、喉越しがいい分、胃に負担を掛けやすい。

 淡々と作業する。考えることは山ほどあった。一応、作業中に頭の中で計画を立てながら、やっていく。時間を無駄にしたくない。いつもそう思っていた。何せ、在宅での自由業だが、きちんと時を管理しておかないと、大変なことになる。具に感じることだった。

 それにしても、なぜ瑞子が俺の夢に?気になって仕方ない。日頃から、潜在意識下で考え続けているのだろうか?夢は人の脳内の情報を表す。彼女のことを意識しているなら、夢に出てきてもおかしくはない。だが、奇妙だ。なぜ……?

 頭が混乱してきたので、机の片隅にある小さな袋から安定剤を取り出し、規定量の一錠口に入れて、水で服用する。即効性がある薬なので、すぐに効いてきた。そして昼まで作業し、正午過ぎに昼食を作って食べる。

 外は雨が降り続いていて、こんな天気だと気分が塞がってしまう。食事後、しばらく休憩し、作業を再開した。何かしら落ち着かない。やはりこの梅雨特有の天候のせいか?それとも俺の個人的な事情が……?いろいろ考える。安定剤が効き続けていて、少しはマシだ。まあ、薬の力に頼るのはよくないのだが……。

 仕事を続けた。腱鞘炎の症状を感じながらも……。(以下次号)

 



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