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ウオーター  作者: 竹仲法順
33/83

第33話

     33

 日曜が終わり、また平日に戻る。昨夜は何かと寝苦しかったのだし、エアコンを付け、タイマーをセットしてから眠った。何かしら疲れていて、寝入ってすぐに朝になる。午前七時に起き出し、洗面所へと向かった。水道の蛇口を捻って水を出す。赤黒い異物は出てこない。安心し、顔を洗って歯を磨いた。キッチンへと入り、コーヒーを一杯淹れてヨーグルトを食べる。

 確かに夏の朝は何かときつい。だが、仕事がある以上、そんなことは言ってられない。支度をした後、パソコンを立ち上げて、キーを叩き始める。体に負荷が掛かるのだが、作業する体勢さえ取っていれば、通常そう眠くはならない。

 データを作っていく。平日はずっとパソコン相手だ。単調さが疲労を呼ぶ。それに腱鞘炎も辛い。腕が上がらないことが稀にある。治療するにしても、鎮痛剤かエアーサロンパスぐらいだろう。基本的に痛み自体、放っておいても治る。だが、年々症状は悪化しつつあった。合間に上手に休める。

 昼になり、いったん作業を中断して昼食を取った。チャーハンを一人分作り、皿に盛って食べる。いろいろあっても、食事時は幾分気が収まった。もちろん、空腹が満たされれば、若干眠気が来る。ベッドに横になり、わずかな時間、仮眠を取ることもあった。それだけ、データ入力の仕事はきついのだ。下手すると、普通に会社勤めするよりも、多くの業務をこなすこともある。

 だが、現状で十分満足していた。そこそこの報酬をもらい、衣食住の保証もあるので……。確かに生活していくことは容易じゃない。様々なことにお金が掛かる。暇はそうないのだが、とにかく受注した仕事はきちんとこなす。責任はあるのだし……。 

 外は雨だった。街も雨に降られている。こんな時は気分も滅入ってしまう。晴れずに。(以下次号)


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