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ウオーター  作者: 竹仲法順
31/83

第31話

     31

 毎日きっちりと仕事をし、午後五時からは夕食を取る。連日だるいのだが、パソコンはフル稼働させていた。思う。いろいろあっても、毎日何とか過ごせていると。

 水道に起こった怪奇現象はもう忘れかけていた。都市伝説などがあっても、そういったものにはあまり興味がない。昔からホラー系の映画やドラマ、小説などは鑑賞してきたのだが、今はそんな余裕がないのだ。むしろ日々を充実させるにはどうすればいいかばかり考えていて、そっちにエネルギーを使っている。

 夕食後、入浴して汗を流す。洗濯済みの替えのシャツを着て、汚れた分は洗濯機で洗った。独り暮らしで慣れている。いろいろあっても、自分のことぐらい自分でやれた。まあ、当たり前といえば当たり前なのだが……。

 洗った髪をタオルで拭きながら、ゆっくりする。ミネラルウオーターを飲み、水分補給して読みかけの本を開き、読み進める。読書は好きだから、結構まとまった時間字を追うのに充てていた。昼間パソコンに向かっていて、発光体で目が疲れていても、紙の本や電子書籍などは長時間鑑賞して平気だ。

 また一晩眠り、午前七時に起き出す。夏の朝は基本的にきついのだが、洗面して食事を取れば、仕事モードへ切り替わる。腱鞘炎で掌や腕が痛いのだが、パソコンを起動させると、否応なしにキーを叩き始めた。仕事に没頭しながらも、考えることはたくさんある。人間だから、いろいろあった。それも考慮の内で。

 明日日曜は仕事を休むから、日長一日寛ぐつもりでいた。いつしか、瑞子からもメールは着てない。パソコンのメールボックスに届くのは業務関係の物や、通販の履歴から辿られるセールス系のメール、そして出会い系などのスパムだった。削除する分は削除する。別に迷惑メールなどには用がない。

 その日も昼食を取り、午後からも作業を続けた。暇はない。やることはたくさんあるのだし……。(以下次号)


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