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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第28話

     28

 毎日午後五時には仕事を終えて、作ったデータを保存し、パソコンを閉じる。そして食事を自炊し、取ってから入浴した。風呂場で髪や体を洗う。疲れはあった。夜間はゆっくり休む。本を読んでいると、午後十一時には眠気が差し、ベッドに潜り込んだ。夏場は睡眠が取り辛いのだが、なるだけ眠る。

 朝、午前七時に起き出してから、洗面所へ向かった。水道の蛇口を捻り、水を出す。洗顔するため、洗顔フォームを使った。使い慣れたものを随分長く使っている。同じものを使い続けることはいい。あえて高いものを買わない。いつも日用品などは近くのスーパーなどで安く手に入れている。

 洗面後、コーヒーとヨーグルトで朝食を取り、また新たな一日を始めた。疲れていたのだが、やるしかない。そう思い、パソコンを立ち上げてキーを叩く。特に気にすることもなく、データを打ち込み始めた。長くやっていると、慣れが生じる。仕事など、何をやるにしても、慣れることが一番だ。受発注された分だけ、入力作業する。在宅ワークの基本は期日までに出来上がった分を納品することだ。その大原則は忘れていなかった。

 まあ、いろいろ考えることがあっても、無理だけはしない。疲れた時は仮眠を取る。今の仕事も長期的にやることは考えているのだが、不安はあった。そのうち、事務作業なども機械化されれば、人間が要らなくなるのは目に見えていたので……。いろんな場所で経理や事務などの仕事がなくなっていっていることは、俺も知っていた。

 ただ、遠い将来でもいずれ来るのだし、先のことをいろいろ考えても時間の無駄だ。昔から取り越し苦労ばかりだった。先の事情など分かるわけもない。だから、考えないことだ。最近その事実が分かってきた。時代は変わっていく。常に変転があって予測できない。当たり前のことだ。自分でも十分分かっている。

 昼に食事を取り、休憩してからまた仕事した。拘束時間はないのだが、その日にやると決めた分までこなす。頭の中が混乱することもあったのだが……。(以下次号)


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