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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第27話

     27

 その日も午後五時には仕事を切り上げて、作っていたデータを保存し、パソコンを閉じた。何とか作業が進んでいる。疲れていたから、毎晩午後十一時には眠っていた。昼間はずっとキーを叩く。何かと気が休まらない。だが、それが普通だ。出社などをしなくて済むから、まだいい。思う。何かとこもりがちになると。

 作業の合間にコーヒーを淹れて飲みながら、眠気を取る。緊張感もそう続かない。上手に仮眠を取りながら、何とか体調を維持する。昼や夜は蒸し暑い。まあ、夏場だと大抵こんな感じなのだが……。

 蒸すように暑い一夜が明け、ベッドを出てから、洗面所へと向かう。水道の蛇口を捻り、水を出して顔を洗った。赤黒いものはもう出てこない。何とか安心できていた。独り暮らしのマンションは昼間静かだ。BGM以外に何も聞こえない。まあ、俺も何かといろんなことを気にする方なのだが、部屋では寛ぐ。

 洗面後、コーヒーとヨーグルトで朝食を済ませ、パソコンを開く。ネットを一通り見た後、作業画面に移動し、キーを叩き始めた。業務の受発注はメールでやっていて、慣れてしまっている。在宅ワークも板に付いた。もちろん、その分、こもり気味になるのだが……。

 データを打ち込んでいく。淡々とキーを叩きながら……。単調な仕事なので、疲労が大きい。常に疲れを感じる。昼になれば、昼食を取ってから、いくらか休める。思う。夏場だと、クーラーを利かせた部屋にいても、体はだるいと。決まった時間に寝起きし、仕事をこなすのは社会人にとって極当たり前のことだ。どんな職場でも、どういった職種であろうと。

 部屋の中はキータッチ音が響く。昼の食事の時間になると、それが鳴り止み、キッチンに立ってそうめんを茹でる。変わったことはない。食後は一定時間休憩し、また通常通り仕事だ。午後五時で終わるにしても……。(以下次号)


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