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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第15話

     15

 午後五時には仕事を切り上げてから、パソコンを閉じ、寛ぎ始める。冷水シャワーで汗を洗い流し、入浴後に夕食を作った。食事を取った後、読書する。疲れた頭で活字を追いながら、一日が終わっていくのを感じた。まあ、日々やることはたくさんあって、きついのだけれど……。

 午後十一時過ぎにはベッドに潜り込む。夜食に冷たい野菜スープを一杯作り、飲んでから、眠った。夜食を食べるぐらい、腹が減るのだ。午後十一時前後は一番眠りやすい時間帯である。街は絶えず騒がしいのだが、夜間は外に出ない。

 翌朝も午前七時に起き出し、すぐに洗面所へと行く。水を出して顔を洗った。多少だるいのだが、朝はこんなものである。そう思い、洗顔後、歯を磨いてキッチンに入った。コーヒーを一杯淹れて、ヨーグルトで朝食を取る。

 食事後、パソコンを立ち上げて画面に向かい、キーを叩く。データ入力の仕事をする。自宅でやるにしても責任は大きい。大学卒業後、会社に入ったことは一度もないのだが、たとえ在宅であったとしても、相当な時間労働をしているのと同じことになる。

 昼になり、いったん作業の手を止めて、キッチンでそうめんを茹でた。食事時は幾分ゆっくりする。食べることも生活の内で、抵抗はない。また食事後は仕事があるのだから……。いろいろ考えていた。毎日家にいるにしても、予定はたくさんある。それに俺も三十代後半で、思うことはいくらでもあった。

 あれから瑞子とはメールのやり取りがあったのだ。俺自身、筆まめで、ちゃんと返信していた。スマホじゃなくて、パソコンでメールしている。スマホは電話か、稀に音楽をダウンロードして聴くぐらいで、フル活用してるわけじゃない。もちろん、機能は一通り使えるのだが、普段あまり活用してない。それに固定電話を一台持っていた。仕事用である。納品先の業者からの電話は全部固定を通す。

 日々流れる。ひどい暑さと、この季節特有の湿気の中で……。(以下次号)


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