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ウオーター  作者: 竹仲法順
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第10話

     10

 気にし過ぎだな。そう思いながら、パソコンのキーを叩く。まあ、確かに連日暑さと疲労で疲れているので、神経が磨り減ってるんだろう。仕事の合間に休みを入れながら、やるつもりでいた。今の時季、暑気が体に負荷を掛ける。どうしようもない。

 その日も一度休憩を入れて、軽くコーヒーを飲んだ後、仕事を続けた。体の芯がだるい。夕食を取った後、シャワーを浴びて髪や体を洗い、汗を流してゆっくりし始めた。風呂上りにミネラルウオーターの入ったペットボトルに口を付け、水分補給した後、リビングで本を読み始める。そして午後十一時には眠った。

 暑さで寝苦しいのだが、エアコンを付けてタイマーをセットし、睡眠を取る。いつまでも悪いことが続くわけじゃない。そう思い、一晩ベッドに体を横たえた。眠りが浅く、午前五時過ぎに一度目が覚める。トイレに立ち、また眠って、午前七時に起き出した。

 水道の蛇口を捻り、水を出す。赤黒いものは出てこない。安心して水を使った。キッチンでコーヒーを一杯淹れて飲む。そしてヨーグルトを食べ、支度を済ませてから、パソコンを立ち上げた。キーを叩き始める。体はやはりだるい。だが、外側を引き締めれば、自ずと内面も安定する。立ち止まってばかりもいられない。何かと予定が詰まっていて、忙しいのだ。キーを叩き、データを作っていく。日中は扇風機だけでも過ごせそうだった。外はムシムシと暑いのだが……。

 仕事をこなす。地味だが、俺のような下働きの人間がいなければ、社会は回らない。未だに会社の社長などをやっていて、メールすらろくに使えない輩がいるというから、呆れる。舐めているとしか思えない。俺が一体一日どれだけのデータを入力してると思ってるのか?まあ、もちろん、立場が弱いから、公然とは言えないのだが……。

 淡々とした感じでも、仕事が続く。腱鞘炎は悪化していた。腕が痛い。稀に休める。緊張状態にあると、痛みでどうしようもないのだから……。(以下次号)







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