第4話:友人と…………変態
文一(以下文)「おい、受験終わるまで書かないんじゃなかったのか?」
あぁ、実は自分が思ったより危ない位置に居たわけでして、学力が少し下の高校を受けることにしたんですよ。
文「…………それで?」
いやぁなんていうかそこなららくしょ――
文「受験を舐めるなあああああぁぁぁぁぁぁ!!」
うわぁびっくりした!
まぁ、実際勉強メインでいくからそんなに書けるわけでもありませんが、休みの日とかには更新するかもです。
文「まったく……。読者の皆様、こんな奴ですがよろしくお願いします」
テへ☆
文「他の先生方の評価・感想で使ったそれを持ちネタにしようとしてるな……」
とりあえず本を無視し、僕とお嬢様はそれぞれ学校に向かう事にした。
学校のある黒椿峰町は元の神社が霊山に建っている事も関係し、かなり傾斜が辛い地形だ。
なので我らが天下無双学園高等部もこの「傾斜50度はあるんじゃねーかオイ」って坂道を上った先にある…………はずだ。
「なぁ、天詩」
「なんでしょうか、お嬢様」
「道、間違えてないよな?」
そう、何を隠そうこの学校に来るのは今日が初めてなのだ。
つまり……今日は入学式。
天下無双学園は中等部・高等部・さらに大学と、非常に珍しい分布をしている。
一本道なのだ、中等部から上がるごとに奥に進めば(ちなみに学校は横道にあります、別に高校行く道に中学が通せんぼしてる訳じゃないです)次の学校があるのだ。
そして横道は全て山、山、山。
これで「迷いようが無いだろ!」と、お嬢様の台詞にツッコもうと思ったあなたはまだ甘い、ミルクセーキぐらい甘い。
黒椿峰町は学校だらけの学園都市となった今でも、神社霊山としての側面も併せ持っている。
そして黒椿峰大社は中央に本社があり、さらにそれぞれの方位に「西の社」「北の社」など4つの神社がある。
つまり! この山は様々な参拝経路と様々な学校への通学路が入り混じりさながら魔境な風貌を醸し出しているのだ!
「おい天詩、何サイレントにテンション上げてんだ」
「読者様にご説明ですよ。…………あ、あれみたいですね」
坂を越え、視界が開けた先には、コンクリの校舎が見えていた。
***
現在、俺と天詩は高校の廊下に居る。
…………なんだか視線を感じるのは気のせいだろうか? なんというか……人の手の及ばぬ所からというか……神視点というか……さっきまで身近だったけど急にピントが合わせられたと言うか……
「え〜っと、正面玄関が教師棟だから……ここで右に曲がれば男子棟で、左に曲がれば女子棟みたいですね」
おっといかん、余計な考えに気を取られすぎたようだ。
「あぁ。じゃあここで一旦始業式まで別れることになるな」
「ですね。じゃあさようならって事で」
そういうと天詩は右の方の渡り廊下に消えて行った。
さて、俺も女子棟の方に行くか。
………
……
…
現在地、女子棟一階の正面玄関近く。
例のごとくというか何というか、クラス分けが張り出されてあった。
「えっと……俺は一組か……」
「だね! 今年も一緒ってなかなかの腐れ縁だよねぇ、灯夜ちゃん」
……隣に居たのか、全然気づかなかった。
「またか……中学からずっと一緒じゃないか?」
「違うよ、小4からだよ」
隣に居た少女は俺の幼馴染みで、小鳥遊財閥の下位組織であるサクラギホビースの跡取り娘、桜樹 結華だ。
昔からずっと動きやすそうなショートカットで、身長はそんなに高くない俺の首ぐらいまでしかない。
「ところでさ、前に貸した本はもう読んだ?」
「あ、あれか……」
ちなみに結華は……言っちゃ悪いがオタクとか呼ばれる側の人種であり、ここで言う本も「お子様は見ちゃいけません」のオトコノコ同士な本だ。
ちなみに俺はそんな趣味ではない、断じて無い、絶対に無い。
「な〜んか絵は好みだったんだけどシチュがいまいちなんだよね……」
ダレカタスケテ。頭が結華菌に侵蝕される……!
……ん? あれは……。
「あ、あれ! ほら! 北川も同じクラスだぞ!」
「あ、本当だ……っと噂をすれば、聖ちゃ〜ん!」
結華が声をかけたのは、この人ごみの中でもすぐに見つかるほど長身の女だ。
「あ、……桜樹さんですか。どうもご丁寧に」
駆け寄ってきて上品に挨拶をする女性、名前は北川 聖という。
セミロング程度の髪をポニーテールにしていて、この長身だというのに腕がかなり余る私服で来ている。
「小鳥遊さんも同じクラスですか。楽しみですね」
「……なぁ、お前らは作為的なものを感じないのか? 北川とも中学校に入ってから」
「あら、中学2年からですよ」
…………こいつら、もうちょっと自分の周りの環境とか真剣に考えろよ。
「まぁ、今日は椿に言う事があるんだが……やっぱり来てないか?」
「湖織ちゃん? 私は見てないよ」
「まぁ、黒椿峰さんも同じクラスですから……明日にでも言えばいいんじゃないでしょうか?」
やっぱり休みか……。
椿にはきちんと言っておかなければいけないんだけどな……天詩のこと……
***
「ようふみたん! ご機嫌麗しゅうかコノヤロウ!」
「よぉイッセ。とりあえず視界に入るな鬱陶しい」
「ひど!?」
渡り廊下を渡ってクラス分けを確認しようと思った矢先、馬鹿が現れた。
北川 一聖、愛称はイッセとかイッセーとか。そして馬鹿。
見た目は爽やかスポーツ少年で、実際スポーツは出来る。だが馬鹿。
ちなみにふみたんってのは僕の愛称、たしか先輩に冗談で呼ばれてから無駄に広まったあだ名だ。とりあえずこいつ馬鹿。
「なんか無駄に罵倒された気がするんですけど!?」
「果てしなく気のせいだ」
とりあえずクラス分けを見「ちなみに同じ一組だぜ、ふみたん♪」
ガスッ。(ゲンコツ音)
「…………いてぇぞ」
「人の「わ〜い! 僕ってどこのクラスだろ〜♪」って感じのドキドキ感を打ち砕いた罰だ」
まったく一聖め……!
気を取り直して友人のクラスを「あぁ、黒煉も同じクラスだぜ」
ドカッ。(チョップ音)
「…………またまたいてぇぞ」
「「あいつってどこのクラスだろ? ドキドキワクワク」って感じの思いを打ち消した罰だ」
ちなみに黒煉もあだ名だったりする。
本名は白咲 煉斗といって、二重人格のように腹黒い事から黒煉と呼ばれた男だ。…………なんでこんな奴が友達なんだろ……。
「んで、さっきから黒煉見つけてねぇんだけど。お前見てね?」
「僕は見てない。入学式だしアイツならサボりだろ」
ちなみにサボり常習犯で、授業を受けても半分は自前の小説を読んで時間を潰している。…………やっぱり友人間違えた感があるな……。
まぁ、気を取り直して教室に「そういえば教室に行かずに直で体育館らしいぞ」
ドグアッ。(ラリアット音)
「…………今の台詞に不備がゴザイマシタカ?」
「すまん、条件反射だ」
まぁ、とりあえず待っていれば放送かかるだろ。
『ピーンポーンパーンポーン』
ほら来た。
『え〜、皆さん……ハァハァ……ワタクシ校長の……ハァハァ……山田と……ハァハァ……』
なんか校長ハァハァ言ってる!?
「お、おい……ふみたん……アレ……」
「……ちょっとツッコんでくる」
目指すは一路、校長室!
***
「ここか……」
現在、校長室前。
校長室だから扉がすごいとか、でかいとか、実は地下迷宮の入り口でした、なんてことは無さそうだ。
…………せっかくコメディなのに普通の学校でどうするんだよ(ボソッ)
「まぁとりあえず……おじゃましまーす!」
勢いよく扉を開けるとそこには……
校長! と、本。
…………しかも状況がすごい。
あの〜、とりあえず描写するのも辛いんでセリフで推測してくださいね。
「え〜っと、……これでいいのかな?」
「あぁもっと! もっと踏んでください! お願いします! ハァハァハァハァ」
…………これ、どうすればいいんだろう……いやまずどう反応すればいいんだろう……。
あ、意味が分からない人はそのままのあなたでいてください。
「あ、主」
「いやまず何をやってるんですかね魔道書さん?」
「えっとね、入学したいって言ったらこうしてって……」
こうちょおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!
「これで主と一緒だね!」
「いやいや、女子と男子で分かれてるから……」
「えっと……こうちょーさん?」
「はひぃ! もちろん共学にさせていただきまふっ!」
こうちょおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?
………………………………忘れよう。
とりあえず校長室から出た。
とりあえず壁に頭を打ちつけた。
うん、よし、忘却完了、忘れた、あんな事は微塵も覚えていない、そうだ、そうだ、そうだ!
「ふぅ、意味の分からないお子様もお父さんやお母さんに聞いちゃだめだぞ!」
校長室からは、鞭を打つ音だけが響き渡っていた……。
一聖(以下一)「初!」
聖「登!」
結華(以下結)「場!」
テンション高いね……君ら。
結「モチロンだよ〜。やっと登場だからね!」
実は君と今回名前だけ出た煉斗は、友人のキャラなんだよね、本人に許可取ってるけど。
そしてこの作品のキャラって今の所全員、ブログ的なところでやってた小説モドキのキャラの焼き増しなんだけど……
聖「確か一番変わったのは私ですよね」
うん。その頃の姓は「一口」だったんだけど、とある事情があって改名。あと今より陰気なキャラだった。
一「俺もかなり変わってるんだよな」
まぁその頃は主人公でしたしね、昔はかっこよかったですよ。あくまで昔は、ですけど。今は馬鹿。
一「ば、馬鹿……」
あと、更新しないって言ってたのに更新してすいませんでした。
時間が空いたら書きたくなってあれよあれよという間に一話仕上げてしまいました。申し訳ありません。