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学園珍事 ファミリア!  作者: ニコ
一学期
26/66

第24話:賑やか『過ぎる』お花見【後編】

別題、文一の暴走。

これで全員揃った、これでやっと本格的にはじめる事ができる。

シートを数5枚くっつけて敷き、それぞれに


お屋敷組(僕、お嬢様、茜)

魔術結社組(フロルさん、メグちゃん、ローラちゃん)

北川組(イッセ、北川妹、居候)

カップル+1(煉斗、桜樹、一谷ちゃん)

響玖組(響玖、空井、近江谷)


さらに木の上では湖織と卯月とかいう響玖の友達が、なんか見覚えがあるような無いような二人と話している、いやその響玖の友達は喋らないみたいだから聞き役だけど。



「よっしゃー! 始めるでー!」


ってなんで神無月先生も居るんですか。


「…………」


「なんやー? 花実ぐらい自由参加やろが」


先生の言うことももっともなので首肯する、シートは持参してるみたいだし。

……………………ん?


「ちょっと待て。組み分けの時は軽く流しちゃったが、なんで一谷ちゃんが居る?」


「な、何故か知らないけどそこの子に連れてこられたですです……」


一谷ちゃんが先生を指差して「あの子」とか言う……あぁそうか、一谷ちゃんは知らないんだ。


「一谷ちゃん、そんな事言っちゃ駄目だぞ? あれこそが天下無双学園七不思議のひとつ、『成長しない教師』こと神無月かんなづき さく先生だ!」


「で、ですぅ!? また天詩さんは私をからかってるですです! あんな子供が教員免許取れる訳ないですです!」


「あれで25歳、嘘のようで本当の話。あれこそが『告白したら必ずふられる伝説の木』、『ミステリーサークルのある小学校裏庭』、『深夜のコンビニ店員は機嫌が悪い』と並び称される天下無双学園七不思議だ!」


「び、微妙なのばっかりですですぅ!?」


最後のは嘘だけど初めの二つは本当ね、二つ目とかもはや遊具だし。

とりあえず先生が青筋立ててるのは気ニシナーイ。


「で、どうしてその……せ、先生(?)は私を連れてきたのですですか?」


あっはっは一谷ちゃん、(?)とか付けちゃ駄目だぞ。先生が怒りのあまり大変な事になるぞ。

…………ってあれ? 怒ってない? それどころかニヤニヤしてる?

そして先生は一谷ちゃんの耳に口を近づいて囁いた。こっちにも聞こえてくる。


「そんな事言っていいんかい? アンタ、煉斗と一緒に居る方が良いやろぉ?」


そして一谷ちゃんの顔が朱に染まる。

あぁ、なるほどね。この前の僕と真紀のデートの件で一目惚れですか。

確かにアイツ、顔良いもんなぁ、……運動神経も良いし……外面良いし……服にも気を使ってるし……嫌われる要素は勉強駄目なのとオタクだって事か。

でもまぁ、顔が良ければ何でもいいんだろうな。世の中って理不尽。


「さぁ、それでは皆様、乾杯を」


お、フロルさんの声だ。

とりあえず準備も整ったし人数も全員……


「ちょっと待てええええぇぇぇ! オイコラ! 全員私の事忘れてるだろ!?」


あー……またウマコさんの事忘れてたよ……ま、ドンマイ僕。


「ううぅ……買い出しの時、何故か全員を見失ってそのまま……」


それ、やっぱり全員に見捨てられてるだろ……。

なんだろう、向こうのバーベキューセット貸した人たちの中に居る、「俺の扱いひどくね!?」とか言ってる人と同じにおいがする……。


「ま、まぁ結果的には全員揃ったんだし、いいじゃないか」


お嬢様がなんとかウマコさんをなだめ、ウマコさんは先生のシートに座る事になった。


「で、ではぁ……改めて、乾杯を」


フロルさんが声を上げると、全員が手元にあったグラスを手に取った、もちろん木の上の人達も。


「では、かんぱぁい!」


そして全員が「乾杯!」と唱和し、とりあえず一口。




この時に気づくべきだった。

フロルさんの後ろにあった、大量のワインのビン(もちろん空)に。




                ***



「気゛持゛ち゛悪゛い゛……」


初めに異変を確認できたのは、彼女のこの言葉だった。


「は? どうしたんだウマコさん!?」


「ウマコって……言゛う゛な゛……」


ヤバイ、なんか気分が悪いみたいだ……どうしよう?


「あらまぁ、まだ一杯なのに……」


「チョットマテヤ一杯ってどういう意味ですかねぇフロルさん?」


もしかして……この人、あって間もないから性格キャラが掴めなかったが……


「えぇ、ただのワインよぉ?」


『俺の酒が飲めねーのか』タイプか!?

ってかウマコさん弱っ!? グラス半分ほどしか飲んでないじゃないか!




その後、ウマコさんはフロルさんが連れて行った。

どうしよう、これは色んな人の様子を見るべきか。

………………………………………………………………面白そうだし(ボソッ)




【カップル+1】


「よ、煉斗」


「お、文一」


なんだ、煉斗は酔ってないのか……面白くない。


「酔ってないみたいだな、普段から飲んでたり?」


「あぁ、やっぱ酒かよ。チッ、道理で二人が……」


アレ?


「煉斗ー、お前、口調が裏になってんぞ」


「アァ? 悪いかよ、アルコールは苦手なンだよ」


どうやらこの人はこの人なりに酔ってるみたいです……。


「ッつかテメェはどうなンだよ? マジで飲んでンのかぁ?」


「あぁ、ちょっと孤児院来るまでの家では飲む事が多くて。肝臓は鍛えられてるよ」


結構無理矢理飲まされたからなぁ……師走しわす家は極道だから仕方ないだろうけど……。


「で、煉斗、二人は?」


僕が聞くと、煉斗は自分の後ろを指差した。


「にゃははー、よいではないか、よいではにゃーかー♪」


結華が微妙に猫っぽくなってる……。

台詞で分かると思うけど、今一谷ちゃんが剥かれてる。

そろそろ少年誌的にはNGな所行くかも? 

どうして一谷ちゃんは抵抗しないんだ……って寝てるー!?


「煉斗……とりあえず止めてあげなよ?」


惚れた男+公衆の面前で全裸はきついだろう、色々と。

ま、僕は止めないけどな。




【響玖組】


「よ、響玖」


「お、文一」


まったく同じ挨拶だな……ま、いいか。


「で、こっちはどうよ? 酔ってる?」


「とりあえず酒を用意した人にグッジョブと伝えてくれ」


響玖は酔ってないみたいだな……面白くない。


「ってか文一、お前も酔ってるくせに動きまわんなよ?」


あれ? 酔ってる? うっそん、んなこたねぇよ〜♪


【本人に自覚症状が無いのが一番危険です】


作者てんのこえはALL無視。


「ま、ちょっと面白い事になってるな」


響玖の目線を追うと、卯月が木から降りていてシートの上でボーっとしている、もちろん赤い顔。

空井は近江谷の隣で飲み続けていて、その近江谷は顔を手で覆ってうずくまっている。


「いやぁ、怜哉にゃなかなか効かなかったからよ、ちょっとこれを飲ませてみたんだが……」


ワインのビンよりも一際大きなビン入りの透明な液体、ラベルには『鬼殺し』の文字。


「やりすぎたかな?」


完膚なきまでにやりすぎてます。


「ぐ……うぅ、酒が、ここまで……グゥ」


ほら、なんか向こうでうなってるよ。

その隣で空井が飲み続けている、多分酒だって気づいてない。ものすごい平然と飲んでるし。


「アイツにも鬼殺し盛ったはずなのにな……やっぱ妖怪は一味違うか」


「は?」


「いや、こっちの話」


な〜んか不審な言葉が聞こえたような気が……。

ま、別にいっか♪




【北川組】


「よ、北川妹」


「あ、ふみくんですか」


む、挨拶が違った……ここまで来るとコンプリートしたかったな。

で、なんで一聖が見当たらないんだ? 


「いいいいいいぃぃぃぃぃっせえええええぇぇぇぇ♪」


「ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁ!?」


うわ。


「え〜っと……さっきからあんな調子?」


「あんな調子です」


北川妹が苦笑する。


「で、北川妹はお酒強いの?」


「あ、はい。たまにお嬢様の晩酌に付き合いますから……」


うん、状況把握してるみたいだな、さすが学級委員。

あ、ちなみに言っておくとお嬢様って言うのは小鳥遊たかなし 灯夜ともよじゃなくて、その姉の小鳥遊たかなし 鷹子たかこの事。

聖の仕事は鷹子様の専属メイドなのです。

さらにもうひとつ、未成年なのに酒を飲めるのはアレだ、小鳥遊家ぐらいでかいと法律とかもはやどこ吹く風って感じなんだ。


「で、小鳥遊本家の方って……相変わらずか」


「はい、やはり小鳥遊さんが戻ってくるのには無理があります……」


詳しくは知らないが小鳥遊家はやはり色々と裏の部分があるらしく、お嬢様は別邸に遠ざけられている状態だ。

お嬢様はその事について別に気にしていないと言う、そして僕はその事について事情も理由も知らない。

でも、いつかは本家に戻ってほしいとは考えている、そこには彼女の家族が居るのだから。

家族と全然顔を合わせないというのは悲しいと思う、まぁ僕は5歳ぐらいから本当の家族の顔なんて見ちゃいないんだけど……。

……う〜ん、なんか湿っぽい事考えちゃったな。

ま、ここらでシリアス終了♪


「んじゃーなー、お前らも花見楽しめよー」


北川妹は笑顔で手を振ってくれた。


「イッセぇ♪」


「ちょ、ごめ、ほんと、や、め、てええええぇぇぇぇ!」


あの二人については、最後まで描写しない事にしよう。




【お屋敷組】


巡り巡ってもとの場所へ。


「よ、茜」


「あああぁぁぁるううぅぅじいいいぃぃ!」


初っ端から泣き付かれるとは予想外デース。


「はいはいよしよし、ていうかお前酔ってないんだな」


「うぅ……飲み物苦手だもん」


あ、そういえば言ってたな。本のときの感覚が残ってて、ページがふやけそうで怖いとか。

だから茜の水分補給は基本的に生野菜、好き嫌いの無い良い子です。


「で、どうしたんだ?」


「と、とと、と灯夜がぁ!」


茜が指差した方向を見る。

そこにはワインを『ビンのまま』飲んでいるお嬢様が居た。

すごい酔ってる、服とか乱れっぱなしだし顔がすっごく赤いし。

ヤバイな……健康のために今まで飲ませた事無かったのが裏目に出たか……いやまさかこんな事になるなんて思ってなかったけど。


「お嬢様、しっかりして下さい。ホラ、服も直して」


「ふにゃ、あみゃうた?」


呂律ろれつが回ってないよ、この人。

とりあえず服だけでも整える、さっきまで裾とか危ない事になってたし。


「どしたの、……ですか……にゃんだか、グルグルと……」


アレ……? 呂律以外に口調も変わってるような……。


「あのにぇえ……私、どして、こんな所にぃ……」


『私』!? 幼児退行!?

やばいぞやばいぞ、お嬢様がなんだか出合った頃テイストになってるぞ。いや僕的にはアリだが。


【文一は大変酔っております】


えぇい、うるさい作者。


「師走君……ここ、どこですか……」


僕の名前まで退行しだした、こりゃ重症だ。


「えっと、お嬢様?」


呼んでみるが、辺りをきょろきょろと見渡しだした。……やっぱり、僕からの呼び方もか……。

仕方ない、なんか慣れないが……


「小鳥遊、大丈夫か? 気持ち悪かったりしないか?」


「にゅぅ……師走君が、素直に、優しいなんて……」


チクショウ、過去の僕を殴ってやりたい。

というか姿だけは違和感無しかよぉ……なんか都合が良いなぁ。


「で、大丈夫か?」


「フラフラしま、す……」


とりあえず結構無事っぽい、こうなったら眠るまでお嬢様に付き合うことにする。


「そうだ、師走君、聞いて……くれます? 姉様ったら、ひどいんでしゅよぉ……」


か、絡み上戸……。




その後、お嬢様の30分ほど話し続けた。


「でにぇえ……お掃除の人がにぇえ…………………………」


なかなか言葉が続かない事に違和感を覚えて隣を見ると、お嬢様が前のめりに倒れこむ最中だった。


「……っと」


それを両手で抱きとめる。


「師走君……ねみゅい……です。家に……かえりゃ……なきゃ…………」


「眠りなよ。僕がおぶっていってあげるから」


「みゅう……やっぱり、今日の、師走君……おかし……」


言葉はそこで止まり、お嬢様が全体重を僕の身体に預ける。

そんな事で倒れるほどやわな僕ではないが、やっぱり思春期の男性的な問題があったり。

今だけはお嬢様の胸が小さい事に感謝する、しかしそれでもこうしなだれかかるような体勢になられると色々と困る。

お嬢様の顔は僕のあごのすぐ下、肩に頬を乗せて眠っている。

つまり、お嬢様の顔は僕の顔とそう離れていない訳でして……。

………………………………。

ここはやるべきか? ラブコメ主人公として……いや男として!!


【何度もいうようですが文一は酔ってます】


ハハハ、作者てんのこえごときで止まる僕ではない!

とりあえず一旦お嬢様を抱き起こす、というか改めて見るとやっぱり美人だよなぁ……。

そしてそのままもう一度お嬢様の身体を近づけてみて


で、もちろんこんな状況で邪魔が入らない訳も無く。



「文一、落ち着いた方が良いですよー」


目の前には湖織with誘宵が居た。


「うええええぇぇぇ!!?」


もちろんビビる。お嬢様を放す。湖織がそれを抱きとめる。


『ヒャ〜ハッハッハ! オイオイやめとけ少年! 「酒の勢いでつい……」は「出来ちゃった婚」、「芸能人の結婚」並に長続きしないぜェ!』


なんか誘宵の台詞が僕の一谷ちゃんへの七不思議説明とデジャヴなんですけど。


「ふぅ……。という助かった、湖織。今のは完全に理性飛んでた……」


「いえいえー、灯夜も文一も友達ですからきちんと守りますよー」


湖織はお嬢様を腕に抱いたまま微笑む、なんかカッコイイ。


「で、湖織。お前は誘宵持ち出して何をやってたんだ?」


聞くと、急に落ち込みだした。お嬢様をシートに寝かせてそのまま両手両膝を地に付け敗者のポーズ。


「うふふ……さっき、木の上の人の一人が強いというので手合わせする事になったんですー……」


『ンでコイツが専門は剣だと言ったら、向こうも鎌を出してきてな』


「鎌で誘宵を受けられて小指デコピンでやられたですー……」


『つーかアレ、ゼッテェに鎌で受けたのはせめてもの情けって感じだゼ。向こうが素手でもどうせやられてたな』


あぁ……そりゃ落ち込むな……。


「そして、次はラーメンをたくさん食べてる人を見かけたんですが、その人の腰に剣があったんですー……」


『その剣喋ってたな。妖刀だと思うが、ありゃあイイ女だゼェ』


「そして挑んでみたのですが……」


『受けるどころか流されて小指デコピンの「風圧」でぶっ飛ばされた』


うわぁ……勝負になってねぇ……。


『つーかあのポワーッとしたネエチャン、審判兼主催者やるったって賞品がジュースってのはネェよなぁ』


…………へ?

あの〜、もしかしてそれはフロルさんの事では……ていうか、ジュースってもしかして酒……。


問1、湖織を小指で倒せる超人が、お酒を飲んで悪酔いするとどうなるでしょうか?


「全員!! 荷物まとめろおおおおおぉぉぉぉ!!!」




その後小鳥園がどうなったかは、ご想像にお任せする。



                ***




「はぁ……」


「散々だったね〜、主〜」


そう言いながらも茜はニコニコと笑っている、とりあえず初めての花見は楽しかったようだ。

最後の方は散々だった、全員慌てて慌てて荷物をまとめ、挨拶もせずに逃げるように帰ってきたのだ。

そういえば一人くらい逃げ遅れてるかもしれない、もちろん一聖。アイツなら何が起ころうと大丈夫どうでもいいだ。

僕の背中ではお嬢様が眠っている。


「灯夜も寝ちゃった。お酒って怖いね」


「……だな」


でも


「くぅ……すぅ……師走……君……」


たまにはこういうのも、悪くは無いと思う。





 ふぅ、いつもよりちょっと分量が多めですね。

 あ、説明するまでもない感じですが、コロコロ先生の「勇者以上魔王以上」及び飛焔先生の「オレと死神?!」よりキャラが出ております。

聖「あの……一聖の姿が見えないのですが……」

 んー、多分この話の感想でなぶられると思うよ?

聖「そうですか、じゃあいいです」

 あっさりしてるなぁ……心配じゃない?

聖「どうせそういう役ですから。存分にやっちゃってください」

 …………うわぁ。


 春休みが今日で終わります、という訳で次から更新ペースが落ちると思います。

 せめて週一は保ちたいのですが、学校以外にも他にも色々とあって……

聖「何があるんですか?」

 ゲームやったりゲーム作ったりラノベ読んだり漫画読んだりetc……

聖「…………。あ、次回もよろしくお願いします」 

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