28 魔力測定
4ヶ月ぶりの更新ですね。
大丈夫、私は忘れていません(書いてないだけです)
前置きは捨て置いて、本編をどうぞ!
部屋を暖かく包むような橙色をしていた室内は
既に、暗くなりかけていて
壁に掛かった魔道具が温かい光を湛え始めている
目の前に置かれたたらいの嵌め込まれた机に
水が注がれて、静かな水面を見せている。
「これはな、魔法水と言って
これに触れたものの魔力量と属性によって色が変化するものじゃ
属性色が濃いほどに魔力量も多く、
そして綺麗な色ほどに属性に適している。」
なんか、水のわりに無駄に高性能過ぎる気がするのは私だけだろうか?
「だがな、どんな優れものにも欠点があるように
これにも欠点があってな、再利用が出来ないのだ
これ一つにかかる単価はとてつもなく高い故に
魔法水は廃れていったと言うことだな。」
まぁ、なんとなく納得の理由な気がする。
「これに手を浸せば良いんですか?」
「うむ、浸せば適応属性と魔力量によって色が変わる」
たらいに注がれた水にゆっくりと手を浸していく
そして水に溶け合うように自分の魔力を流して行く、身体の中にある魔力を腕へと、手のひらへと巡らせて
手のひらから徐々に、水と溶け合うイメージをもって魔力の流れを放出する。
無色透明だった魔法水が、その色を緩やかに変えて行く
燃えるようにそして、触れれば火傷しそうなほどの赤に
深海の一部を切り取ったか、はたまた青空を切り取ったかと思うほど
深い深い青色に
その見事な深い土色は、栄養素をたっぷりと含むかのような茶色に
輝くように眩しく、そして有り余る元気を湛えるような黄色へと
その色は深く入り込んだ森の色、水のはずなのに風のさざめきを感じるような緑色に
毒々しくも、妖艶さを含んて魅了的な紫色と
星が消えたかのような夜空、墨に染まってしまったかのような漆黒
かと思うと、黄色よりも明るく光輝きそして温かい乳白色へと
そして、魔法水は最後と言わんばかりに澄んだ水を作り出した。
「...、よもやこの年まで生きて、ここまで恵まれた才能に
再び巡り会えると、人生なにが起こるか分からないな。
これほどの魔力量と属性を持ち合わせていれば水晶玉が割れるのは必然か。」
「鈴...、素晴らしく綺麗だった。さすが我が自慢の妹だ!」
「お姉ちゃん、私もお姉ちゃんみたいになりたい!
うんうん、絶対にお姉ちゃんみたいになる!」
ヤバイ、物凄く誉められ過ぎて...
ダメだ、頬の力が入らないよ。
どうしてもへにゃあんって、なっちゃう。
にしても、ボケ神力を付けすぎだよ.....。
さすがは曲がりなりにも神様って事だね。
「あの、魔力測定が終わったばかりの所にちょっと思ったんですけど
これ、ギルドでやるかケイカさんの前でやった方が良かったんじゃないですか?」
「あっ、それは確かに....そうであったな...。
しかし、安心なさいこの水は1度触れたものの魔力であれば
再びの輝きを戻す、何ら心配はいらん。」
あぁ、それなら安心だね。
なんかすごく目をつけられそうな感じがしそうだけどね、こんなのを見せたら。
何て考えてたら、ちょいちょいと服を引っ張られる感じが
「ねぇ、鈴姉、アレ。」
心が何やら上をちょいちょいと指差している。
ふと見上げると、見事なアイボリーブルーの夜空に真ん丸なお月様が浮かんでいる
そうか、もう夜だ......
「って!?もうそんな時間なの!?
早く帰らないとお説教タイムに突入するよね!このままじゃ。」
「うん、鈴、落ち着け。
私の勘からするともうアウトだな!」
あの、彩姉?物凄く良い笑顔でしかも親指を立てられて
言われても困るのですが?
「それは、よろしくないな
すぐに帰った方が良いだろう、親御さんも心配しておるだろうしな
魔法水はケイカへ持たせておく、結果も報告しておくので心配せずに
おかえりなさい。」
おう、ジルさん見た目は物凄く綺麗なお姉さんなのに
なんと言う温かみの溢れる行動、まるでお婆ちゃんみたいだ。
「よし、急いで帰ろうか。」
「うむ、そうだなそうしよう。」
「ダッシュで帰るべし~」
満場一致で、ジルさんに任せてケイカさんに挨拶をして入口から外へ出る
昼間暖かかった外の空気は、まだわずかに冬の気配を残すように
肌寒さを感じる気温になっていた。
魔道具のランプに照らされた通りを、
心をおんぶした彩姉と走り抜ける
文武両道の彩姉に置いてかれそうになりつつ、何とか進んで行く。
陽のとっぷりと暮れた街中をスタスタと走り抜けていく
街並みは街路灯の光で溢れて、普通に動く分には困らない
道に沿って、軒を連ねる食べ物屋さんからは
良い匂いと、楽しそうな笑い声や歓声が聞こえてくるけど
今は、それさえも振りきりながら全力疾走で進んで行く
流石に噴水のある広場まで来ると、閑散としていて
昼間と比べると物悲しさが漂っている。
「彩姉!ストップ!」
「鈴、急がないとどんどんと怒られる時間が長くなると思うぞ?」
「それは、そうなんだけど今の姿!」
「.....あっ。」
あっ、じゃないよ、あっじゃ。
「う、うむ、そうだな少し息を整えながるがてら
元に戻ろうか。」
自分達の体に纏っている魔力式を解体していく
するすると姿が元へ戻って行く
(すまん、鈴迷惑をかける。)
(まぁ、しょうがないと言えばしょうがないんじゃない?)
彩姉がみるみるとその身長を縮めていって
1歳児相応の身長に戻った。
私の視点もみるも間に落ちていく。
元の姿に戻ったアイノを抱き抱えてルノアの手をひいて
街中をどんどんと進む。
窓から漏れてくる明かりは温かみがあって、夕食の時間と言うのも手伝ってか
賑やかな声が聞こえてくる、どこかの家の夕食の良い香りが
ペースの落ちた足取りに追い討ちをかけてくる。
上級住人街へ入ると、各家はきらびやかにライトアップされて
まるで、その豪華さを競うコンテスト会場の様なそんな雰囲気もある
だけど、どこか人の気配が寂しくてシンと静まり返ったのが不気味さも含んでいる
屋敷の近くまで来ると、入り口に誰かが立っているのか見えた。
まぁ、こんな時間だもんね。
そりゃ、心配するか。
「セシル、ルノア!」
どうやら、外にいたのはパパりんだったようで
こちらに気づくと、すぐに駆け寄ってきて抱き上げられた。
「遅くなって、ごめんなさい。
町の探検が楽しかったから.....。」
一応ね、心配してくれたんだもん
謝っておかなくっちゃ。
「まぁ、楽しくて時間を忘れてしまったのは分かるが
あまり良いことではないぞ?サティアなんか、結構怒ってるしな...」
あっ、やっぱりですか。
まぁ、そうだとは思った。
「さて、花の月とはいえまだ寒い、中に入ろうか。」
そういうと、パパりんは私たちを抱き抱えたまま
門をくぐって屋敷に連れていってくれるのであった。
さて、如何でしたでしょうか?
28 魔力測定 楽しかったり見知らぬ土地ってワクワクして
時の経つのも忘れちゃいますよね~。
さて、次回は29 お説機と外出禁止
おぉ!なんと30話へのカウントダウンでしたか。
毎度毎度のお願いではございますが
誤字·脱字等あればビシバシツッコミをお願いします
皆さんのレビュー、感想、ポイント、ブクマで
作者のやる気は2800%!




