24 王都探索
約4ヶ月振り、勇者から1週間遅れての更新となりました
読者の皆様には大変お待たせしましてすみませんでした。
それでは、24 王都 お楽しみください!
王都のエドラー家の屋敷を出ると
見知らぬ土地のからかな?気分が高揚してきた!
「セシ姉!おこづかいも貰ったし、商人街に行ってみようよ!」
この、王都ラグアは商人が集まる商人街、一般市民の住む普通住人街
貴族や王族関係者の住む上流住人街、そして国王の居城ラグア城の
4区画によって整備されているらしい。
「だね、商人街にいってみようか!で、ギルドがあったら登録してみたり...」
「ねぇ、セシ姉、ルノもアイもそれから、セシ姉だってまだ見た目は幼い子供だよ?
ギルドが登録を受け付けてくれるとは思えないんだけど.......」
ふふふ、甘いわねルノしっかりと対策は考えてあるわよ。
「大丈夫、大丈夫、案はあるから」
歩き巡る上流住人街は道幅が広く空が広く見え
高級な建材で建てられたであろう屋敷が敷地を並べている
季節は、地球で言う3月。
花の月に入ったこともあってか、暖かい風が吹き抜け
屋敷の前庭に植えられた早咲きの花々が甘い薫りを漂わせている
普通住人街に入ると道幅が少し狭まり、木造造りの家々が軒を連ねるようになった
通りに面したベランダには洗濯物が干してありその白さが眩しい
どこか外国に来たような感覚になるのは、日本人としての感覚が
未だに抜けてないって事なのかな?
三人で歩を進めるうちに、大きな噴水のある広場に出た
露店がならび、旅芸人の一座らしき団体が公演の案内を配っている
噴水の広場を抜けて商人街に入ると道幅は、
馬車二台がすれちがえる位の幅まで狭まり、各商店が店先で焼く
コビーンベの串焼きや、ビックドーのスープなどから美味しそうな匂いがしてくる
「あっ!あれ美味しそう!!すごい甘い薫りする!」
香りの先に合ったのは、クレープ屋さんなのかな?
薄い生地に、果実を乗せてソースを掛けている
「あの、それ二つ下さい」
「あいよ、リベーのクレープ二つだね。
今作るから少しお待ち。」
注文すると店のおばちゃんは慣れた手つきでクレープを作って行く
鉄板の上にお玉で生地を流し、薄く薄くと広げて行く
まるで生地を自在に操る魔法使いみたいだ。
「あい、リベーのクレープ二つおまちどう。」
「ありがとうございます♪」
手渡されたクレープをルノに一つ渡して一口食べてみる。
甘さ控えめの生地に甘酸っぱいリベーが馴染み、
口の中はリベーの薫りで満たされて行く!
そして、あとからホイップクリームの軽やかな甘さが広がっていく!!
「美味しい!!」
「そうかい、そうかい、気に入ってもらえたみたいで何よりだ!
それより、あんた達。身なりからすると良いとこのお嬢さん達だね
最近、ここいらじゃ子供が何人も連れ去られる事件が発生しているんだ
あんた達もお気をつけよ?」
ふーん、悪いやつもいるもんだ。
「はーい、気を付けます!どうもありがとう♪」
お店のおばさんにお礼を言ってクレープを片手に町の散策を始める
通りに面したお店のショーケースには家具や服など大きな国の商人街らしく
色々なものが並んでいる。
ふと、見通した通りの先に剣と槍と盾のエンブレムが目に入った
武器屋か、はたまた冒険者ギルドか、取り敢えずそこまで行ってみる
到着してみると、そこは武器屋さんだった。
武器屋さんならギルドの場所も知ってるはずである、そう思って入ってみる
「いらっしゃいませ!」
仕立ての良さそうな服を着た女の人が迎えてくれた。
「なにか、お探しでしょうか?」
すかさずといった感じで話し掛けてた。
「あ、いえ冒険者ギルドはどこかな?と思って入ったんですけど.....」
「あっ、なるほど!それでしてたら
このまままっすぐ門の方向へ向かえばあるはずですよ!」
「ありがとうございます!いってみます!」
「はい、ではまた御入り用の際のご来店をお待ちしています!」
武器屋さんを出て、教えて貰った通りに門の方向へ歩いて行く
すると、辺りのお店屋さんのショーケースの中身が変わってきた
さっきまでの家具や服ではなく
ポーションや防具、武器といった冒険者向きの装備や
アイテムなどがならび始めた
なるほど、門やギルドに近いところには冒険者向きのお店
ある程度離れてくると、家具や服を売るお店などになってくるのか
片手に持ったクレープがなくなった頃、ギルドの前に到着した
入り口の上には桜の花を挟んだ騎士が二人剣を合わせている
三人揃って扉を開けて中に入る、こちらを見た人たちは
子供が入ってきたと見るや、微笑みながら観察する人や
「ここは、ガキの来る所じゃねぇぞ!」と言った罵声を浴びせる人など様々である
そんなのに構わずにカウンターに向かって歩いて行く
3歳の私が背伸びしてやっと、少しカウンターから顔が出るくらいの高さ
「どうしましたか?」
受付のお姉さんは微笑みながら聞いてくる
「あの、三人でギルドへ登録をしたいんですけど!」
............
なんとも形容しがたい空気が流れてる。
「あの、失礼ですけどおいくつですか?」
「えっと、私が3歳でこの子が2歳、一番小さいのが1歳です!」
思いっきりのどや顔で言いきってみる。
「わっははは、お嬢ちゃん方面白いこと言うな
ギルド登録は10歳からだぜ、あと7年経ってから出直してきな」
そう罵声を飛ばした冒険者に、睨みを飛ばしてがらカウンターのお姉さんは
「ごめんなさいね、残念ながら彼の言った通りなの、
ギルド登録は10歳からしか受け付けてないのよ、悪いけど諦めてくれる?」
まぁ、予測どおりかな?
「はぁい、わかりました。」
トボトボとギルドを出て行く
「だから言ったでしょ?セシ姉、無理だって。」
「まぁ、3歳児と2歳だけでなく、1歳の私までいるのだ
それは、無理と言うものがあるだろうな。」
「ルノ、アイ、まぁあのまま出来るわけ無いと私も思ってたよ?
物は試しって言うでしょ?だからやってみただけの事。」
さて、ここからが本番!
「ちょっと、着いてきてね?」
ルノアとアイノを引き連れてギルドの横道を入って行く
ある程度のところまで来て、人気もなくなったのを確認
《トルノーバァ・3人を転生前の姿に!》
そう、変化の呪文で転生前の姿に戻りギルドの登録をしようと
最初から考えていたのだ。
久しぶりに、三人とも転生前の姿に戻る
彩姉と私は学校の制服に、心音は白を基調としたワンピースに
「なるほど!これなら確かにギルドも断れないな!流石は鈴だ!」
「うん、鈴姉流石だよ!」
こうして、転生前の姿で再びギルドへと向かうのであった。
王都と言えば探索ですよね!
内容的には2500字で区切ったので
予定していた内容の半分も進んでいません。
次回 25 冒険者ギルド お楽しみに!
毎度、毎度ではございますが、誤字・脱字等あれば
ビシバシッツッコミお願いします!
レビュー・感想・ポイントで作者のやる気は2400%!




