22 王都へ
このペースで更新を続けられれば良いのじゃがなぁ。
なにはともかく、22 王都へ更新じゃ♪
なにか、慌ただしかったお食事会から早二ヶ月
季節は花の月に入り段々と春めいて来ました
先月の氷解の月には、パパりん37回目の誕生日も終わり
ユルユルと時が流れています
あれから、倒壊したミュルエル皇国は皇国皇帝との相談の元
同盟協定により、ミュルエル国は我が国に吸収され
皇帝とその家族は国賓として迎え入れられました。
マリアお姉さんとトリア君は、事態が沈静するまでの1週間
我が城で生活していましたが
一段落した頃に、王宮へと帰って行きました。
食事会で相談したお披露目式までは、あと1ヶ月
先日、ラルフおじさんから手紙が来て開催するとの事でした
ミュルエル皇国崩壊と、聞いたときにはそんなことを
やっている場合では無いと思っていましたが
閉塞したラグア王国とミュルエル皇国国民の士気を上げるための起爆剤に
するための開催でもあると言うことです。
「おーい、準備出来たか~?行くぞー。」
「あなたーちょっと待って下さいな、
今、状態維持の呪文を掛けているところですから」
「パパりん、王都ってどんなところ?」
転生後、初の遠出です!しかも行く先は王都!
しっかりと情報収集せねばっ!
お子様の特権キラキラ目線~~!
「王都か、俺も久しく行ってないが賑やかなかところだぞぉ
ここみたいな、集落よりももっと立派さ
それに、様々な人種が集まるな、エルフに獣人、オーガにウェルス」
おぉ~、聞くだけでワクワクがトマラナイッ!
「あれ?ウェルスって、どんな種族?」
聞いたことがないなぁ、どんな人たちなんだろ?
「ウェルスか、彼らはいわゆる魚族だな背中にヒレがついていて
肌の色は青色だ、そしてなにより美人美男揃いだ!」
ほぅ、そのような種族がっ!これはますます期待が高まるね!
「はいはい、お待たせしました、でどんな話をしてたの?」
「えーとね、パパりんに王都について聞いてて
ウェルスって種族の人達についてパパりん、暑く語ってた」
「ほぅ、あなた.....そうですかっ、
少し、いらしててもらえます?マイダーリン♪」
あっ、これ見ちゃダメなやつかも!
ていうか、ルノとアイは興味シンシンに見てるし
「ハイハイ、お子様は前見てましょうねーもうすぐ出発ですからねぇ」
バシーンッ
このあと、乗り込んできたパパりんの右頬が赤くなっていたのは
言うまでもないことです。
なんとなく見上げた我が城はやはり大きい、
地上四階建てで壁は白漆喰で塗られていて屋根は西洋瓦
この大きな城にママりんは状態維持を掛けたんだから相当だよね
馬車が動き出すと、ほどなく右へ、左へと揺られて気持ち悪くなって来る
「ル、ルノ、ヘルプ........」
バタッ
あっという間、意識は混沌へと落ちていった......。
(セシ姉?王都見えて来たよ?起きなよぉ~!)
体をゆっさゆっさと揺さぶられて起きると御者台から王都が見えて来ていた
高い城壁は夕陽を浴びてオレンジ色に輝きながらその荘厳さを増して
「何人たりとも、我が王国を滅させはしない!」と言うような気迫が
滲み出ているような、そんな雰囲気を感じる。
やがて、城壁の門にたどり着く頃には松明には火が燈されて
辺りには涼やかな空気と一日を終えた人達の喧騒が聞こえてきた
「失礼致します、一応身分証と車内の確認をさせてください
ラルフ王からエドラー様御一家が王国においでになるとは
聞き及んで下りましたが、
ミュルエル皇国の一件もありますため協力をお願い致します。」
高めでハキハキとした声から女性の兵士さんのようだ
「はい、もちろんです。我が主からも通行審査に協力をするよう
仰せつかって下ります故、車内のご確認をお願いします。」
門の兵士と、アルバスさんの話し合いが終わると
前側の幌が空いて、街の賑わいを背に兵士が姿を見せた
かっちりとした鎧を身に纏い、胸の部分鹿と獅子の紋章が入っている
銀色に髪はポニーテールにしてあり肩まで届いていた
目鼻は整っていて、凛々しいそんな言葉がピッタリの女の人だ
「失礼致します、長旅の所入壁審査にご協力頂きありがとうございました
私は、ラグア王国第1騎士団隊長のトルア・ハルカと申します」
「いえいえ、こちらこそ門審査お疲れ様ですお下がりになって大丈夫ですよ。」
ハルカさんと名乗った騎士さんは敬礼してから、馬車を降りた
城壁門の兵士さんに、敬礼で見送られるのに手を大きく振りつつ返して
馬車は、城壁の中へと進んで行く
店先の魔導ランプの柔らかなオレンジ色の光が街を幻想的に照らしている
建物はレンガ造りらしく、壁面は綺麗なマス目が浮かんでいる
さすがに屋根は暗くて見えないけどほとんどの建物は2、3階建てで
窓からは明かりが漏れている
「ふぅわあーー!キレイ!城のあるとことは、また違った雰囲気だね!」
「本当に綺麗な町並みですわね、昼間の風景も早く見てみたいですわ!」
珍しく、セレ姉が感嘆の声をあげるなか馬車はしずしずと進んで行き
やがて辺りは、人通りもまばらな大きな屋敷が建ち並ぶ通りに入った
目の前に王宮らしき建物が見えてきたなか、馬車が止まった。
「まだ、動きますので座ったまま、お待ち下さい」
そう、アルバス執事が言い終わると
ギイーー、錆びた門の開く音がして馬車はまた動き出し
少し進んだ所で再び止まった。
22 王都へ 如何じゃっただろうか?
三姉妹は、初めてスイゼン領から出たんじゃな。
この時点でセシル3歳、ルノア2歳、アイノ1歳じゃ
上の姉と兄は、セレナ6歳、ディア5歳じゃな。
毎度、毎度ではあるが誤字・脱字とうあれば
ビシッバシッツッコんでくれたまえ!
そして、ブクマ、ポイント、感想で作者のやる気は2200%じゃ!
次回、23 王都の屋敷




