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第八話 強敵

 俺はこの化け物を前にしてどのような行動を取れば良いのだろうか。


 多分逃げても殺される、戦っても負ける気がする。

 だが可能性があると言えば戦闘だろう。

 やるならこっちから先手を打たせてもらおうか!


 『シャドウボールっ!』

 ビュンビュン!


 これで死んでくれると良いんだが、って…

        『は?』


 そこには信じがたい光景が広がっていた。

 そのモンスターは闇を食っていたのだ。


 『効かないどころか、こいつ、食べてやがる...』


 俺は危機を感じた。

 今の魔法は中々強めに打ったはずなのにも関わらずあいつはそれを食べたのだから、勝てるはずがないのだ。


 こんなやつと戦うだけ無駄だ。

 魔法が効かないならもう逃げるしか手段がない。


 俺は全速力で川を飛び越え、その奥に広がっていた草原へ飛び出した。


 『うおおお!逃げろぉ!』


 俺は本気でモンスターから逃げる。今までにないくらいの速度で走った。

 だが不思議なことに、モンスターの声は遠ざかっていくばかりで、近づいて来ないのだ。


 あいつ、足が遅いんだな?

 いや違う、まずついてきていない..?


 後ろを振り返ると、川を境に、こっちに向かってきていないのだ。

 どういう事だ。


 俺は考えに考えを重ねた。

 そうして俺は一つの答えを導き出した。


 俺を敵対視しているのに、こっちに向かってこない。いや、向かってこれないのだ。


 何故なら...こいつの弱点は『水』だからだ。


 水があるから川を境目にこいつはこっちに来れないのだと。


 なら、水の魔法を打てば勝てるかもしれない。


 どんどん勝ち目が見えてきた。

 最初は見た目に騙されて強いと錯覚していた。

 だが水が弱点だとわかった瞬間にみるみる弱く見えてくる。


 よし、水魔法はあんまり打ったことがないけど、喰らえ!

 (アクアウォーター!)


 バッシャァーーーン!


 やばい!水魔法なんて当分打ってなかったせいで、強さを間違えてしまった!

 これじゃ水の玉どころか津波だ。


 バシャァァーン!バシャァァーン!


 モンスターにぶつかった後の水が跳ね返ってこっちに来ている。

 結局逃げないといけないのかよ!


 俺はまた全力疾走した。

 さっき走ったせいでもう疲れてきた。


 波がこっちに来るにつれてどんどん波の強さが弱まってくる。


 『はぁ、なんとか逃げ切れた。』

 

 俺はモンスターの様子を見るために川に戻った。


 グォぉ、グォォォ。

 そこには倒れたモンスターがいた。

 俺はこの強そうなモンスターに勝てたのだ。


 じゃあとどめを刺そう。

 『ソードスピア。』

 想像で作った剣でモンスターの心臓らしきところを刺した。


 Lv up↑14


 レベルが14に上がった。想像力も知能もよくなってきた。


 だが経験値よりも今回はある事が知れた。

 それは、モンスターには必ず弱点があるということだ。


 ゴブリンは闇、このモンスターは水と、どのモンスターにも弱点属性がある。


 これを知れただけでもすごい進展だ。

 こんなことは本に書いていなかった。


 俺は色々な本を読み、知識を深めたつもりだったが、今回のように、知らない事もまだまだ多い。


 地球の事ならまだしも、異世界の知識はまだ5歳レベルだと言うことだ。


 よし、モンスターも倒せたことだし、目的の森へ向かおう。


 俺は歩いて森に向かう。


 走るのはもうやめた。

 あのモンスターと戦った時点で既にもう辺りは真っ暗だったからだ。


 もう遅れると分かったなら盛大に遅れて森を探検しようじゃないか。


 そうして歩いていると、森に着いた。


       ーーー続くーーー

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