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第六話 襲撃

俺が本を読み終えた時に問題は起こった。


 父さんが急いだ様子で扉を勢いよく開けて言った。

 「ロイド!母さんと共に逃げるんだ!」

 

 『とうさんは?』

 「すまないが俺は行けない。後で合流するから今は早く逃げるんだ!」


 そう言われると母さんに持ち上げられ、共に逃げた。


 母さんは急いで宿を出て、街を出ようとしていた。

 そんな中俺は逃げる理由が気になってしかたなかった。


 俺は母の抱き抱える腕の隙間から後ろを見る。


 そこには戦っている父と小さいドラゴンのようなものの大群が見えた。

 『あれはなぁに?』

 「ミニドラゴンよ、一匹ならまだ勝ち目があったわ、だけど十匹となると…話は別だわ。」


 大体状況は把握できた。

  つまり今、この町はあのドラゴンの襲撃を受けているということだろう。


 時間が経つにつれて、父は弱い魔法を繰り出す様になった。弱っているのだ。

 それに対しドラゴンは二体しかまだ倒していない。

 このまま放置していると、父は間違いなく死ぬだろう。


 この世界ではロイスも俺の父親。 

 このまま見殺しにするのはごめんだ。


 俺は決心した。


 『わーぷ!』

 「ロイド!?」


 俺は奇跡的に父の背後にワープすることに成功した。


 だがここからどうするかだ、俺は2レベ、出来ることも少ない。むしろ足を引っ張る可能性の方が大きい。


 じゃあやることは一つしかない。

 足を引っ張らないような強大な魔法を打てば良いのだ。

 でも打ってしまえば俺は想像力が切れて倒れる。


 この一発にかける!

   「おおきないかずちよ、おちろ!」



 ゴォロォォォーーーーーンンン!!!!


 後は父に任せた…って、倒れないぞ?何でだ?


 LV up! ↑5


 そうか、敵を倒したことにより、レベルが上がり、それに連れて想像力も上がった。

 だから倒れないのか。


 で、残りの敵の数は、七体、いまので一体しか死んでないのか。


 やはりこの経験値の量といい、中々の強敵だと見た。


 「ゴォぉぉぉ!!!!」

 仲間を倒されたことによりあとの七体が怒りで強さを増したようだ。


 さあ、ここからどうするk…って!


 「ブォォォォォォォ!」

 ドラゴンが大きな火のブレスを吐いた。


 やべぇ、やべぇ!

 「水よ生まれろ。」


 しゅうぅぅぅぅぅ。


 何とか父のおかげで助かった。

 「ロイド、ありがとう、今の時間のおかげで解決策を練れたよ。」


 「水を網状に張り、その全ての切れ味を最大にする。くらえっ!」


 父の声と同時に広範囲の網状の水が下に降りる。

 ズババババババババっ!


 七体のドラゴンの体が次第に切れていく。

 逃げようとも、この広範囲からは逃げ出せない。飛んでも水にあたり死に、ドラゴンは土に潜ることもできない。


 この瞬間俺と父は勝ちを確信した。

 一体一体が切れていくたびに父のレベルが増していった。


 「ロイド、帰ろう。」


 その後、俺たちは車に乗って家へと出発した。


 宿に泊まれないのかと思ったかもしれないが、あの時の戦闘で町の大半は壊れ、半壊状態だったのだ。 


 (はぁ、せっかくの旅行だったのに、あのドラゴンたちのせいで最悪だったよ。)


 そうして父と母を含めた俺たちは家につき、いつもの何もしない日常を送っていったのであった。


       ーーー続くーーー

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