表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エルフの里は焼かれがち  作者: 北川やしろ
1. エルフと私
22/58

1-22. 断罪その1

「皆の者、よく集まってくれた」

 一ヶ月が経ったある日、レノンは里のエルフ全員を広場に集めた。


 「今日はとても重要なことを皆に伝えないとならない」

 レノンの神妙な表情と静かな声色にその場にいた全員がただ事ではないということを理解した。

 「この中に人間達に里の情報を伝えている裏切り者がいる」

 レノンの言葉に広場がシンと静まり返った。


 「どういうことだ!」

 「裏切り者だと!けしからん!すぐに捕まえろ!

 「あああああああああああああ」

 「そんなやつ殺してしまえ!」


 絶句する者、泣き崩れる者、悪態をつっく者、過激なことを言う者。

 エルフ達は口々に様々なことを叫んだ。


 「落ち着きなさい!」


 その喧騒を上回る大音量でレノンは叫んだ。

 その迫力に騒いでいたエルフ達は口を閉ざした。


 「このことを私が知ったのは今から数ヶ月前のことになる」

 「す、数ヶ月前!?どうして今までそれを言ってくれなかったんですか!」

 一人のエルフが勢いよく立ち上がると声を荒らげた。


 「私はレノン殿と同じく里のために尽力してきました。なのにどうしてそんな大切なことを知らせてもらえなかったのですか!」

 彼はウエストの里のまとめ役、ミーシャだ。

 レノンと同じく里の運営に携わる要職に就いているエルフだ。

 そんな地位にいながら自らに知らされなかったことが彼には我慢ならなかったのだろう。


 「そなたの言うことは十分に理解している」

 レノンは掌を見せてミーシャを制止する。


 「私がこのことを知ったとき、誰がどうやって情報を持ち出し伝えているのかわからなかったのだ。つまり里の者全員が容疑者だったのだよ」

 レノンの言葉にエルフ達がざわつく。

 そりゃ疑われいたのだから気分がいいわけがない。


 「そこで裏切り者の捜索とその後の対処について、ある者達に依頼することにした」

 「ある者達?」

 ざわざわとした喧騒が再び静まり返った。


 「リーナ、イリス、エライザ。あとの説明はまかせていいかな?」

 「はい、お任せください」

 代表して私が返事をし、その場に立ち上がった。


 レノンの隣、つまりはこの場にいる全員の正面になる位置に移動する。

 アイリスとエライザも私に続いて移動した。


 「皆様、今から『裏切り者の正体』と『どのようにして情報を持ち出したのか』についてお伝えします」


 私の発言にその場のエルフ全員の視線が集まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ