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エルフの里は焼かれがち  作者: 北川やしろ
1. エルフと私
21/58

1-21. 調査隊発足

 私達は極秘任務、裏切り者探しを開始した。


 アイリスの偵察結果から裏切り者の存在を知ったレノンは裏切り者に気付かれないよう私にのみ裏切り者の存在を知らせた。

 本来ならば他の里のまとめ役と相談するべきところなのだが、誰が見方で誰が敵なのかわからない状態なので、安易な情報共有は得策ではないと判断したためだ。

 そのため私達3人以外と裏切り者以外は情報が筒抜けになっているということをまだ誰も知らない状態だ。

 しかしそのことが逆に調査にとっては好都合だった。

 裏切り者はまだ自分達の行動がバレているということに気付いていない。

 このまま気付かずに裏切り行為を続けてくれれば必ず尻尾を掴むことができるからだ。

 ということで調査にあたるのは私とアイリスそしてエライザの3人ということになった。


 「どうして私がこんな危険なことくちゃいけないのさ」

 エライザは不服そうに私を睨んだ。

 「ごめんって。でも私の仮説が正しければ、エライザの力がどうしても必要になるんだ」

 最初にこの極秘任務を聞かされたとき、エライザは訳がわからないというふうにポカンとしたままだった。

 次第にことの重大さがわかるとそんなことに巻き込んだ私に対していつもにも増して悪口を放つようになっていた。


 「で、どうしたらいいの?」

 それでも協力してくれるあたり、いいヤツだったりする。

 「とりあえず、園庭に行ってみよう」

 私はそう言うと園庭に向かった。



 園庭に到着すると例の通路を覗く。

 以前は気が付かなかったが、外の明かりが見えた。

 「やっぱり外が見える」

 私は通路から外の景色が見えるということを確認した。

 「見えたらなんだっていうのさ」

 エライザは理解出来ずに私に問いかけた。

 「これが結構重要なことなんだよ」

 私はそう言うと通路を背にして振り返った。


 視線を真っ直ぐ伸ばす。

 すると視線の先にはレノンのいる大型テントの先端部分に行き着いた。

 先端部分にはエルフ族の金属で出来た円盤状の部族標が掲げられていた。


 「あれか」

 仮説が徐々に確信へと変わっていく。

 しかし、まだ足りないピースがあった。


 「何かわかったの?」

 アイリスが訊ねる。

 「うん。あのね、二人に調べて欲しいものがあるんだ」

 「調べて欲しいもの?」

 そして私は二人にあることを耳打ちした。


 「そんなもの調べてどうするのさ」

 エライザが明らかに不思議そうな顔する。

 「それがわかれば裏切り者がわかるんだよ」

 「ええっ!?どういうこと?」

 二人は驚きのリアクションを見せる。


 「大丈夫。あとでちゃんと話すから」

 私はそう言うと二人と別れて捜索を始める。

 とはいえ、実は私にはすでにある程度の目星がついていた。

 ある場所へ行くとこっそりと様子を確認する。

 「やっぱりだ」

 私の仮説は確証へと変わった。

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