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自殺志願者の高校生の死生活  作者: 山賊さん
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空腹は不運の始まり

俺は今日も、学校へと登校している。

高校生になれば、良い青春が訪れると思っている人もいるだろう。


もちろん、晴れやかな青春を送っている人もいる。

だが、その中にはそんなことは来る兆しもない、陰キャ、いわゆるに負け組もいる。


それでもその人たちには希望がないわけでもない。

陰キャから陽キャへ、負け組から勝ち組へ進むことだってある。


たとえ進まなくても、その生活に満足している人もいる。

このように進む、進まなくても救いようがある。


しかし、進む場合は必ず行動しなければならない。

人と話すことが苦手な人は、コミュニケーション能力を高める。

口が悪くて、自分が知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまう人は、一つ一つの発言に自覚をもち、これを言えば、相手はどう思い、どう反応するのかを考える力をつけるように考える。


だが進まない場合はどうだろうか?

人とロクに話すことができないまま、満足のいく生活を送れるようにするのはどうすればいいのか?


その答えは単純明快。

人と話す必要がないと思えばいい。


その問題に対して目を背き、現実から逃げればいい。

いやいや、全然よくないだろ、と思った人も必ずいるだろう。


でもあなたたちに、自分の問題に対して勝手に答えを出さないでほしい。

物事には答えがある、しかしそれは人の価値観によって変わる。


もちろん答えがあることもあるだろう、だがそれは計算などのものだろう。

だが、俺が今向き合っている問題は、人の感情のことである。


確かに話すのが苦手、ということを改善せずに社会に出れば、上司や後輩などにうまく使われて仕事の量が死ぬほど増えるだろう。


でも、そんな奴らが向き合っている問題は、そんな人生の先のことではない。

今をどう乗り切るか、その考えしか頭にはない。


このことを何かの物事に例えるのならば。

原子力発電所を急いで作り、壊すことを考えていなく、無暗に壊してしまうと内部のウランによって作り出せれた、人体に有害な気体が出てしまうということだろう。


だが俺たちからすれば、そんなことはどうでもいい、だた今を乗り切ればいい。

人生の勝ち組は俺たちのことを小馬鹿にし、笑えばいいだろう。


俺たちは俺たちなりにうまくやっていく。

だがそれがうまくいくのとうまくいかないのは別問題ではあるが。


そんな哲学のようなことを考えながらも、俺は学校に向かって歩いていく。

今日はいつもどうりに家族に見つからないように部屋を出て、人気の無い道を通る。


家族に見つからないようにするのは、家族とはできるだけ接触しないためである。

下手に接触すれば、また拒絶され、いらぬところでまた俺の心に傷がつく。


最初のころは何度か見つかり、まるでゴッキー君を見つめるような眼差しを当てられる挙句、拒絶される、そんなものを一週間に5回も受けていたら到底俺のメンタルは持たない。


まぁ、メンタルなんてとっくのとうに壊れてしまってはいるが。

実際のところ、俺はあと3か月程度で死のうとは思っている。


俺の家族構成は、母親、姉、俺の3人構成である。

父親は母親と喧嘩別れだそうだ、もちろん原因は俺だったのだが。


人気の無い場所を通るのは、まぁあまり周囲と関わりたくないからである。

とゆうか、俺からクラスメイトに接触を図ると、ものすごい怖がられる。


俺は、学校でちょいとキレたことで問題を起こし、危うく退学処分を受けるところだった。

まぁどちらにせよ停学処分は受けてしまったのだが。


あと5分程度で学校に着くだろうか。

俺がいつも通っている道は、俺の学校の日正高等学校の制服を着た生徒は一人もいない。


それもそうだろう、誰がこんな薄暗くて、ゴミが山の様にある裏路地を通るのだろうか。

俺は、その裏路地をとぼとぼと一人で歩いていく。


うぅ...腹が減った....

いつもは気にしていないのだが...


俺は裏路地から離れて、コンビニに行くことにした。

家族から隠れて家から出るため、どうしても朝食がとれない、いつもは気にならなのだが、今日の俺のお腹は欲張りなようだ。


周りに、クラスメイトがいないことをを確認し、早歩きでコンビニへと向かう。

店に入ると、店員が元気に、


「いらっしゃいませ~↑」

なんだこの店員...


俺はそんなことは気にせずにおにぎりのコーナーに一直線に向かう。

迷わずえびマヨを手に取り、レジに向かう。


俺は無言でおにぎりを置く。

そして、そのおにぎりを店員は手に取り、バーコードをレジで読み取る。


「お会計110円なりま~す↑」

バッグから財布を取り、中身を確認する。


.....1000円札しかない...

俺は1000円札を置く。


「890円のお返しになりま~す↑」

俺は、無言でおつりをもらい、エビマヨが入った袋をもらってから、店内から出るために、自動ドアへと向かう。


人影が見える...

まぁ、気にすることではないか。


自動ドアが開くのと同時に、俺と同じ色合いの制服を着ている女性が俺の視界に映る。

そこには、ロングへやーで俺の幼馴染である西村穂香が立っていた。


よりによってなんでこの人と鉢合わせになってしまったのだろうか。

どうやら俺は、相当神様に嫌われてるみたいだ。


俺は、この危機を乗り越えるために、まるで穂香とは会っていないかのよに全面スルーで出ようとする。


だが、その瞬間レジ袋を持っていない方の腕に、少し強めの圧迫がする。

恐る恐る後ろを見ると、まぁ予想どうりに穂香が俺の腕をつかんでいるようだ。


彼女は少し悲しそうな表情をしながらも、俺に話しかける。

「ねぇ...この後..「悪いが放してくれ、急いでるんだ」


彼女の都合なんて知ったことではない、しかし片手にエビマヨが入ったレジ袋を持っている時点で、説得力が皆無なのだが。


そうすると、彼女は泣きそうな表情になり、

「一回だけでいいの..もう一度だけあの頃に戻ろ?...」


何を言ってるんだ?この女は?

あの頃の関係に、戻ることなんてできるわけがないのだから。


俺は、無言で掴まれている腕に力を入れ、振り払う。

そのままその場から離れる。


コンビニなんて寄らなければよかった。

こんな朝から最悪な気分になるとは思ってもいなかった。


早歩きで学校に向かう。

後ろをちらりと振り向くと、穂香は入り口で座り込み、静かに泣いているようだ。


俺には関係ないなと思い、レジ袋からエビマヨのおにぎりを取り出し、咀嚼する。

しかし、全く味がしなかった。



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