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5話

文化祭行きます。

やややらかします。

ほのぼの回です。



9月の頭


まだまだ残暑が厳しい。


蝉がまだ朝から喧しい。


彼女側の騒動も少し落ち着いたようだ。


さて…


今日は彼女の高校生活最後の文化祭。


実は彼女は友達とバンドをしていて、この文化祭でライブをするらしい。


行くしかない。


彼女はギターパートだ。


何度かギターを弾いているのを電話越しに聴いたが、上手だと思う。


やや緊張していた様子だったが、それ以上に楽しみなのが伝わってくる。


僕も約1ヶ月ぶり、2度目のデート?に、胸を躍らせていた。


ところが当日の朝…


なんだか体調が悪い…気持ち悪い…


動けないほどではない、熱もない…


ただ、体がだるい…風邪か…


でも…


原付のエンジンをかける。


目的地までは75km


3時間ほどでつくか。


街中を抜け、やや田舎へ、体調はまあぼちぼち…


初デートした小さい町を抜け、いよいよ山の中へ。


まじで何もない。


木と川しかない。


お気に入りの音楽をかけ、気分を盛り上げる。


あと30…20…10km…


緊張してきた…


大学二年生が、母校でもない高校に乗り込む。


高校生の彼女と一緒に歩く…


彼女の弟もその高校に通っている…


大丈夫かな…


一抹の不安を抱えながら、彼女の通う高校に到着…


ライブは中庭であるらしい。


のぞいてみると、ギターを抱えた彼女が、友達と話していた。


あ、どうやら気づいたようだ、近寄ってくる。


彼女:「久しぶり!!」


彼女に前回のような緊張はない。


元気よく話しかけてきた。


どうやら、ライブまで少し時間もあるし、準備もぼちぼち落ち着いたらしい。


一緒に文化祭を出し物を見て回る。


プラネタリウム。


彼女の弟のクラスの出し物らしい。


幸い弟はいない。


よかった…安心して教室に入る。


高校生の出し物にしては、クオリティが高い。


真っ暗なテントの中で、映し出された星を眺める。


手なんか繋いでみる。


真っ暗のなか顔を見合わせてみる。


なにも見えないが、笑っているんだろうな。


好きだな…


その後も、軽く回って、いよいよ彼女のライブだ。


高校生らしい、若々しさがある(20歳目線


彼女の名前が書かれたうちわを持った男子生徒に嫉妬なんかしてみる


恥ずかしくてあんまり近寄れない。


遠くから写真を撮ったりする。


数曲演奏して、彼女のバンドの出番は終わりなようだ。


彼女に声をかけて帰ろうかな。


実は体調は悪い。


シンプルに風邪だこれは。


最後の元気を振り絞り、彼女に声をかけに行く。


駆け寄りぎわに、頭をぺちん


横に男子…あ、もしかして


「姉ちゃんこの人誰!?」


やべ、弟だ。


これまでなんとか見つからんかったのに…


やらかした。


誰!?誰!?


めっちゃ聞くやん弟。


彼女が弟を追い払う。


お疲れ、よかったよ、とかそんなことを話してた気がする…


それより…


僕:「やらかした、ごめん」


苦笑する彼女。


彼女:「なんとかするよ、心配せんで」


本当に申し訳ない…


どうやら、ここからは生徒とは一緒にいれるイベントはないらしい。


帰るよ、ありがとね


軽く手を振って中庭を後にする。


あ、屋台に並ぶ弟を見つける。


アホな僕、話しかける。


「内緒にしといてね」


今でこそ思う。


まじでいらんこと言ってる。


どうやら、ご飯の時にみんなの前で


あれ誰??


って聞かれて、かなり困ったらしい


一言多い、というか、いらんことをよくするのは、ほんとに…すまん…


今でもよく怒られる。


そんなこんなで、文化祭が終わった。


次いつ会えるかは決まってない。


楽しかったな…


可愛かったな…


やっぱ好きだな…


帰り道、やっぱりやけに短く感じるし


ちょっぴりだけど涙が出てきた。


らしくない…


帰ったら手紙でも書こうかな…


ありがとう、だいすきだよって











帰ってからしばらく風邪でダウンしてました。

お手紙も勿論書きました。

彼女からもきました。


幸せでした。

次回も楽しいと思います…多分。


彼女はよく泣きます

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