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5話 銭湯

6月9日

 女体化して約1ヶ月たった。慣れるのはいいがやはり女体化もメリットデメリットみたいなのを見つけた。生理とかもう二度と経験したくはないがいつ戻るかどうかわからないのでちょっと怖い。でも女子とこうやって仲良くできるのはメリットかもしれない(いつものメンバーが多いが)。

 一喜一憂を経ている俺であったが、そんな日曜日に電話が掛かってきた。相手は…知らねー。知らない電話番号であるが一応取る。けど、こういうのは前に最悪なことがあったのでちょっとためらう俺もいる。


 「はい、もしもし会原です」


 「もしもし、飯山だ」


 飯山かよ!確かに家電の電話番号教えてたけどさ!てかなんで俺家電教えたんだ?ケータイの電話番号教えればよかったのに。まあ、いっか。


 「いきなり何の用だ?」


 「何の用って、わからないのか?お前の女体化についてだよ」


 「うお、なにかわかったのか?」


 「わかったというか、推測だ。あまりあてにすんなよ」


 「まあ、聞こうじゃないか」


 「お前が女体化した理由に関してだが2つ挙げられる。一つは何者かによって脳を移植されたか。この場合だと、お前の親がらみの可能性があるがそれ以上は言わない。けど脳の移植は尋常じゃない。二つ目は、とてもファンタジーみたいなものだ」


 「ファンタジー?」


 「俺はこれを、身体不規則症候群となずけた。身体が不規則に変化する病名だよ。お前の女体化だと、そうだな2つ直す方法がある」


 「教えてくれ!」


 鼻息荒く俺は懇願する。端から見たらヤバイ女子にしか見えない。


 「落ち着けよ。まったく、直す方法一つ目は時間だ。時間が経てばいづれとけるが、まあ、いつかはわからない」


 「これだと数年後という線もあり得るということか」


 それはもう女子として生きることを覚悟しないといけないのか?『私、会原亮平だよ!よろしくね!』って言う俺想像し難いのだが。ま、男に戻りたいなら二つ目に期待するか。


 「直す方法二つ目は、女子になりたいという意思が強すぎるのだ。つまりお前は女体化した上でなにかやり残したことや、まだもとに戻るのを心の中では拒絶している」


 「そんなことしてねーよ」


 即行にツッコミを入れる。俺が女子になってやり残したことがあるというのか?


 「お前が思わなくても無意識に思ってることだってあるさ」


 「うーん、んなこといわれたってなにかやり残したいことなんて…ある!」


 「なんだ?やはりあるんじゃないか。それを実行することによって直るかもしれないだろ、で、何をするんだ?」


 「俺、友達誘って銭湯行ってくるわ」


 「お前はとんでもない変態だな!そこまで変態だとは思わなかったぞ」


 「うるせーな、悔いは残さないように楽しんでくるからさ」


 ガチャリという音が聞こえた。まあ、有言実行しよう。まずは友達に連絡っと。


        *  *  *


 その後若葉、和、岡島が集まった。岡島が集まったことは至極どうでもよいのだが、だがこれから戦闘シーン…じゃなくて銭湯シーンだ、しっかり詳しく語るから苦手なことは飛ばしてもいいぜ。


 岡島と別れて女子風呂に行く。いや、もちろん躊躇いはあるぜ。けどこれでなおるかもしれないと思うとって感じだ。親睦を深めるというか裸の付き合いというか。


        *  *  *


 風呂シーンだぜ。正確に言うと今俺に見えているのは女子の脱着シーンだ。


 「なにじろじろ見てるのよ亮ちゃん。君も脱いだら?」


 おっと、まあ、そうだな。そうだよな。俺は服、下着全部脱いで最終的には全裸になった。若葉はもう全裸になられておりますね、当たり前ですが。


 そういえば和はどこ行った?と思い周囲を見渡した。そしてすぐに見つけた。だがそこには何故か欲しいものを見つけて顔がキラキラしている小動物のような和がそこにいた。なせだろう、イヤな予感がしてきた。


 「はわわわわ…!」


 そのときだった。和が俺に抱きついてきてきた。そして、


 ぷにゅぷにゅ


 「うひゃ(○_○)!!」


 【悲報】私会原亮平は現在胸を揉まれました。


 へーそういう気持ちなんだ…じゃなくて。


 「は、離れろ~」


 「柔らかいし大きい!ヤバい!」


 ぷにゅぷにゅ


 「うひゃ(○_○)!!」


 や、やめろ!ていうか和ってそういう性格なのか?おい、飯山、俺以上の変態いたんだけど。


 そして涙目の俺を前に和が一言。 


 「ねえ、このままでいい?亮平ちゃん?」


 「いいわけねーだろ!!」


 その後若葉の甲斐あって俺の胸は解放されたのであった。


            ※


 さて、これからが本当の銭湯シーンだ。さっきのはなんだーと思う方もいらっしゃると思うが俺が和のあの性格を知ってたと思うか?


 さて、銭湯はちゃんとかけ湯をしたいといけないのだぞ。そのあとに体とか髪とか洗ったりする。それが男子よりも大変なところで念入りにやらないといけない。だがそれよりも、


 ぷにゅぷにゅ


 「うにゃ!っておい和、ここは一応公共の場所だぜ。そういう行為は控えろよ」


 「だって亮平ちゃんの裸、いいんだもん」


 うぅ~。今、完璧に問題発言っすよ。少女が言っていいことなのか?


 ていうわけで、無事では済まなかった俺は体を洗い終え浴槽に入る。そしてすぐに二人が入ってくる。


 「亮平ちゃんの裸は整ってる!おっぱいは私よりでかいのに整った身体で!羨ましい」


 うぅ~。和が変態過ぎます。そんなに力説されると男子風呂に響きかねません。それは恥ずかしいです。


 「和ちゃん、キャラ忘れてない?」


 「そ、そうだぞ。そういえば和は優等生キャラじゃないか。そんなんでいいのか?」


 「いいじゃん!それっ」


 ぷにゅぷにゅ


 「ひゃう!」


 「それに可愛い!」


 どんだけ俺の胸を揉み変な声を出させるんだよ!まあでも和の裸は子供っぽいからな。若葉は年相応かもしれないが詳しくないし変態キャラだと思われるのは御免なので心の中でそう思った。


 とりあえず笑顔で私のさ胸揉まれ続けると疲れるんだけど。恥ずかしいんだけど。


 そして上がろうと思いかけ湯に行こうとしたときに、


 俺の記憶は途絶えた。

次回予告

 春の陽気にそそられた、ども、モグポクです!終わりよければすべてよしという言葉があるじゃないですか。僕はその通りだと思うっすよね。最後がよければなんとなく良い感じもしますしね。

次回 「身体不規則症候群」

勿論、最終回です!

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