3話 混乱状態
5月20日
今日から久しぶりに学校に登校した。まあ、女体化している俺がどうやって登校するのか、それは、
「なんで女子が学ラン来て登校してるんだ?」
そう、制服しかダメな高校に行ってるから学ラン登校である。いつも通りにな。そしたらさあ、何故か知らないけど先生に捕まった。まあ、女子って学ラン着ないけどそこまでじろじろみられるとは。
先生とのバトルの末、先生から女子用ブレザーを強制着用され、その後色々あって今俺は教室の教卓の近くで先生の横に立っている。
「それでは紹介します。転校生の藍原菫さんです。みんな仲良くしてね!」
「違います!会原亮平です!もともと仲良いです!」
なにさらっと別人にしようとしてるの?酷すぎだろ!まあでもそれでざわめきが起きたのは事実だった。それ以前に俺が教室に入った時から周囲の視線を浴びまくっていたのだが。それに、いつも俺が座っているところに知らない少女が座っているもんだから、そりゃビックリするわな。まあ、当たり前だろう。今まで男子だったやつが女子に変わってるのだからな。まあでも和の方をみると、驚いてる顔だ。それもそのはずだろう。彼氏が女になったら、それは驚かないわけないだろう。俺だったらとっくに驚いて事情を訊きまくってる。
そんでもって和が誰かわからない方に紹介しておこう。野中和は同じ高校の同じクラスにいる女子であり、俺の彼女でもある。詳しくは序章をみてほしい。
さて、この噂は瞬く間に広がった。ていうかこれはデジャヴってやつじゃないか。前にもあったような気がする。その噂は先生にも伝わり先生に呼び出しを食らう(体育とか)など、もうさんざんだった。いろんな人に話のネタにされメンタルボロボロだっちゅーの。はあ、なんだかお腹が痛くなり始めたではないか。その後会原亮平は生理というものと戦うことになるのだが割愛させて頂こう。これはイメージにお任せするわ。
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5月21日
まあ、この日は普通に授業を受けた。体育はなんとか根性でやり遂げられるわけもなく休んだ(若葉の助言でな)。とにかく昼休みが突入した。問題は弁当を誰と食べるか。昨日はめっちゃ忙しかったから一人で食べてはいたが、今日は流石に誰かと食べたい。さあ、誰にしようか。木村を含む男子グループにしようか、いやー男子がたくさんいるなかで女子が紛れるのはなんか、ていう気もする。じゃあ女子グループに?うーん、仲のいい友達がほぼいない…というときに、
「ねー亮ちゃん!一緒に食べよ~」
お、若葉がやって来た。その誘い断る理由もないじゃないか!
「その言葉を俺は待っていたぜ!さっ、早く食おうぜ」
はいはい、といいながら若葉は後ろの方の席へと向かう。
実際には若葉、岡島、和がいた。4人グループてのもなんかいいな。というわけで若葉たちのところに行こうとしたそのときだった。移動するときになんだか寂しそうに弁当を食べている一人の少年を見つけた。俺はそのとき何故かわからないけど声をかけた。
「ねえ、君も一緒に飯食おーぜ」
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「ねえ、君は誰だっけ?」
「僕は飯山一だ、ていうか会原、なぜ誘った?」
「それはなんか寂しそうだったからかな」
「別に寂しくなんともない。一人の時間を楽しんでいたんだ」
「それはまあ変人だな」
「お前みたいなやつに言われたくないな」
ムカつく野郎だと思ったが言わなかった。
「それより亮平くんは本当に女の子になっちゃったんだよね」
和にこの質問をされるのはわかっていたけれども、何て答えれば良いのだろう?と思っていると
「そうだよ!亮ちゃんだよ!」
若葉ファインプレーだ、と思っていると、
「何でなんだろうね?亮平くんがこうなったのは」
「性別転換手術をしたからに決まっているだろ」
おい飯山、和になに変なアンサーをしちゃってるんだ(`Δ´)
「ちっげーよ!性別転換手術をするわけねーだろ!」
「まあまあ落ち着きなって、私は乙女の力が宿ったからだと思うよ」
若葉さんはなにいっちゃってるのでしょう。普通の人は乙女の力が宿っても性別までは変わらないんじゃないか?
「岡島はどう思う?って寝てんじゃねぇ」
もう飯食い終わって寝てるよ。全く幸せなやつだ。
「優等生の飯山に聞くけど、冗談抜きで何でだと思う?」
「わかるわけないだろう。少しは考えさせろ馬鹿者が」
(`Δ´)
必殺泣き真似をやった。そしたらどうなったと思う?若葉さんがぶちギレて大変なことになったぜ!というわけで波乱を生んだ昼休みも早々に終わりを告げるのであった。
次回予告
この3日間は毎日投稿してます、ども次回予告担当のモグポクです!今回のはなしはいかがだったでしょうか?僕は趣味で楽しくやってます。えっ、僕の感想入らない?
次回 「女子会」
気付いたらもう3月も三分の一終わるやん