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一晩寝たら奇想天外なことが起きていていつの間にか青春していた件  作者: モグポク
第四章 一晩寝たら身体が入れ替わっていた件
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一晩寝たら身体が入れ替わっていた件 その6

7月6日

 やはり俺の思った通りになった。翌日目が覚めると見慣れない場所、そう、木藤咲と入れ替わっていた。予想通りとはいえどこの状況から打破する術はまだできておらず、じゃあ、なにか探るかと考えても木藤咲側に問題があったとしてもその子自身にしかわからないため、そして、それの手がかりもどうやらなさそうなので、俺のやれることは友人関係を探るのと唯一木藤咲と話すことができる文通ぐらいしかない。ちなみにこの考えは俺自身が考えたものである。


 木藤咲は一人っ子であり家庭内状況も安定していると言える。仮に友人関係だとしてもあの塩見夏々って子なのだろうか?それともオカルト研究部部長の喜久井紗菜なのだろうか?いや、その二人に関与している可能性はかなり低い気がする。だからといって調べないわけにはいかない。他には、あっ、会原亮ってやつもいたな。そいつもチェックしとくか。


 「おはよー、さっちゃん」


 「おはよう、ななちゃん」


 「おはようございます、咲君」


 「うおっ!、って喜久井さん、おはよう」


 いきなり二人に挨拶された。いきなりのことだったので少しビックリはしたが、なんなのだろう?メッチャじろじろ見てくるやん。


 教室のなかにはそれほど人はおらず意を決した様子で喜久井が話した。


 「咲君からすべてを聞いたよ、会原亮平君、おや、そんなにビックリすることはないだろう」


 そりゃビックリするよ。沖根からきつく「口外NG」って言われてたのに、まあ、この場合は木藤が言ったのだろうが。


 「亮平君と呼ばせてもらうことになるけどいいかな?いやーここには会原というクラスメートがいるからね、間違っちゃうよ」


 「じゃあ、私はあいあいって呼ばせてもらうことにすると」


 「何であいあいなんだよ?それは沖根しか言わないだろ」


 「そんなことより、この入れ替わり、何かしらの原因があるのだろ?それを君は知っている」


 「ああ、でもここからは口外は禁止な。私たちだけの秘密だ」


 「わかってるよ。逆にそれを他の人に話して何になるのかな?」


 「一応沖根からの忠告だよ」


 ばれてしまった以上例外と判断されるので話してもよいだろう。


 「この二人には知っているだろうが、俺は今木藤咲という女の子と入れ替わっている。理由としては、身体不規則症候群と呼ばれる原因不明な病気みたいなやつでな、その原因が木藤にあるんじゃねーかと思ったのだが」


 「それはこっちの台詞だよ。そのような問題を抱えていたというのは見受けられなかったからな。亮平君がそれを言ったことによって亮平君にも咲君にも原因がないと考えられるのだけれども」


 「いまのところ、これじゃあ解決の余地なしか」


 「そうだねぇ。だからといって入れ替わりが続くのはちょっとばかし問題がある」


 「問題?なんだよそれ?」


 「二人の間のずれってやつかな。木藤咲と会原亮平、一日ずつ入れ替わってりゃ、片方の一日は齟齬が発生するだろ」


 「それにさっちゃんは卓球部に入っているのよ。あいあいは卓球出来る?」


 「うーん。卓球自体ほぼやったことないんだよな」


 「そういうところ。つまり、やりきろうとしてもやりきれないことだってある。人と人は同じしぐさを全く同じことは出来ないのだよ。どんなに頑張っても数ミリのずれが起きる。それが命取りになるのだよ」


 「……………」


 「だからといって生活に支障があるわけでもない。けれど亮平君には厳しい努力を強いたげられることになるけど、その覚悟はあるかな?」


 そんなの、


 「あるに決まってんじゃねーか」

  

 その後解決策を考えたのだが結局答えが出ず一日が過ぎた。後に聞くに飯山の方もそんな感じだったらしい。もうこれは詰みなのではないのだろうか、そう感じながら数日が過ぎた。


          ※


7月8日

 何事もないような一日が始まろうとしていた。木藤咲の心が入った会原亮平は仏壇にご飯を添えようとした。しかしそこに書かれていた名前を見て彼は、いや、彼女は心のそこから、


 大きな悲鳴をあげた。


 会原亮

 会原咲


                  つづく

後書き

亮平「ども!第四章一晩寝たら身体が入れ替わっていた件後書き&次回予告担当の会原亮平と!」


咲「木藤咲でーす」


亮平「というわけで衝撃的なラストでしたね」


咲「本当だよ!今だから言えるけどあのときはもう暗闇に堕ちた」


亮平「そんなことより平成最後のお話でしたね。色々ありましたね平成も」


咲「私の物語は平成だけどな」


亮平「令和に入ったら日本中お祭り騒ぎでしょうね」


咲「令和に入ったことでいいことがたくさん増えるといいな」


亮平「そうですね、おっともうこんな時間か、あと一時間半か」


咲「そろそろ締めよーぜ。今読んでいる奴ら、ありがとな!」


亮平「奴って、はいはい俺が言いますよ!読者の皆さま方ご読了ありがとうございました。感想、ブクマよろしくお願いします。令和からもガンガン物語は進んでいくのでこれからもよろしくお願いします」


咲「全く、作者は何故私たちにそんなことを言わすのだろうね?」


亮平「とゆわけで次回予告入りまーす」


次回予告

 ねぇ?私はいったいどうしちゃったの?入れ替わりが起きた理由が今解き明かされるの?そして、会原亮平に危機が?何故?

次回 「一晩寝たら存在を消されそうになった件 その7」


亮平「えっと?それではまた令和でお会いしましょう。お相手は会原亮平と!」


咲「木藤咲でした」


亮平&咲「「それでは~ではまた(@^^)/~~~」」

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