一晩寝たら身体が入れ替わっていた件 その4
「珍しいねぇ、いつもはこんなに早く来ないから私びっくりだよ~」
「今日はちょっと早く起きちゃってな、さてと…」
木藤咲になりきり学校に来たはよいがこの高校の情報は一切ゼロである。だから今日の授業ぐらいしかわからず友達関係とかは分からないのだが、挨拶してきた塩見夏々という女の子が友達だというぐらいしかわからず、その後挨拶してきた人に挨拶を返すだけで何事もなくホームルームまで過ぎたのだが、
「では出席をとるぞ~会原」
「「はい、!!」」
周囲がざわめく。何故かって?それは会原と呼ばれて返事した人が二人いたからだ。
「さっちゃん、なに返事してるのよ」
「あ、」
やべー、そうか、俺は木藤咲と入れ替わっているのか。つか、反射で出るだろ返事ぐらい。
「ごめーん、間違えたわ、すいません」
周囲が笑いに包まれた、先生も苦笑し「気を付けるんだぞ」とフォローしてくれた。それにしてもここにも会原という人がいるのか。福岡に住んでいるという設定さえなければ会原と木藤は同じクラスメートで休み時間に厄介ごととなるところだった。危ない危ない、今後は気を付けないと。
というぐらいにその後授業に入ったのだが、3時限目に体育があり、着替えるときには女子しかいないので、入れ替わりナウの俺にとっては平常心を保つのに必死だった。前回の女体化と今回の入れ替わりとでは訳が違うと解釈しておく。
という具合に帰りのホームルームが終了し木藤が所属しているという卓球部に向かうときだった。一人の少女に話しかけられた。
「木藤さん、あなた最近少し変に見えるのだけど」
だろうな、だって俺木藤じゃねーからな。
「そうかな?いつも通りの私だよ」
前に若葉と和による言葉遣い直しレッスンを受けたからこれぐらいチョロいチョロい、なんて思っていると、
「いや、なんかおかしい。オカルト研究部の部長こと喜久井紗菜の目がそういっている!」
厨二病なのかなこれ?しかもオカルト研究部って、何すんだろ?後に聞いた話によると、彼女は高校一年生という身で部活を作ったのだが、正確にはまだ部員は彼女しかおらず、部活ではなく同好会ということになっているらしい。しかも彼女はオカルトヲタクであり、日常的なおかしなことを調べているらしい。
「私の目に狂いはない!!」
「いやもうバリバリに狂っとりますが」
「私が思うに少し胸が大きくなったか、それとも少し大人びたか?」
変態気質でなに人間観察してるんだよ。こいつと関わるのはそろそろ限界なので「私部活があるから、じゃあね」と言って全力ダッシュで体育館に向かった。
※
「いやー、このミニ地図便利だわー。わからないところでも教えてくれるし、最近の機械は変わっとりますな~」
会原亮平という名の少年は今学校に向かっとる途中なのだが、場所がよく分からないのだが、家にいた「まこ」って言う女の子曰く、
「スマホ使えばいいじゃん」
と、なにやらよくわからない機械を押し付けられた。ボタンを押すと鍵マークが出たのだが「顔認証」と呼ばれる機能ですぐに開いた。
その後地図アプリと呼ばれるものを使って学校に着いたと言うわけだ。
そして、昇降口に入ろうとしたときに声をかけられた。
「おっす!亮!」
「お、おっす…」
えっと、、誰でしょう、この人。私がそう困惑していると、
「なに変な顔してるんだよ亮、それとも腹痛か?」
と、心配された。
「変な顔もしてないし、腹痛でもなか。そういえば君同じクラスだったっけ?」
「ああ、よろしくな!…って何故俺らが初めて会ったみたいなことを言い出すんだよ。とうとうボケたか?」
いいノリ突っ込み!
「ボケてない!それより教室に行こ!」
後に知ったのだがこいつの名前は岡島正志と言うらしく会原の友達である。
その後授業があってそのすべての授業を寝て過ごした後昼休みを迎えた。
「おーい、亮平くんー、一緒にご飯食べよー」
一人の少女が私を呼んでいる。やっとご飯の時間か。さてと弁当は…
「あっ!!!どうしよう~お弁当忘れちゃったよ~」
てか、作ってもいないし…
すると声をかけてきた、向日葵若葉という亮平の友達であろう人が私に若干冷たい目線を向けてきて、
「じゃあ、購買で熱いバトルに参加することね。早くしないと売り切れるわよ」
と言った。
その後購買で熱いバトルで焼きそばパンをゲットした。。。疲れた(ー_ー;)
次回予告
?「あいあーい、どうやら明日で平成が終わるらしいぜ」
亮平「その前に紹介だろ!ども、第四章一晩寝たら身体が入れ替わっていた件の次回予告担当の会原亮平と!」
咲「木藤咲でーす!あいあーい、どうやら明日で平成が終わるらしいぜ」
亮平「そうだなぁってあいあーいって、俺は猿か」
咲「えっ、でも守があいあいって」
亮平「キノセイジャナイカナ…それよりも!平成が終わるから令和に向けて頑張ろうぜ!次回予告!」
次回 「一晩寝たら身体が入れ替わっていた件 その5」
咲「どんな次回予告だよ」




