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異種族兄妹と隠居剣士  作者: 松房
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第1話 旅立ち

序章

ここはマスサダニア大陸、元は日本という島国だったらしいが、

今ではかつて建てられたという廃墟に植物が生い茂っていて、

どこまでも深い森が広がっている。

そんな森の中には様々な怪物が蔓延り、人族は怪物達から身を守りながら村や、街をつくり、暮らしていた。

第1章 1話 旅立ち

---ビトーーー

「はぁ~」

俺は村での生活には飽き飽きしていた。

本当に怪物なんているのかと思うほど村は平和そのもので、

学校での戦闘訓練があるものの、男は狩りへ行き、女は家事をこなして、子供は週3回の学校に行くというなんともつまらない生活で、オマケに妹と種族が違うのを面白がって暇を持て余した他の村の子供達が馬鹿にしてくるのである。

確かに元々ケットシーしかいなかった村に、エルフの妹をもつ

俺は少し浮いてしまっている。

だから、俺は兄妹で村を出ようと決めたのである。

このことを伝えようと妹のセンに喋りかけた。

「なぁ~セン~俺は村を出ようかと思うんだけどどうかな?」

そう言うと妹のセンはクスクス笑いながらこう言った

「何言ってんのさお兄ちゃん、村に居た方が安全なのになんでわざわざ出ていこうと思うの?」

「けど俺は本気だ。」

「・・・・・・・」

「どうしたんだよ、今日なんか変だぞ。」

センが黙り込んでしまった。

急に迫り過ぎたかな・・・

「ま、まぁ明日の夜には出るから返事ならそれまでにくれよ。」

---セン---

お兄ちゃんが村を出ようなんて言い出すなんてビックリした。

お兄ちゃんは剣は出来るけど勉強は出来ないし、

両親が認めるとも思えないからである。

けどお兄ちゃんが剣以外であんなに真剣そうな顔するのを見たことがない。

私はついて行こうか迷った。

ついて行かなければお兄ちゃんはどこか遠くへ行ってしまうだろう、けど、もしついて行ったとして、弱い怪物なら何とかなるだろうが、お兄ちゃんの剣も私の魔法も効かないような怪物に出会ったらと考えると、とても村を出るのが怖くなってしまう。

しかし、考える間もなく私の心は固まっていた。

「はぁ~」

私は自分のどうしようの無さにため息をついた。

・・・出立の日・・・

---ビトーーー

「起きて・・・」

俺はセンのその一声で目を覚ました。

「お、センか、おはよう」

「おはよう、もうご飯出来てるよ。」

俺はまだウトウトしつつも階段を下り、

「おはよう」

と挨拶してきた両親に

「おはやう」

と適当に挨拶して俺は食卓についた。

母が作るこの何の変哲もない朝食だが、もう食べれなくなると考えると少し寂しさを感じた。

・・・夜・・・

俺は親にバレないように出立の準備を進めていた。

そして結局センからの返事は無かったなと別れを惜しみつつ、

親が寝付いたのを確認してから外へ出た。

(続く) (次回隠居剣士登場!)


これから出来るだけ2日に1話投稿していきます

よろしくお願いします。

次回の隠居剣士の活躍に期待!!!

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