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夜空に備える望遠鏡

メモ書き小説11より

何かをするとき、

人は自らを見つめて迷う。


内側を見ながら、

外側が見えないと嘆く。


内と外に迷い、

そして見失って迷い子になる。


見えない道筋を辿るには、

彼には時間が足りなかったのだろう。


夏の夕方に晴れた空は、

まるで心を映す鏡のようだ。


見上げる空の果てが、

どんな道に繋がってゆくのか、

知るすべなど存在していない。


望遠鏡で星を見るような感じ。


中でも星を視る時は、

天体望遠鏡を使うらしい。


何かをするとき、

人は準備をし始める。


彼は星を見ようと考え、

望遠鏡を用意して考え、

天体望遠鏡の必要性を認識する。


それは一筋の内側の希望を、

一つの自分の外側に繋がった道を、

確かに見つけた者の道の果て。


振り返るには未だ短く、

進むには遠すぎない。


自分の心に気を配るから、

人はそれに気づいていしまう。


近すぎる遠い場所を見ている自分を。


夏終わり。夜は寒い。

特にこんなに澄んだ空が、

瞼の裏に残りそうな日は。


そして迷い子は、

自らの空に果てを見て、

静かに。本当に静かに思う


「……宿題しよ」


心配事は先に片付けておく。


少しでも憂いを無くすために。

残り少ない夏を過ごすために。

涼しい部屋も魅力的なのだが。


焦りが訪れることを憂うのなら。


喉が乾いてから、

井戸を掘り始めても、

それは全くの手遅れなのだ。




備えをするとき

人は憂いを無くすことを考える。


それは物事一つ。

どこにだって、ある。

簡単のような難しいような。


願いを叶えるための、

そんな神へのお供えような。


備える彼あれば、宿題を憂う彼なし。


夏の夜空は、星が綺麗だった。

メモ書き小説12へ続く。

挿絵(By みてみん)

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