雛鳥に名前を
フウカは雛鳥を連れてさっさと温泉から上がって体を拭いて、ソウジはそのまま温泉を堪能しその後上がって体を拭いた。
その十数分後エルが木の幹を十数本足で掴んで戻ってきた。
「それで巣でも造るんですか?」
ソウジがストレートに訊く
「建てると言ったじゃろ?」
エルは魔力を一枚の羽に集めて木を器用に切って削って掘って組んで粗末ではあるが巨大な小屋を建ててしまった。
「長いこと生きとるとこう言ったことも出来るようになるんじゃよ」
「亀の甲より年の功ってやつですね」
「うむ、その通りじゃな。ワシの蹴爪の前には亀の甲なんぞなんの役にも立たん」
そう言う意味じゃないんだがと言いたくなったのをソウジは抑え込む
「さて、雛鳥に名前を着けようぞ」
「雛鳥の名前ねー」
ケイトが考え出す
「鳥っぽくて女の子らしい名前にしとくれよ?」
「鳥っぽい名前で尚且つ女の子らしい……」
「難題だわ」
◇◆◇◆◇◆◇◆
レン:「僕、ネーミングセンスには自信があるんだ」
作者:「君のネーミングセンスが壊滅的なのは皆知ってるから態々ボケなくてもいいよ?」
レン:「ひどい言いぐさだな~」
◇◆◇◆◇◆◇◆
そして数分後ソウジが口を開く。
「飛鷹とかどうですか?」
◇◆◇◆◇◆◇◆」
作者:「空母じゃん」
レン:「鳥でも女の子でもないじゃん」
ジン:「いや広い目で見れば鳥っぽくないか?」
作者:「某戦略シミュレーションゲームをやってる人なら女の子だと思うかも…」
レン:「あー、艦隊を擬人化したヤツね」
◇◆◇◆◇◆◇◆
続いてエルが口を開く
「ウルとかどうじゃ?」
◇◆◇◆◇◆◇◆
作者:「これに関してはもうコメントのしようがない」
レン:「同じく」
ジン:「面目ない」
◇◆◇◆◇◆◇◆
で次にケイトが手を挙げる
「アンネとかどうかな~」
◇◆◇◆◇◆◇◆
作者:「もう鳥じゃないし」
レン:「僕はトリッ〇〇がいいと思うな~」
ジン:「却下だ。ピー音が入るような名前はダメだ」
作者:「そうだよ。ベ〇ッセに喧嘩売る気?」
◇◆◇◆◇◆◇◆
「らちが明かないな。お主がこの子の母親じゃ、お主もなんか考えよ」
「私ですか…私はリンがいいと思います」
「鳥っぽいかと言うところはアレだが、まあいいんじゃないか?」
「いいと思います。鳥っぽいかどうかはこの際置いといて女の子らしいですし」
「フウカがいいならそれでいいんじゃない?」
「リン、気に入った?」
とりあえずリンに訊いてみる
リンは首を縦に振る
どこからかレンが湧いて出る。
「ねえ、やっぱりトリッ〇〇がよくない?」
リンは言葉を理解しているのか首を横に振る
「変な名前をつけないで下さい」
「はぁ~、わかったよ…」
残念そうな顔をしてレンは姿を消した
「あの翁はベネ〇セの回し者だ!早急に手を切るべきだ」
エルが騒ぎだした。
いったい何処からその知識を得ているのか…
「さてとリンも今日はもう疲れただろうしお主らもそろそろ帰れ」
「私はもう少し残ってもいいですか?」
「程ほどにな」
「じゃあ、俺とケイトさんは先に戻って夕飯の準備しときますから適当に帰ってきて下さいね」
「じゃあ、先に戻ってるからね」
「今日の夕飯なんにしましょうね」
「今日はもう疲れたから外に食べに行っちゃおうかな~なんて」
「向こうの物で良ければ俺作りますけど?」
「向こうの料理!」
「もしかして無理な感じですか?」
「そういう訳じゃなくて、寧ろ逆」
「あっ、じゃあフウカさんは料理しないんですね。俺で良ければ作りますよ」
「とりあえず材料買いに行くので急ぎますね」
「うん、いってらっしゃい」
ソウジは走っていった
「今日の夕飯が楽しみだなー」
ケイトは歩いてソウジの後を追うのだった
その頃フウカは小屋で眠るリンの横で眠っていた
レン:「トリッ○○いいと思ったんだけどね」
ジン:「お前のネーミングセンスは壊滅的だ。ジン二号だからジンⅡとか終わってるぞ」
レン:「的を射てるじゃん」