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ウインド─第一章、改稿作業予定─  作者: 水無月 蒼次
転生少女と放浪オーガ
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アリシアの町

私はケイトに手を引かれて移動すること五分弱


「どうしたんですか?」


「ただ時間がもったいないなと思っただけ」


「何か他に予定でも?」


「いや何にもないよ。あっ!もうお昼だ、ご飯にしよっ」


ケイトはあからさまに話を反らそうとするが私は特に何か問題がある訳でもないからスルーする


「お昼どうしますか?」


「屋台で買って食べちゃおうかなと思ってるけど」


「じゃあ、そうしましょう」


私は賛成する

 

ケイトと大通りで大量に買い食いをした、たくさんの屋台の店主と顔見知りになった。

 

以前から自分はこんなに食べてたのか?と疑問に思ったが直ぐに考えることを止めた


▲▽▲▽▲▽▲▽


そんなこんなで四時間後


私はケイトと手を繋いで、ケイトが泊まっていると言う宿に向かっている。

手を繋いでいる理由は、手を引っ張られながら移動していて途中から並んで歩き出したらこの形になった。

ケイトはなぜか満足そうだ。


そうしてケイトが泊まっている宿「月光の竹林亭」に到着した。

 

月光の竹林亭は二階建てでレンガ造りの建物だ。

 

アリシアでもそこそこ高級な宿らしい。


一泊金貨200枚(約20000円)らしい

 

その分サービスが充実しており、冷暖房完備、全部屋浴室付とのことだ。


建物に入ると


「お帰りなさいませ。ケイトさん」


メイド服の女性が立っていた


「ただいま」


「そちらの方は?」


「私の仲間のフウカ、今日から相部屋することになったの、申し訳ないけど準備してくれる?」


「わかりました、では準備しておきます。ソフィア・アリシアです。フウカ様これからよろしくお願いします。」


なぜ私は様?


「フウカです。あの様はやめてください、ケイトと相部屋なので呼び捨てかもしくはケイトと同じさん付けぐらいでお願いします」


「かしこまりました。ではフウカさんとお呼びいたします」


私たちは挨拶をした後食堂へ行き夕食にした。


夕食は、シチューのような料理とナンのような料理だった。

その晩は他人との相部屋と言う状況に緊張して全然眠れなかったのは余談ですね。


▲▽▲▽▲▽▲▽


そして翌朝

私フウカは食パンのようなパンを食べながらケイトと話をしていた。


「私は今日は休日だから武器屋に行ってから本屋を回るけど、フウカはどうするの?」


「私は今日は、武器屋を覗いて、買い食いして、この町の平均的な物価を調べて特産物とかも調べて、そんなとこです」


「へぇ~そうなの、じゃあ武器屋は一緒に行かない?」


「はい、是非お願いします。」


そして何だかんだで1時間後……


私たちは、朱雀門から程近い場所にある建物に来ていた。


「ドルクス居る?短剣の手入れを頼みたいんだけど」


「居るぞ、もう少し待ってくれ、もうすぐ今やってる仕事が片付く」


低いドスの聞いた声が奥から響く


「わかったわ」


そして五分弱


「待たせて悪いな、お嬢ちゃん。そっちの嬢ちゃんは?」


「もうお嬢ちゃんって年じゃないわ、こちらはフウカ。縁あって今臨時パーティーを組んでるの」


「今度は嬢ちゃんで、その前が男二人組で、その前がそこそこ身なりのいい男で、なかなか正式なパーティーが出来ないな。オヤッサンも心配だろうに…」


「みんな同じ事言うのね」


「そりゃそうだろ、だって元々この町のひー」


「それは言わないで」


(フウカにはまだ教えてないの)とケイトは小声でドルクスに言う


「教えなくても知ってるだろうに…」


「フウカは旅人で、昨日この町に来たばかりだから知らないの」


「いつかばれるだろ」


「それまでは黙ってたいの」


「まぁ好きにしたらいいさ」


「で、短剣よろしくね」


と言ってケイトは短剣をドルクスに渡す


「まだ手入れが必要には見えないがやっとくよ、明後日にはできる」


「わかったわ、明後日取りに来るわ」


「そっちの嬢ちゃんはなんかあるか?」


「私は、水晶球を見に来ました、何かおすすめとかありますか?」


「おすすめか……これなんかどうだ?これは使うと使用者の体感気温をちょうどよくしてくれる。」


「他には?」


「こいつとかどうだ?これは武器にかかる重力を緩和してくれる」


「他には何かありますか?」


「嬢ちゃん目利きだね、そんな嬢ちゃんには特別にこれを売ってやるよ」


と言ってドルクスが取り出したのは、無色透明の水晶球


「こいつには何も入ってない、こいつは何の効果も魔法も入ってないが、こいつには入れる事ができる。つまりこれは人によっては自分の思う通りの効果を入れる事ができる代物って訳だ。どうだ」


「買います!」


「毎度あり」


私はドルクスに金貨を930枚支払って、無色透明の水晶球を三つと重力緩和と体感気温調節の水晶球を買った


「フウカ…そんなもの買って大丈夫?」


「そんなものって、こいつには時代を帰る可能性があるんだぞ!」


「そうですよ、これは確実に時代を変えます!」


「おっ嬢ちゃん解ってるねー、さすがは俺が見込んだだけある」


「ありがとうございます。」


「そんな嬢ちゃんには、おまけしちゃおう」


「いや、駄目ですよ」


「その人間性さらに気に入った。これは是が非でもおまけする」


と言ってドルクスは奥の部屋へ行った


ドルクスが奥から持ってきたのは高さ20cm横幅25cm奥行き20cm程の箱だった。


「俺の親父のだが魔力合成盤だ。こいつがあれば水晶球を合成できる、こいつを嬢ちゃんにやろう。」


「駄目ですよ。親父さんのものなんでしょう」


「親父は10年前に他界した。こいつも俺の作業部屋の隅に置いとかれるよりも美人の嬢ちゃんに使ってもらった方が嬉しいだろう」


「ありがたくいただきます。では私たちはそろそろ」


「そうかお嬢ちゃんと仲良くしてやってくれ」


「はい、ではまた来ます」


私たちは外に出た。


──────────────────────────

名前 ドルクス・アリシア 性別♂

年齢 38歳

身長180cm?

その他

武器屋を営んでいる

ケイトの父を『オヤッサン』と呼ぶ


──────────────────────────


◇◆◇◆◇◆◇◆」


作者:「ここだけの話今回買った水晶球は彼女は使ってません」


レン:「だろうねどっちも僕が渡した水晶球と被ってるし、体感気温調節はコートの固定能力だし」


◇◆◇◆◇◆◇◆


「私はそろそろ…」


フウカが言いにくそうに(ケイト)に言ってきた


「えっ、もう?しょうがないか…じゃあ気をつけてね」


「大丈夫ですよ。子供じゃないんですから」


そう言ってフウカは、中央へと歩いて行ってしまった。

そして私も歩き出す。


ドルクスの店から程近い辻を曲がって私は裏通りに入る。


私が向かっている本屋は主に古文書や魔導書などの希少な書物を取り扱っている店だ。


◇◆◇◆◇◆◇◆

 

作者:「この世界の技術はそこまで発達していないんだけど、活版印刷術は発明されていたんだよね」

 

レン:「まあ、必要があったからだろうね」

 

作者:「だからこの世界でも向こうより少し割高でも本は市場に流れているんだ~」


レン:「少し割高ってどのぐらい割高なの?」

 

作者:「だいたい五倍ぐらいかな。それに活版印刷術も開発されてから約25年しか経ってないからまだまだ発展途上とも言えるし、それ以前の書物はその数が少なく価値が高いから金貨100枚~数億枚で取引されんだよ。(金貨100枚=10000円 市販の本:金貨50枚前後)」

 

レン:「まあ、地球でも昔は本とか手書きで凄い高かったらしいからね」


◇◆◇◆◇◆◇◆

 

何故、私がそんな本を買えるかはひとまず置いておいて・・・

 

私が今から向かう店は、さっきも言った通り希少な書物を取り扱っている。

 

何故危険な裏通りに店を置いているのかその理由が商売の内容にある。

 

この店で売られている書物は店主マスターが腕のいい卸売り業者から買っているものだがその卸売り業者の中には盗賊や海賊、山賊等もいるそれらの業者が仕入れた商品の大半は盗品であると言うのが主な理由だ、ここの店主マスターは仕事はきっちりこなすタイプの人間でこちらが頼んだものは必ず仕入れるそしてこちらの情報を漏らさない完璧な仕事をするから私も気に入っている。


暫くして店に到着するそこには一軒の小屋が建っている。

中には階段が一つしか無い。

私は階段を下りて店の中に入る。

この店は地下にあるのだ。

私は奥にいる店主マスターに声をかける。


「マスター頼んだもの入ってる?」


「あぁ入っとるよ儂は仕事はきっちりこなすんじゃ」


「はい、お代」


私はウエストバックからかなりの枚数の金貨が入っている革袋を幾つか取りだしマスターに手渡した、店主マスターは私に本が入った袋を手渡した。


「へい、毎度、次の依頼を楽しみにしとるよ」


「あれ?金貨数えないの?」


「ああ、嬢ちゃんは金はキッチリ払ってくからな」


暗に信用していると言っている。

その辺で下手に信用してます等と言わないのもここの店主の売りだ


「じゃあまた来るわ」


私は最低限の挨拶をして店を出た。

 

この時、ケイトが受け取った本が騒動の鍵になることを彼女もフウカもレンでさえもまだ知らない


▲▽▲▽▲▽▲▽


この頃フウカはパンを売っている出店で店主のおじさんと交渉していた。


「おじさん、それとそれとそれ下さい。それからこの町の特産物とか教えてくださいませんか?」


「あぁ、毎度金貨12枚だ。それと特産物だったな有名なのは『マスカト』と『カレー』だなマスカトを使ったパンもあるぞ」


おじさんは籠からパンを取り出した

 

そのパンは元の世界のブドウパンにそっくりだった


「どうする、買ってくかい?」


「いただきます」


「毎度、全部で金貨16枚だ」


私は財布から金貨を16枚取り出して支払った


「カレーはうちでは扱ってないが教えるぐらいなら出来るぞ」


「是非お願いします」


「カレーってのはな、数十種類の香辛料を調合して肉や野菜と煮込んだものだ、ナンって言うパン見たいな物を浸して食べる事が主流だがコメとか言う植物の種に下処理をして炊いた物にかけて食べることもある。食べたいならそこらの食堂に入ってみな大概の店で扱っているよ」


「どうも、ありがとう」


「あぁまた来てくれよ」


「また寄らせていただきますね」


私はニコニコ微笑みながら次の目的地へ移動する。

 

次の目的地は八百屋だ


「おばちゃんマスカトありますか?」


「あるよ、ほれこれがマスカトだ」


おばちゃんが取り出したのは、濃い紫色の小さな実がたくさんついた房と黄緑色の少し大きな実がたくさんついた房だ。簡単に言うとブドウとマスカットだ。


「おばちゃん、これいくら?」


「金貨6枚だ」


「じゃあ紫色のと黄緑色のを一房ずつ下さい」


私は財布から金貨を取りだし支払う


「毎度」


「おばちゃん、他の野菜のお値段教えて」


「あぁいいよ、こいつは金貨3枚で、こっちのこいつは金貨4枚で────わかったかい?」


「はい、どうもありがとうございました」


「いいのよ、またきてね」


「はい、また来ます」


私はその後も色んな店を巡った


その頃ケイトは8件目の本屋に向かっていた。

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