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ウインド─第一章、改稿作業予定─  作者: 水無月 蒼次
南北東で戦だそうです。
223/260

We less that until now.

私達はエリアボスも倒して、いい具合という事で切りをつけて引き上げる事にした。


で、手近なフェアリーサークルから出て、ソウジ君の転移石でベイグルに戻り、とりあえずランさんが経営していると聞く武具店にお邪魔する事になった。


ソウジ君とアオイはカウンター横に椅子を持ってきて店番をしている。


曰く「もしかしたらお駄賃貰えるかもだし♪」


ランは二人の観察?も兼ねてお店の作業をしている。


レイは金床の方で私の鎧の方を直してくれていて


そして私はフウカのままでボロボロになった服をストレージに入れてきたお湯で洗っている。

洗っているのだが…


「ほら、追い洗剤♪」


レンはたらいに洗濯洗剤を入れて、泡立たせるが…


「うぇぇ~また落ちない~」


ドレスアーマーのアーマー部分はひしゃげてこそいるが、汚れは落ちた。

そのひしゃげもレイが直してくれている。

しかし、ドレスの部分は泥汚れこそ落ちたが、所々赤茶に染まり、破れたり解れたりしたところは擦り洗いの結果さらに悪化していた。


そして…ピシャァァッ!


ドレスは青いポリゴンの欠片となって消えた。


「あー…」


「あ~あ、まあ新しいの買お?ね?僕のポケットマネーから出してあげるからさ」


「…別に良いです、この世界のお金はあるので」


「遠慮しなくて良いのに…」


「はぁ、まさかオシャレするのがこんなに難しい事だなんて思っても見ませんでした」


「…ホントですよね。直ぐ引っ掛けたり破けたり、そうでなくても…血まみれになるし…」


「まあ、オシャレがエンドコンテンツ的な節はあるよね」


奥の作業場は若干の哀愁を漂わせていた。


「でも諦めませんよ。私はこうと決めたら諦めの悪い女です」


「その調子その調子、とりあえず着替えどうするの?予備ある?ないなら作るけど?」


「予備は、今のが最後の一着です。いっそのこと服飾系のサブスキル取ろうかな…」


入り口から覗きこむソウジとレンが目を見開き私を見つめている。


「なにその目は、まるで私が魔法オタクでそれ以外に全くの無頓着だと言いたげですね」


「実際そうだよね?」


「いや、服飾系を取る人って割りと珍しいので」


「まあ、土木系とか木工系とかよりは多いと思うよ?需要もあるし。何気、アバターの装飾にはみんな熱心だからね。因みに僕の鎧はオーダーメイドだよ?服じゃないのは破れると悲しいから」


「オーダーメイドも良いかも…ま、とりあえずその場しのぎですね」


「あの…服、貸しましょうか?私、プレイヤーなので服は一杯持ってるけど…仕事柄、着ない服も多いので…」


=゜▽゜)ノ サッ!∠「私の服も貸しますよ!」


ランが透かさず飛び出してきた。


「フウカ君は素材が良いから、可愛くなるよ!」


「と決まれば、レンさん。店番してて貰えます?」


「オッケー…って僕は締め出し!?」


「当たり前じゃないですか!」


「男子禁制…です」


「じゃあ、アオイちゃんはこっち側でいいの?」


「うーん、アオイは…戦力外かな♪コーデ弱いし」


「だってさアオイちゃん?」


「(ま、まぁ、そうだよね…服に拘りとかないし、ステータス高ければそれでいいと思ってるし…元々は…)」


「アオイちゃんはランちゃんの心無い一言に寄って瀕死の重症を負っちゃいました」


<チャッチャン>


「…アコーディオン?」


「お、よくわかったね!」


『いや、死んでないよ!?』


「ほら殿方は出てってください」


「ハイハイ、じゃあ楽しみに待ってるよ♪」


レンは珍しく易々と引き下がった。

もしかしたら押しが強いのは私とソウジ君に対してだけの内弁慶なのかもしれない。


「じゃあ、どんな服が良いかな?」


「…とりあえずアウラさんになってもらった方が良いかも…」


「変わりますね」


私は印を結んでアバターを切り替える


「あ、短縮版もあるんですね」


「エフェクトは色々設定してあります」


「…楽しそう、私もヴェーラに乗り換えようかな…でもフウカさんは…アウラさんのアバターが似合わない」


「確かに!印象が違いすぎてピンと来ないよね。アウラさんは何が似合うんだろ…やっぱりドレス?」


「私もそう思う、サンドレスとか」


「じゃあとりあえず、色々合わせてみよっか」


レイは自分のストレージから、ランは奥の倉庫から箱詰めされた服をどんどん運んでくる。


「お、多い…」


「そう?普通だと思うけど?」


「ランは…買いすぎ」


「そうかな?作って貰ったのも多いし、仕方ないよね」


「…少しは処分したら良いと思うな。アウラさんにあげるとかさ…」


「それも良いかもね。着ない服ばっかりだし…やっぱりアウラさんなイメージカラーは赤かな?」


「…ピンクとか赤とかだと思う」


「じゃあ私はドレスの方で合うコーデ作ってみるね」


「…じゃあ、私は…!カジュアルコーデ探してみる、以外とトレーナーとか似合いそうだし…」


二人は山を漁り始める。


「じゃあ、私は…スキルポイントを振ろうかな♪」


私は自分の為に必死に布の山で溺れる二人を横目にウインドウを見てどうやって服飾スキルを極めるか計画を練ることにした。


▼△▼△▼△


一方、メンズチームはと言うと


◆◇◆◇◆◇


アオイ:「メンズチームって私はレディーだよ!元はメンズでも今はレディーだよ!」


作者:「まあまあ、メンズ(元を含む)チームで良いでしょ?たまにはアオイちゃんのアオイちゃんが覚醒するような話もしたら?」


アオイ:「いや、アオイちゃんのアオイちゃんはもういないよ!」


レン:「違うよ?よく似た違う器官に変化したんだよ?気になるそこの僕!詳しくはWebで検索」


作者:「ガードは自分で破りたまえ」


アオイ:「え…相棒が私の中のどこかにまだ居るの?」


二人:「「この場では諸事情故に言えないから詳しくはWebで!」」


◆◇◆◇◆◇


「暇だね!」


「・・・・・」


「・・・・・(戦力外か~、まあ服にセンスがあるかと言われれば…まあ、確かにないと言わざるを得ないけどさ…」


「えっ、まさかの無視!?」


レンレンはオーバーに驚いて見せる


「・・・・・(まあ、そもそもが元男だし、髪だってこの前まで湯船に付けちゃいけないって知らなかったし…女子力低いっていうかもう無いレベルだけどさ。でもこれでももう一年以上女子やってるんだよ?少しは信用してくれても良いんじゃないかな)」


レンレンはアオイの肩に手を置き心に直接語りかける。


(うんうん、まあ、アオイちゃんは~そうだね。うん…戦闘とか別の分野で頑張ったら良いと思うよ)


「あの、気持ち悪いんで、心に直接語りかけないでくれませんか!」


「だって二人とも無視するんだもん!もっと僕に構おうよ、絡んできてよ、せっかくのMMOなのに寂しいじゃん」


「じゃあ、ソウジ君にも同じことしてみたらどうですか?」


「そだね、やってみる。僕ならできる、僕ならできる、僕は神様、僕は!縁結びの神様だー」


「(縁結びの神様だったんだ…)」


レンはソウジの肩に手を置く


「(アオイさん、相変わらず成長しないな…アバターならまあ納得だけど、もうちょっと胸大きくしたいとか思わないのかな?低身長、貧乳、ロリ体型ってステータス…ステータスか…まあ、それはそれで可愛いからまあ良いんだけどさ…でもな~なんと言うかどうにも妹みたいな感覚で見ちゃうんだよな~)」


「(・・・ソウジ君、語りが長いよ。それにアオイちゃんは一応君より年上だからね?でもソウジ君もちゃんと年頃男子だね!僕…安心したよ(いやホントに…)」


「うるせぇー、人の回想の中でベラベラ喋るな。空気の無駄だ!」


「いや、空気は関係ないよ!あ、アオイちゃん、ソウジ君のタイプな女性について知りたい?」


「おいおいおいおい、おい!ちょっと待とう、何が望みだ」


「最高に楽しいソウジ君の赤面悶絶ショーが見たいかな♪」


「えぇ…気になる。けどなんか聞いたらガッカリしそう…どうしよ…でも、でもぅ…聞きたいかな…」


アオイはもじもじしつつレンにそう告げた


「ソウジ君はね、胸が大きくて、お姉さん体型で髪の青い人が好きなんだってさ!」


そして、ふらふらとカウンターの裏に周り机に伏せる。


「(お姉さん体型か…趣味が合わないな~」


「気付かない?ソウジ君の女性アバターが正にソレだよね。つまりソウジ君は自分大好き系って事だよ」


「いや、違いますよ?ただ自分の好きな女性アバターを作っただけで、それで何かとかそう言うことは考えてませんから!」


「ぷふっ…ソウジ君、必死すぎだよ。大丈夫、大丈夫、私も男の子のそう言う所には理解がある方だからさ?」


「絶対、誤解してるじゃないですか!」


「してない、してないよ?うん、好きなキャラ作ったんだよね♪わかるわかる、そう言う時期ってあるよね(あったあった)でもね、ソウジ君もいずれはロリ体型の素晴らしさに気付く日が来るよ」


「いや、来ないと思うよ?」


「悔しいがレンに同意」


場に一瞬冷たさが走った。

再び場が凍りついた瞬間だった。


◆◇◆◇◆◇


レン:「え、そうなの?ロリ体型思考っていずれ来るもの?」


ジン:「それこそ一時の気の迷いだろ…」


作者:「だってさノア君、カイ君にもいずれロリ体型ブームが来るってさ!」


ノア:「そ、そうかも!ホントに来るの!?じゃあ筋トレ辞めようかな」


レン:「筋トレは続けよっか」


ジン:「1日休むと筋肉は3日休むのと同じ勢いで衰退する。筋肉をつけすぎると身長が伸びなくなるが、プロポーションを維持するには多少の筋肉は必須だ」


作者:「良かったねノア君。君の努力は無駄ではないよ」


ノア:「その前にノア"君"ってやめてくれない?君らは僕が女の子だって知ってるでしょ?」


レン:「え?そうだったの!?驚きで言葉もないよw」


作者:「そ、そうだっけ?まあ、良いじゃんレン君だって女主人公の事フウカ"君"って呼んでるし」


ジン:「そう言えば、俺、フウカの事名前で呼んだことないかもな…覚えがない」


ノア:「責めてノアちゃんにしてぇ~」


◆◇◆◇◆◇

▼△▼△▼△


一方で…


「…出来ました!…うん、ストリートカジュアルアウラさん!」


それはショッキングピンクに黄緑のディテールの大きめのパーカーをダボッと着て、下はデニムのショートパンツだからパーカーから脚だけ出てる状態で、靴はブーツではなくスニーカーに近くなった。

なんと言うかキャップが欲しい感じのコーデだった。


「に、似合いますか?こう言う感じはやったことなくて自信ないんですけど」


「確かにこれは悪くないね。いや、むしろ良いと思う。ドレスだとフォーマルになるからお堅いフウカさんのイメージが出るからこれはこれで良いかも」


「…アウラさんは、超武闘派なので動きにくいドレスより破れてもさして問題のないパーカーとかで脚は生足にした方が動きやすいんじゃないかと思いました」


「これ前開けると凄いんですよ?」


『なになに、どうすごいの?』


小窓からレンが覗いていた


「もしかして、『下は着てないよ?』とかじゃない…よね?」


私はパーカーの前を開ける


そこには黒いTシャツの上に白で「一汁三菜」と書かれていた。


『ぐふっ、うわっとと!』


笑った拍子にレンは窓から落ちた


「あはは、なんで一汁三菜?」


「…ぽいかなって」


「だそうです。でもこの服ホントに動きやすいんです。良いですねカジュアル系」


私は軽く動く


「でも足下が心もとないですけどね」


「…タイツとか合わせても…良いかもですね」


「私もボチボチ完成させなきゃな~」


ランは布の山を眺める。


「うーん、やっぱり最初がドレスアーマーだったからアウラさんはドレスなイメージなんだよね…うーん、でもまんまドレスアーマーじゃ面白くはないし…何かないかな…」


「ランさん、悩んでますね」


「ランはああ見えて…凝り性だから」


「みたいですね」


ランは何着かの服を掴んで唸る


「んー、上手く纏まらない…」


そしてそれを山に戻して再び唸る


「あれは暫く纏まらないかな…先にお披露目…してきましょう」


「ふふっ、そうですねw」


「・・・・・?」


「どうかしましたか?」


「いや、ネットスラングとか使うんだな~って予想外で…一瞬レンさんが化けてるんじゃないかと思いました」


『違うよ!僕はソウジ君と違って女装癖はないよ!』


レンが窓枠から叫ぶ


「…ああしていても…入っては来ない辺りレンさんだなって」


「?あの神はどこでも問答無用で湧きますよ。前に寝室まで入ってきたことありますし」


「それはフウカ君だからだよ!あ、アウラちゃん、カジュアルコーデも似合うね!こっちおいでこっちおいで!」


「え、ヤダ…」


「そんな本気で嫌がられるとちょっと傷つく…」


「ほら、アウラさん行きますよ」


私はレイさんに押されて店舗の方に出た。


「あはは、似合ってますか?」


場の視線が私に集まる、そしてそれは(・・・?コレジャナイ)って感じの空気を帯びていた。


「似合ってると思います。アウラさんは近接戦闘多めなイメージなので今までのドレスは若干動きづらそうだったので」


「ソウジ君、苦し紛れだね~アウラ君に何か脅されてるなら僕に言ってみんしゃい」


「ソウジ君、必死さが冷や汗と一緒に滲み出てるよ…」


レイが隣で息を飲む


「……やっぱり、似合わないですよね…私なんかが選んだコーデじゃいまいちですよね…あはは……」


「わわわわ、いや、コーデ自体は統一感とかあって凄く良いと思うよ!アウラさんがミスマッチなだけで…」


「……やっぱり誰かの為なんて私には無理ですよね…あはは…」


レイはもう泣きそうな顔だった。


「レイさん、私は嬉しかったですよ?ただ私のイメージがちょっと強烈過ぎただけですよ。これで私がフウカだってわからなければレン以外はたぶん賛同してくれたと思いますよ」


「もう、ソウジ君が苦し紛れのお世辞言うからだよ?」


「いや、本音だよ!」


「もう、アオイちゃん!」


「いや、レンが一番悪い」


「えっ!?僕?アウラちゃん、自分が疑われたからって僕を消そうとか…」


「さっき似合うって言った癖に…手のひら返してレイさん泣かせて弄んで最低ですね。謝って下さい」


「すいませんでしたぁ!」


ソウジは流れるように土下座した。


「ねぇ、ホントにアウラちゃんソウジ君を脅してない?」


「誤魔化さないでくれます?」


「あ、はい。レイちゃん、お披露目の途中で関係ない所でソウジ君をイジって水差してごめんね。さっき、感想は言ったからイジって良いかと思っちゃって…軽率でした」


「れ、レンさんが悪ノリの事を謝ってる!?」


「アオイちゃん…僕をなんだと思ってるのさ」


「自由神ですよね」


「駄神だな」


「産廃」


「アウラちゃん!?さ、産廃ってもはや神ですらないじゃん!」


「アウラさん、次のコーデ行きますよ!」


レンがぷんすかしているのを尻目に復活したレイに引っ張られて奥に行くのだった。


▼△▼△▼△


「さ、産廃…」


「アウラさん、ああ見えて時々ネットスラングみたいな流行語みたいなのも使うんですよ。どこ情報かは知りませんけど…」


「意外ですね。私の中でフウカさんのイメージって言うと」


槍で神を容赦なく斬る不機嫌なバイオレンス、レンさんを槍で無造作に蜂の巣にして首を斬り捨てるイメージだ。


「どっちかって言うと冷血女なイメージでした」


「割りと的を得てると思うよ?」


「そうですか?普通に優しい人ですよ?利益とかお金とか仕事とか言うと効率主義通りすぎて冷徹になりますけど」


(それは君も同じだよね…)


「確かに!こないだの金貨百万枚詐欺とかさ!」


「ひゃっ百万枚?」


「そうなの、金貨百万枚を報酬としてぶら下げておいそれと集まった冒険者をタダで利用して囮にしたの」


「うわぁ……」


「でもこうして見ると普通レイとかランと同じ普通の女の子なんだよね」


「アオイちゃんも普通の女の子でしょ♪」


「まあ、そうだけどさ…」


私が言葉を詰まらせるのとほぼ同時に店の扉が開く。


「ランー?ちょっと聞きたいことがあるんだけど…あれ?なんか皆さんお揃いで…」


「なんだ、ゲイル君か…ランなら奥だよ」


「ありがと、アオイさん」


ゲイルはそのまま歩いてく


「ねぇ、止めなくて良いの?ほら、アレ…」


「あ、領主殿!」


「あぁっ!ゲイル君ストップ!」


「へ?どうかしたんですか?何かありましたか?」


「いや、そう言えばコイツとは初対面だったかもなって…」


「僕とゲイル君は初対面じゃないよ?」


「え、誰?」


「僕だよ?ボーク!覚えてない?黒くて赤い」


レンが印を結んでアバターを切り替える。


「あぁっ!あの、神のレンさん!」


「うん、ザックリだけど覚えててくれて良かったよ」


「何でここに?なんか凄い組み合わせですけど…アオイさんはいつもの事ですけどソウジ殿とレンさん?」


「あ、ソウジ君、ゲイル君と知り合いか!」


「そうですよ?マブダチです」


「チッガァーウ!ただの腐れ縁ですよ」


「じゃあ僕は|Mabderchi<<マブダーチ>>だね!」


「神様とマブダチ…悪くないかもな…」


「ゲイル君、友達は選んだ方がいいよ?」


「?」


「それでゲイル君はなにしに来たの?」


「あぁ、ちょっと人探しをしていてランに見かけてないか聞こうと思って…」


「どんな人?もしかしたら僕ら知ってるかもよ」


「えーと、ピンクの髪の女の人で、巴投げが華麗な人です」


「・・・ごめーん、ピンクの髪までなら知ってるけど巴投げがどうかは流石に知らないわ」


「ランは人脈広いしもしかしたら知ってるかもね」


「ですよね?じゃ、ちょっと聞いてきます」


ゲイルは奥の作業場に入っていった。


「行っちゃったけど良いのかな?」


「あ、まぁいっか…」


「どうせ巴投げで帰ってきますよ」


ソウジ君は微笑を浮かべてそう言った。


『ラン、ちょっと話があるんだけど今って手空いてる?』


『きゃっ!…み、見ましたか?』


『あ、貴女はあのときのトモエさん!?』


「やっぱりな…」


「え?どゆこと?アウラちゃん、探されるような巴投げ披露したの?」


『お兄様!?外の面々は何してるんですか…お兄様、とりあえず謝って下さい』


『ちょっと待って、僕、底に居る女性に用があって探してただけだから』


『今、それどころじゃないのがわかりませんか?レイ、追い返して』


『ここ、乙女の聖域…お義兄さんは見ちゃダメ…だよ?』


『待って待って待って!見ないから!見てないから!レイちゃん!?体を固定したまま首だけ回さないで!』


『ウソつきにはお仕置き…しなきゃねっ!』


グキュゥッ


『カヒュッ』


首が左に170°ぐらい回ったゲイルが泡を吹きながら奥の扉から放り出されて、出口の扉にぶつかって止まった。


「ねぇ、ソウジ君見て?満足そうな顔してるよね」


「…確かに、領主殿。そんなに覗きしたかったんですか…この年頃男子め~」


「いや、ソウジ君も年頃男子でしょ?」


「俺は分別のある年頃男子ですよ♪」


▼△▼△▼△


そしてゲイルの首が時間経過で回復した頃…三人が奥から出てきた。


「ふふふっ、私も出来た!最初にあった時のドレスアーマーから着想を得て赤と黒のパーティードレスに家の商品の銀色のアーマーパーツをプラスして、植物モチーフの銀の髪飾りを付けて…」


「なんか…前とそんなに変わんない感じ…」


ランは何故か海鮮料理と書かれたTシャツを手にしている。


「なんだろうな…赤黒ってやっぱりこんなイメージなんですよね…」


「ぐぇー、襟つかまないでよ…って?僕?確かに赤黒なイメージカラーかもだけどさ」


「似合うと思いますよ!」


やっと首が治ったゲイルは元気そうだ。


「なんと言うかアウラさんらしい感じだよね。悪くはないけど先にレイのストロー果汁コーデだっけ?を見てるからインパクトが足らないかな」


「…ストリートカジュアル…」


「そうそれ!」


「アオイちゃんの女子力の低さはちょっと異常だね」


「なんと言うか型に填まってる気がする。アウラさん=赤系っていうのもなんかね。ワンパタだよね」


「アウラさんって言うんだ…」


「領主殿、まだ居たんですか?」


「いや、居るよ!」


「用が済んだら帰ると思ってました」


「そりゃ、まだ済んでませんからね!」


ゲイルとソウジが絡む。

売り言葉に買い言葉で若干五月蝿くなってきた所でアウラが声を出す。


「ソウジ君、黙って?」


「あ、ハイ…」


「やっぱり自分で選びます、レイさん手伝ってください」


「…あ、は、ハイ!…」


アウラとレイは作業場に戻っていく


「アオイさん、これって一体何の集まりですか?」


「ん?、アウラさんのエンドコンテンツを手伝う集まりだよ?所謂、初心者支援ってやつだね」


「え、私は呼ばれないの!?」


「ランちゃん、失敗したからね…」


レンが染々言って作業場に入ろうとする。


「いや、お前はダメだろ」


それをソウジが肩を掴んで止める。


「ダメかな?」


「良いと思うのか?」


「ダメだね…」


「だろ?」


そして暫く待つことになった。


▼△▼△▼△


そしてアウラとレイが出てきた。


「お?なんかポイ色になったね」


私は今、黄緑のドレスをピンクの布でアレンジして上から白から黒にカラーチェンジした鎧部分を着けている。


「なんと言うか、ポイ感じ。イメージカラーのオンパレードですね。唯一違うのは黒ぐらいですか?」


「元は黒髪ですけどね」


私はそれとなく注を入れる


「さっきの赤黒も似合ってたと思いますよ?」


ゲイルが年頃男子な感想を述べ


「そうそう…色変えた理由って…なんですか?」


「そうそれ!私も気になった。アウラさんは髪がブルーカラーのピンクだから赤とか黒とかめっちゃに合うのに」


「そうそう、ホントにそこが疑問だよね!」


レンが賛同する


それを聞いて私はいつも以上の笑顔を作る。


「それはですね、レンと被るからですよ?仲がいいイメージとか同列視とかされたらたまった物じゃないので」


「え、酷い…僕だってたまにはガラスのハートを持つ時もあるんだよ!」


「嘘つけ」


ソウジ君は手近な両手鎚でレンレンの胸を穿ち、鎚は硬質な金属音を鳴らす。


「どう聞いても硝子じゃないな?」


「…アダマント的な音でしたね」


「いや、それ物理じゃ…」


ゲイル君がレンに要らないフォローをするが…


「あはは、バレた?」


当の本人は全く傷ついた様子を見せない


「えー…ホントにアダマントメンタル…」


「領主殿、こう言うヤツです。心配するだけ損ですよ」


ゲイル君の肩を慰めるようにソウジとレンが叩く


「まあ、懲りずに構ってちょうだい…」


「いや、お前が言うな、お前が!」


ソウジはレンの頭を鎚で打つ


「そう簡単に僕の頭もハートも壊せないよ」


鎚は柄が半ばで折れて床に落ちる。


「あー、家の商品!レンさん、弁償して下さい」


「ランちゃん、その請求僕に来るの?まあ、良いけどさ…お金ならあるから」


「…丈夫だな…」


「じゃあレイちゃん、この資金でこれからも頑張ってね?僕はレイちゃんの事が好きだから、応援してるよ」


レンは金を支払うと、出ていった。


「…なんだったんでしょうか…」


レイさんは若干頬を赤らめて呟く。


「レンさんはレイに気があるのかな?」


ランは興味なさそうに呟き


「「たぶん…名前が似てるからだと思う」」


そして私とソウジ君は揃って答えるのだった。


これが私の初めてのアンリアル体験の思い出、このあと私はリアルにミゼリアさんに怒られて、一回研究三昧に戻る。このあとも白いまるでウェディングドレスを彷彿とさせるヴェーラはペーパーウェイトにされつつも私の部屋に鎮座することになる。


そして時折私は新鮮な驚きを求めて呟くのだ、「real the real」と

◆◇◆◇◆◇


レン:「これじゃまるで僕がナルシストみたいじゃないか!」


ジン:「いや、間違ってはいないだろ?」


レン:「間違ってる、こんなの間違ってるよ!キミ!キミは僕の事どう思ってるのさ!」


作者:「自己顕示欲の権化。あ、今度出すキャラの名前はケンタにしよう!」


レン:「酷い!なんでケンタ?」


ジン:「うな重が食べたいからとか言わないよな?」


作者:「フライドチキン、食べたかったから」

▼△▼△▼△


「アウラさん、いい人でしたね」


ゲイルは感慨深く言う。


「着替え覗いても八つ裂きにされなかったしね」


|私<<アオイ>>は背中に槍を突き刺されて、直接肉をかき混ぜられたカマキリを思い出しながら染々呟く。


「あはは、推しカプ計画も順調だし、楽しかったー」


ランは山と積み上がっていた衣類を粗方ソウジ宛のメールに添付して片付けを終えて清清しい顔で店番用の椅子に腰掛ける。


「…楽しかった、です。また…会えるといいな」


「会える会える、ソウジ君なんていつもこっちで見掛けるし、絶対会えるよ。なんなら会いに行っても良いしね」


「うん、それも良いかもね」


「あ、アウラさんに引っ手繰り検挙のお手伝いのお礼言い忘れてた…また、探さないといけませんね」


「…お義兄さん、そのために探してたんですか?」


「まあね、次に会える時が楽しみだね」


ゲイルは遠い目で空を見ていた。


「なんだ…違うのか…」


それを見たランは目に見えて落胆し、それにレイが…


「ランは…自分の恋をするべき!」


と珍しく言いきった。


(案外、あっちもこっちもそう変わんないのかな…)


私はそれらを眺めるだけに留めることにした。

作者:「はい!今回のコラボ月間はこれにて閉幕です!8000字9500字11500字10000字で約40000字(400字詰め原稿用紙100枚)で構成されたこの編どうでしたか?お楽しみ頂けましたか?高宮先生には、大雑把に許可を貰って好き勝手に書いたのでグレイヴロードの方とイメージの解離があったら申し訳ない。しかし!コラボはとりあえずこれまでです。来週からはウインド本編進めます、進めますよ?良いですか、進めますからね!」


ジン:「クドいわ!」


作者:「へぶぅっ!痛いじゃないか!」


レン:「久々のコラボ楽しかったね~次回は拡張した継なる門でやろう!」


作者:「と言うことで、次回のウインドは「ミゼリアの嘆き」、「塞がらない口」、「止まらないため息」の三本でお送りしますっぅ!!」


ジン:「いや、一本だろ!嘘つくな!!」



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