海龍討伐ボランティア 後編+
作者:「遅くなりました。今日の更新部分の補足分です。この回は来週の更新前に前回に結合します。そして来週はいつも通り更新する予定です。来週も閲覧頂けたら嬉しいです」
戦闘終了後
俺は刀からポロッと落ちた水色の透明な六角形の結晶を回収した。
「なんだコレ?俺の知るアリガチパターンでは…」
「ゴーレムのコアです!良いなー私に売りませんか?言い値で買いますよ?」
今回の依頼で解ったがエレナはどうもゴーレムのコレクターらしい。
渡せばそれなりに大事に使ってくれるだろう。
俺は少し考えて返答する
「…嫌です。そろそろこっちでも手下を増やせたらと思ってた所ですので、調度良いです」
「てっ手下?」
おっと、口が滑った…
「?ソウジ殿はそう言う類いの人間なのか?」
そう言う類いのってどういう類いだよ
「ソウジ君、仮にも仲間を手下呼ばわりわちょっと…」
「いや、そんな事するわけないじゃないですか。向こう側で優秀な使い魔…手下を何体か飼ってまして。それが思いの外便利なのでコッチでも欲しいと思いまして」
『のう、我もソレに含まれるのか?』
とりあえず涼は無視する。
「でも、家は飼う余裕は無いわよ?ただでさえロック鳥を持て余してるんだから」
ケイトさんの言うことは最もだ。
ただでさえこの手の類いが一匹増えた直後に更に一匹など正気ではない。
でも、俺は飼いたい。
顎で使える労働力が欲しい!
と言うことでおねだりしてみることにする。
「ダメですか?」
「ダメよ」
ケイトさんは頑なに却下する
「どうしても?」
上目遣いを試してみる時が来た。
「ダメよ」
やはり頑なだ。
しょうがないから、薬を飲む。
女体化した上で上目遣いでおねだりしてみる。
我ながらあざといな…俺なら即答で了承する所だ。
だって女版の俺、可愛いもん
「休日、デート付き合いますよ?」
「ダメ」
意外にもケイトの答えは頑なだった。
「トランクで飼いますから!」
俺は強行手段に出る。
「それはそれでどうなの?」
「うーん、あまり良くは無いかと…」
専門家の掩護射撃が痛い…
「じゃあ門か、もしくはアッチで飼いますから」
まだ、逃げ道は残っている。
「まあ、それならいいけど…どうなっても知らないからね?」
「はい、頑張って育てます」
俺は早速それっぽい雪人形を作って、コアを入れてみる。
動かない。
「うん、ただ入れれば良いって訳じゃないんだな。魔力を流して入れればきっと上手く行く、この世界はそういう世界だ!」
今度はコアに惜しみ無く魔力を流してから雪人形に突っ込む。
すると
勢いよくコアを突き刺された雪人形白く淡く光りだす。
「おお?」
そしてコアだけが浮かんできて、周囲から雪を集め始める。
しばらく、雪を触手のようにうねらせて人型の雪だるまになる。
ズシッ
重厚な音と共に雪の上に降り立ったそれは身長30cmの雪人形だ。
「ちっさ」
口から言葉が零れた。
「ソウジ君!それはあまりにもスノーゴーレムが可哀想です!」
「うん、右に同じ」
「それなら飼ってもいいよ」
ケイトさんだけ反応が違ったのはさておく。
スノーゴーレムは肩を落として踞る。
体操座りでそっぽ向いている。
「いや、ごめんついね?」
スノーゴーレムは急に閃いたとでも言いたげに立ち上がる。
そして雪の触手を伸ばして雪をかき集めて再び体を再構成する。
結果的にそれは俺の倍ぐらいの大きさになった。
「デカ…カッコいい!お前もやれば出来るじゃん!なんで俺の周りに集まる使い魔はやれば出来るのに最初からやらないんだろうか…(あ、銀次郎はいつもよくやってくれてるか」
スノーゴーレムは親指を立てる
「うん、意思疏通も出来るんだね。そうだ名前、名前付けよう。・・・・・・よし、お前は今日から重雪だ!」
重雪は親指を自分の顔に向けてポージングする。
◇◆◇◆◇◆◇◆
レン:「今日からお前は太陽だ!」
作者:「なに?球根がなんて?」
ジン:「やめておけ。な?」
作者:「はい…」
作者:「重雪:『シゲ!親しみを籠めてシゲと呼んでくれ!』」
レン:「君のネタ帳どうなってるの?」
ジン:「なあ、作者に何があった?」
レン:「昨日、アニメいっき見したらしい」
作者:「それとは関係ないぜ!」
◇◆◇◆◇◆◇◆
「うん、良いやつだ。しばらくケイトさん達を守っててくれ。俺は階段を探してくる」
そうして俺は寒空に飛び上がって、空から階段の塔を探し始めるのだった。