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金と女とバスタブで?

「ケイトさんケイトさん」


「ん?どうかした?」


「ソウジ君がなんか始めましたけど…」


「確かにソウジ君って協調性に欠けるよね」


「いや、別にそう言うことを言いたいんじゃなくてですね。なんか始めたから気になって」


「さあね、何か暖を取る方法でも思いついたんでしょ?」


「アレ、暖を取る為ですか?」


「明らかに氷のバスタブじゃない?」


「そうですけど氷ですよ?」


「見た目的な事ですよ」


「でも変ね」


「ですよね、氷のバスタブなんて変ですよね?」


「そうじゃなくてなんで態々外でやるのかよ。いつもならトランクとかで隠れてこそこそやるもの」


「そこですか…」


『あー寒っ、コレもうあっちの事明かしたが楽な気がしてきた。────理屈じゃ暖は取れないんだよ!』


ソウジ君は一人で喋っている。


誰に対してかは解らないが不満を言いまくっている。

割りに手はテキパキ動いている。


はっきり言って変だ。


「ソウジ君、何してるの?」


「あ、そろそろ汚れを落としたいんじゃないかと思って湯浴み用の設備を整えてるんです」


「ねぇ、ソウジ君。それ本気で言ってるの?」


「ケイトさんだけならもっと別な方法も取れたんですけどね…流石にエレナさんとレリックに門を見せるのは気が引けるので」


「ん?門?」


「門は門ですよ。まあ、外でも十分温まれるように工夫はするので期待して大丈夫ですよ」


ソウジは喋りながら棒に布を取り付けていく。


カーテンでも作るつもりだろうか…


「まあ、俺はむこうの浴室を使えばいいか…」


「私もそっちでいい?」


「別に構いませんよ?二人も面倒ごとに巻き込まれることを許容してくれるなら向こうで部屋を貸せるんですけどね」


「向こうってもしかして?」


「向こうは向こうですよ」


「前世の世界に戻れるようになったの?」


「そんな事はありませんよ。レンならあるいは繋げられるかもしれないけど、あいつが俺とフウカさんのためにそんなことをするようには思えない」


「最近、ソウジ君変わったよね」


「こっちの世界に慣れただけですよ」


「まあ一ヶ月も居れば慣れるわよね」


「じゃあ二人を巻き込みますか…」


ソウジはトランクの中から見覚えのある古びた本を取り出す。


「それはフウカが持ってたはず」


「これを作ったのはレンです。あいつは一度作れれば何度でも作れます、俺はその複製を貰ったんでしょうね」


「でもそれに関しては触るべからずってフウカが…」


「その点では俺は破りまくりですね。なにせ便利なんでつい使っちゃうんですよね」


「それにお相手にも迷惑でしょ?」


「あはは、たぶんお相手ってアオイさんですよね?」


「もう知り合いなんだ~」


「いや、だいぶ前から知り合いで…今では俺のお得意さんです」


「でもさすがに…」


「てなるとやっぱりこれを組み上げるしかないか…あれは俺が作ったものでレンの許可も取ったから誰も何も言わないんですけどね…」


「まあ、それを見に行くのは次の貿易のときにしましょう」


◇◆◇◆◇◆◇◆


作者:「残念なお知らせです。次回の貿易はたぶん無いです。だから今後はセルフ貿易になっちゃいそうですね」


レン:「ホントに?」


作者:「こればっかりはしょうがないよ。先生が再燃したら復活するかもだけど…それまでは俺単体での貿易、主に量産型のセルフ貿易になりそうだね。」


レン:「じゃあもう皆で継なる門を使う事は無いのかな?」


作者:「そんな事はないよ。続きは後書きでね」


◇◆◇◆◇◆◇◆


「じゃあ、組みあげちゃいますか」


そしてソウジは例のバスタブを組み上げて、氷の壁で覆って箱にした。


「できたー!」


「できたらしいよ?」


「流石は俺だよね、携帯用のバスルームシャワー付きなんて作っちゃったよ~水魔法の適正持ってて良かった~。あ、エレナさん!試しに使ってみてくれます?」


「え!?私は遠慮しようかと…」


「えーじゃあ、ケイトさん?」


「私はこういう時は隙を作らないために沐浴とかはしないことにしてるの」


「え、じゃあレリック?」


「ん?俺はあくまで雇われだからな…」


「うーん、仕方ない。出来れば第三者の意見が欲しかったんだけど…」


「ソウジ君、仲間を実験台にするのは止めた方がいいと思うよ」


「はあ、じゃあ皆が不愉快に思わない姿になってから…」


ソウジは小瓶を取り出して中身を飲み干す。

更に光に包まれて、影を形を変えていく


「今回は光エフェクトか~」


「わっ!?誰ですか!」


「俺、俺、ソウジですよ~別になんて呼ばれても構いませんが、この姿の間は霞って呼んでもらえるとありがたいです」


「カスミさんですね。でも複数の姿…幻惑魔法の一種ですか?」


「神が作った変身薬の能力です。真似る事はできませんよ」


「同じ効果を持つ魔法を作る事はできると思いますよ?」


「あ、それいいね!今度やってみますね。まずは試験ですね」


「変身薬って言ってましたけど、それってどの程度の効果があるんですか?」


「見ればわかります」


ソウジはコートを畳んで地面に置く。

徐々に服を脱いで畳んで置いていく。

そしてソウジは一糸纏わぬ姿となった。


「効果は丸一日、その間体は完全にこの姿を再現します。所詮は仮の姿。誰にどう見られて、どう思われようと俺にはどうでもいいんですよ」


「カスミ嬢…目のやり場に困るから早くしてくれないか?」


「ん?レリックも年頃か?気になるなら早く言えばいいのに、好きなだけ見せてやる。なんなら一緒に入るか?」


「カスミさん、それはちょっと…」


「ソウジ君、いくら冗談でもそれはダメでしょ」


「ダメですか…第三者の意見を得るいい手段だと思ったんですけどね。レリック、冗談じゃなくてホントに一緒に入らないか?」


「そこまで言うなら…」


「レリック?」


「悪いが遠慮する」


「そうか…」


ソウジ君は意気消沈して、バスルームに入った。


「はあ…ホント困っちゃうわね…」


「レリック、なんで誘惑されてるのかな?」


(こっちも大変そうね)


そんなこんなで夜は更けていく。

結局ソウジ以外にバスルームを使う者はおらず、ソウジは第三者の意見を得損ねた。


レリックが内心使ってみたいと思っていたのはここだけの話だ。



一方エネシスでは


「ほーん、そんなことがあったのか大変だな」


ディーダラスが気の抜けた声を発する。


「お父さん…これでも一応町の危機よ?」


「そんなこと言われても、俺は役に立ちそうな武器とか持ってないしな」


「父さんにもできる事があると思う」


「杖を仕上げて貰えればなんとかなると思うんですけど?」


「それがな、杖としては完成しつつあるんだが不安定な部分が多くて目標程の容量を用意できそうにない。元と同程度までは戻ってきてる筈だが、元より魔力伝導率が大幅に下がっている」


当たり前だレンは芯そのものを調整してこの杖を作ったと言っていた。


「素材自体は悪くないから内部の魔力の乱れを調整すればもう少し向上するはずなんだが…それが上手くいかないんだ」


「こりゃダメだな」


「お父さん…」


「うーん、ちょっと作者に連絡を取ってみますか…」


「待ってくれ、これは俺にとって一世一代の大仕事なんだ。俺に任せて欲しい」


「まあ、私も極力アレに頭を下げたくないのでできる限りはお任せします」


で翌日、私とカイさんは改めてギルドを訪れている。


理由は単純、カイさんの報酬の受け取りだ。

なんで私もついてきたのかと言うと、カイさんに一緒に来て欲しいと懇願されたからだ。

で私もやることが無いので二つ返事でついてきた訳で…


「こっこれが金貨8000枚…」


完全に目が眩んでいる。


「カイさん、昨日もっと多いの見たでしょう?」


「でもやっぱり自分の懐に入るかどうかで変わりますよ!」


「まあ、そういうこともあると思いますが流石に変わり過ぎじゃないですか?」


「8000枚ですよ?そうそう見れる額じゃないですよ?舞い上がりませんか?」


「まあ確かに結構舞い上がりますけど、これも全部ローンと杖の報酬に消えることが解っているのでそんなに…」


「あー、大変ですね…」


「ローン持ち冒険者は辛いですよ」


で、カイさんはかなりニヤつきながらもなんとか金貨を荷台に乗せ終えてギルドを出た。


ギルド職員他数名も目を金にしていたのが印象的だった。


お金は人を変える。


その通りだと思う。


で、私とカイさんは街中でもかなりの注目を浴びつつ家まで戻ってきた。


「あー、これが金の重みか…きっつ…」


「お疲れ様でした。ゆっくり休んでください」


「おかえりなさい、早かったですね」


「そうですか?結構時間かかっちゃった気がしますが」


「フウカさん、ちょっと私に付き合ってくれませんか?」


「はい、喜んで」


「姉さん、荷物持ちなら俺が行くよ」


「カイは留守番ね?」


「じゃあ待ってるよ」


で今度はアリアさんに引っ張られて私は再び街に出た訳で…


「どっちがいいと思う?」


アリアさんは白い三角形と赤い三角形を持って聞いてくる


「白がいいと思います」


赤毛のアリアさんが赤を着たら赤赤になっちゃうからだ。


「黒もいいかな?」


で私達は今女性向け洋服店に来ている。

アリアさんが選んでいるのは下着ではない、水着だ。


曰く、「海龍って事は海でやるんでしょ?てことは着替えなきゃでしょ?なら水着新調しなきゃ!」とのこと


私は水着を着る必要はないと思うけどそれは口には出さない。


「うーん、どれにしようかな。フウカさんは決まりましたか?」


「いえ、私は水着は要らないので」


「えー、水着買いましょうよ」


『うーん…いやでも僕の体型に合うものがあるだろうか…』


「アレ?ギルマス?」


「あ、ノアさんも水着を?」


「うん、今回は僕も前線に出ることになりそうだから水着を引っ張り出したんだけど虫に食われてて…どうせならもっと大人っぽい感じにしようかな?って」


「あの、エネシスでは海での戦闘では水着に着替えるんですか?」


「そりゃ海に入るんだから着替えるでしょ?」


「着替えますね」


「いや、敵のやり易い状況下で戦うよりも敵をこっちの戦いやすい状況下に引き込んだ方がいいと思うんですよ」


「海の魔物を陸に引き上げるのは難しいんですよ」


「船で戦うのも手段ではありますが、船が沈められるのがオチですのでエネシスでは基本的に海の魔物とは潜って戦うまたは水上で待ち構えて飛び出た所を叩きます」


「あ、そっか。ソウジ君居ないんだった、ソウジ君がいないから足場固定できないのか…まあ、壊される前に切っちゃえばいいか」


「フウカさん、帰ってきてください」


「あっはい、水着の件でしたね」


「で、大人っぽい感じにしようと思うんだ。どうせならカイが喜ぶ感じにしようと思うんだけどさ、どんな水着なら喜ぶのか解らなくてさ」


「それならアリアさんみたいにするのがいいのでは?」


「・・・・・無理かな。僕には圧倒的に胸が足りないもん、もう何十年かすればアリアぐらいになる筈だけど…」


「え?」


「フウカさん、ギルマスはエルフだから私達よりかなり長寿なんです。その寿命は私たちの十倍以上とも言われています」


「あ、そっちは察しがついてました」


「うん、もう慣れてるからいいよ。皆、僕が男の子だと思ってるんだよね。ちょっと胸がなくて髪が短いだけで男の子だと判断するのは良くないと思うよ」


「すいませんでした…」


「あー、懐かしいです」


「アリアも昔、僕が男の子だと思ってたよね。それも銭湯で会うまで気づかなかったよね」


「どれだけ昔のことを掘り返してるんですか!」


「たった四年前の事だよ?そんなに昔じゃない」


「でもノアさんに合いそうな水着は難しいかもですね…」


「一緒に見て回りましょう。私もフウカさんも迷ってた所です」


「私は水着は要りませんよ」


「そうか、なら便乗させてもらうとしよう」


でノアも含めて三人で水着選び。


「うーん、なかなか良いのがみつからないな」


ノアは薄いライトグリーンの髪をかき上げながら言う。


額にはうっすら汗をかいている。


秋雨とか降ってもいいと思うが、残念ながらここ数日は清清しい秋晴れが続いている。


ついでに言うとここはエネシスで暖流と地熱の影響で気温が高い。


結果的に気温は夏並みの温度まで上がっている。

まあ、日本の夏に比べたら全然涼しいけどさ


「私はこの黒いのにするつもりですが」


「さっきのボーダーとかも良かったと思うんですが」


「僕もそうは思ったけど如何せん胸がないんだよね」


確かにノアさんは胸が乏しい。

きっと子供用水着とか凄く似合うはずだ。

でも本人が大人っぽい感じにしたいと言っているから強要はできない。


「本部の方ならもっと種類があって、私にも合う水着があると思うが…」


「そうですね、自作した方が早いかもしれませんね」


「その手があった!」


「自作ですか…水着って自作できる物ですか?」


「できるでしょ、ビキニアーマーじゃあるまいし」


「フウカさんは決まりましたか?」


「はい、私は今回はワンピースにしようと思います」


私はライトグリーンのワンピースタイプの水着を出す。


「これなら問題なく空も飛べそうですし、それなりに映えるかと」


「フウカさんはアーマー着けないんですか?」


「着けませんね、私にはこれがあるのでアーマーは不要です」


私はコートを摘まんで言う


「そうでしたね」


「うーん、僕はこの水着を参考に自作するよ」


ノアは白地に黒で花が描かれた物を持ってきた。


「因みにノアさんいいですか?」


「何か?」


「海龍の障壁を破る魔法は見つかりましたか?」


「うん、それはつつがなく進んでるから気にしないで。そもそもそれが見つかって前線に出る必要が出てきたから水着を引っ張り出したんだ」


「ならいいんですけど」


「よーし、この装備でカイの気を引いちゃうよー」


「あははは…」


「そうしてくれるとありがたいです。いつまでもお姉ちゃんにベッタリじゃダメですからね」


「カイさん、かなりのブラコンですからね」


「うむ、でも恋と遊戯は難しい程燃える物なのだ」


ノアさんはない胸を張って言った。


でノアさんはさっそく水着を作るとの事だったのでその場で別れた。

作者:「ぶっちゃけて言います!今、グレヴロの立て直しに協力してます。通称『お遊び』と身内では呼んでます」

レン:「それ、協力してなくない?」

作者:「そうだね…でも頼めばセルフコラボやらしてくれると思うんだ」

ジン:「?もうやってなかったか?ほらクリスマスに…」

作者:「あ、忘れてた。まあグレヴロの二次小説擬きを自分も書いてるのでどうにかなるかもしれません」

レン:「それって大丈夫なの?ここなろうだよ?二次禁止だよ?」

作者:「許可取れば良くない?それに運営もそんなとこまで見てないよ。という事で貿易は面白いから続ける予定です。今後もウインドをお楽しみ下さい」


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