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おかしいな…

作者:「最近、日常っぽいよね~」


レン:「この表記も久々な気がするよ」


ジン:「そうだな」


作者:「なんでだろうね、アレかな?俺の文章能力が向上したからかな?」


レン:「それはないと思うよ?」


ジン:「いや、意外とあるのか?」


ソウ:「いやないだろ」

アレから約10分後俺は休息を終えて目を覚ました。


「はあ、なんか久々によく寝た気がします…」


「そう?昨日もぐっすり寝てたと思うけど」


「あー、寝てる様に見えてるだけですよ?実際、昨日の就寝は午前三時ですし」


「確り寝なきゃダメよ、冒険者は体が資本何だから」


「大丈夫ですよ。体は寝てますし、さっき確り寝たので」


「ソウジ君がそれでいいならいいけどさ」


「それと、ソウジ君が寝てる間に二人で朝御飯作ったんです」


「やっぱり全部任せちゃうのは悪いと思ってね」


え…恐怖なんですけど…完全に自作のフレンチトースト食べるつもりだったんですけど…


「ソウジ君が作ったのに比べると少し見た目は悪いですが味は確かですよ」


「因みにこれはなんですか?」


それは焦げた干し肉を何かソースであえて卵で閉じた物をご飯に乗せた物。


親子丼かと思われたが、使われてる肉は黒猪のはずだ…


「一応、親子丼のつもりなんだけど」


「ケイトさん、コレ他人丼ですよ…親子丼は鶏肉と卵で作るから親子丼なんですよ」


「親子丼は親子で食べる事が多いから親子丼だって、エレナが…」


「本にはそう書いてあったんですよ!」


エレナは必死で言い訳をしている。


「因みにどのソースであえたんですか?」


「肉に合うワインとソウジ君の試作品のショーユとエレナが持ってきてたトマトケチャップを合わせて、塩でなんとなく味を整えたソースよ」


「美味しそうなので他人丼の件は忘れます」


「うん、そうしてあげて」


「じゃあいただきます」


ん!?辛っ!!


「あ、いい忘れたけどケチャップに唐辛子足したからちょっと辛いかもね」


「そう言うことは早く言ってくださいよ」


「だから入れすぎだって言ったんですよ?」


「そうかな?でも食べれてるし大丈夫でしょ」


「因みにケチャップに唐辛子を入れたものはチリソースって言うんですよ」


「そうなんだ~」


にしても辛い、なんでこんなに辛いんだか…


まあ、これはこれでいけなくもないと思うからいいけどさ


そのあと、簡単に片付けをして再出発した。

そのあと数分と経たずに次の階段を発見して、そのまま下の層に降りた。


「ゲームなら普通この辺で中ボスとか置くんだけどな~」


「中ボス、居ました」


俺の何気無い一言にエレナが前方を指差して返す。


そこには仰々しい扉がある。

それも階段の途中に、凄く嫌らしい造りだな。


「とりあえず開けてみるわよ?」


「了解です。あ、もしも居たら俺が出るんで下がってて下さい」


「一人で大丈夫?」


「まあ、いざとなったらコレ使うので大丈夫ですよ」


俺は切り札である水晶球を手に言う。


ケイトさんはフウカさんが残していった水晶球だと思っているだろうけど、コレは俺のタイムコントロールの水晶球だ。


エレナはそっと扉を開けて中を覗いている。


「居ますね…数は1、バイコーンです」


「へー、お金になるわよ」


「そうなんですか…じゃあなるべくキレイに殺しますね」


「バイコーンの角には毒があるので注意してください」


「夢がないな…二角獣なのに、ユニコーンの倍の角があって希少さは倍じゃすまないのにな~」


「ユニコーンも毒あるわよ?」


「じゃあ、まあいっか」


俺は支給品の刀を抜いて部屋のなかに入った。


「さてとダンジョンの恐怖なるものを見せてもらうとしようか」


バイコーンは突進してくる


それなりの速度だけど、反応できなくもないな。

フウカさんはこの五倍は速い


俺は角を切り飛ばそうと刀を構えた。


がバイコーンは俺の予想を裏切って一歩手前でブレーキをかけて前足を軸にして回し蹴りを放ってきた。


読みが外れた俺は回し蹴りを脇腹に直に受けて、壁に叩きつけられた。


「いっつ、うーコートじゃ衝撃は防げないからな…」


肋骨が折れてるかもしれないな…ポーションで直せるのかな?無理なら病院か、ヤダな~


バイコーンは二足で立ち上がってシャドウボクシングをしている。


直立二足歩行できるなんて聞いてないんだけど?


エレナさんが目を白黒させて、本を見ているから想定外だったんだろう。


『もしもし?僕、レンだけど今何処に居る?』


「クソ神が!今、取り込み中だ!後にしろ!」


『解った掛け直すね』


ん?俺、今電話弄ったか?


弄ってない、向こうから強制的に通話を開始させられたな。

スマホ壊そうかな…


いや、それよりバイコーンだ。


改めてバイコーンと向き合う。


うわー、めっちゃ睨んでる。

ちょっと恐いな…


蹄をこっちに向けて、クイクイってまるで挑発するような動作…


乗るしかないか


俺は刀を構えて、斬りかかってみる。


そして案の定避けられた。


まあ、それは想定内。


右前足でのカウンターも想定内だから簡単に避けられる。


そのまま左右左右…


よく動きを見ればそんなに難しい敵じゃないし、支給品ならスパッと行けるはず。


そんな感じでコイツをどうにかする算段を立てた。


「さて、そろそろ終わりにしよう」


俺は右フックを回避して、逆袈裟に切り上げてやった。


が分厚い筋肉に阻まれて致命傷には至らなかった。


おかしいな

普段なら支給品で切ったら、余程固い物かこんにゃく以外は抵抗無しで真っ二つなんだけどな


まあ、考えるのは後にしよう。


今、必要なのはこいつの筋肉が切れないということだけだ。


俺はバイコーンの蹄を避け続ける。


その間に色々試してみた。


斬る場所を変えてみたり、殴ってみたり、刺してみたり、骨なら切れるんじゃないかとか、氷棘なら刺さるんじゃないかとか、氷漬けにすればとか、色々やってみたが結果はどれも不発に終わった。


「くっ、詠唱魔法でどうにかできるか?」


詠唱しようと杖に意識を向けると、直ぐに蹄によるストレートが飛んできた。


「くっ、魔法を使わせる気はなしか」


水晶球で時間を弄れなくもないが、時間を弄ったところで刃が立たないんじゃ意味がない。


さっきの逆袈裟の傷も既に消えてるし


毒とか使えたらな…もしくはもっと切れ味のいい武器があれば…


『ふぅ…誰か知らんが、苦戦してるな』


声がした。


後ろを振り返ると、ケイトさんとエレナさんが心配そうに見ている。


声の主は見当たらない。


『何処を見ている、私はここだ。お前の手の中だ』


「は?まさか水晶球に意思が宿ったとか…ないよな?」


『ない、そっちではなく刃の方だ。まあいい、所有者よ。私が特別に力を貸してやらんでもない』


「はあ…話は手短にしてくれないか?今、戦闘中だ」


俺はバイコーンの方に向けて、手でタイムのジェスチャーをしてみる。


バイコーンは頷いて、その場に腰を下ろした。


あ、通じたよ…。


「で、お前はなんなんだ?」


『なんなんだって、見てわからないのか?見ての通り刀だな。今、重要なのは私が何者かではない筈だ。私は力の解放を求める、汝は力を求める。ならば私の力を貸してやる代わりに私の力の解放に手を貸せ』


「まあ、いいだろう。愛刀に憑いたなんかと気まずくはなりたくない」


『交渉成立だな、本当に力が必要なら私の名を呼べ。不本意だが汝が私の名を呼ぶ事を許してやろう』


「名前、まだ聞いてないんですけど?」


『なに?私とあやつを引き合わせたのは汝だろ、その汝がなぜ私の名を知らぬなどと申すのか…そうか、まだなのか…』


「まだってなんの事だ、さっぱり話が見えないんだが?」


バイコーンが立ち上がって、何か魔法陣を展開している。


魔力の弾丸が俺に向かって飛んでくる


更にバイコーンは魔法陣を足場にして跳び上がって、殴り付けてきた。


石畳が爆散して、砂ぼこりが舞い上がる。


バイコーンはまるで遊びは終わりだとでも言いたげの顔で、魔法陣を足場にして高速接近と強攻撃を連続で繰り出してくる。


俺は隙を見て、氷の盾の水晶球を探しているがどれか分からない。


俺はいつの間にか反対側の壁際に追い詰められていた。


『さあ、名を呼べ』


こいつを信用していいかどうかも解らない。


『1000年前、汝はあやつに言ったのだ。自分の得物を信用できなくて何が剣士だってな。それを言った汝が自分の得物を信用しなくてどうする』


1000年前?そんな前に行ったことはない。

そんな事したらバタフライ効果がバカにならないだろうに…


だけど確かに、自分の得物を信じられないのは問題だ。

仕事に支障が出る。


「解った、信じよう」


『名を呼べ、私の名前は』


天雨丸(アメマル)!俺に力を貸せ!」


『承知した、汝に力を貸そう』


柄から蒼い光の筋が走って、白刃に蒼い光が灯る。


蒼い光は俺の腕に絡み付くように走って、俺から魔力を吸い始める。


だが、そんな事に構ってられる状況でもない。


俺はバイコーンの蹄を回避して、その前足に刀を添えた。


「もう終わりにしようか」


俺は、その前足を斬り飛ばした。


前足はキレイな断面を見せて地面に転がって、石畳の上に赤い水溜まりを作る。


バイコーンは驚いている。


「遅い!」


また逆袈裟に切り上げる。


さっきと違い、刃はスッとバイコーンの胴に沈んで肋骨ごと心臓と右の肺がある辺りを切り裂いて、おまけに鎖骨を切断して首の横まで切り裂いた。


バイコーンは吐血する。


それでもまだ力尽きていないのか、自らの角を突き刺そうと頭を振った。


「残念、せめて頭はキレイなままで飾ってやるよ」


角はコートに阻まれた。


俺は、バイコーンの首を斬り飛ばした。


頭を失った体は力なく倒れて、赤い水溜まりを更に広げた。


「ふう…疲れた」


俺は刀を振って血を払って、鞘に納めた。


「頭を回収してと…」


鬣を掴んで頭を拾い上げる、まだ血が滴っているが角は無傷だ。


「こいつをタイムコントロールで止めてと」


頭の処理をしていると、血溜まりが床に吸い込まれるように消えて、バイコーンの死体も床に沈み始めた。


「なんだ…これ?」


「魔物が無限に発生するのに、人や魔物の死体で迷宮の中が埋め尽くされない。ダンジョンの謎の一つですね」


「見てて気持ちのいいものではないですね」


「それはそうね…でもまあ、すぐ消えるし考えようによっては都合のいいゴミ捨て場ともなりうるんだけどね」


「そいうことをする人が居るから、ダンジョンが暴走するんですよ」


「それも一理あるけどね…でもどっちかって言うと私は人間がダンジョンを追い詰めすぎてるんだと思うわ」


「ダンジョンを追い詰める…でもそれはダンジョンに意思があるのが前提の話ですよね」


「二人とも置いてきますよ?」


俺は一声掛けてから階段を下っていった。



同時刻、(フウカ)はというと…


「アリアさん、くすぐったいですよ…」


「すいません、フウカさんの肌が余りに良かったのでつい…」


アリアさんに連れられて銭湯に来ていた。


「体ぐらい自分で洗えるんですが…」


「まあまあ、そう言わずに。でもほんとにスゴいですよ?若いからってだけじゃ無いような気がします」


「別に特別な事はしてませんよ?」


「ケイトさんがご執心なのも頷けます」


「いえ、そんな大したものじゃないですよ。アリアさんのが三倍はキレイですし」


「でも、やっぱり傷跡が見当たらないですね」


「基本、後衛ですから。でも、アリアさんも傷跡はないじゃないですか」


「冒険者だった頃も肌には気を使ってましたから」


「アリアさんはなぜ受付嬢になったんですか?」


「17から20までの間カイと一緒に冒険者をしていましたが、ギルドから受付嬢の仕事を誘われてカウンターの前から後ろに移動しました」


「ギルドから誘われる事もあるんですね」


「受付嬢はほとんど元冒険者ですよ」


「そうなんですか!?初めて知りました」


「元冒険者なら受付をするときに相手が何を求めてるのかよく解るでしょ?だから受付嬢はほとんど冒険者の中から引き抜くんですよ」


「そうだったんですか…アリアさんって実はかなり凄い人だったんですね」


「そうでもないですよ、ギルド側は冒険者として成功してる人を引き抜くんじゃなくて、ある程度経験を積んでて、かつ受付嬢にした方が利益が出そうな人を引き抜いてるので」


「難しいですね、でも私は感謝してますよ?普段、親切に受け付けて下さってありがとうございます」


「いえ、それが仕事ですので」


「さ、湯船に浸かりましょう。このまま話してると風邪引いちゃいますよ」


私は湯船に浸かる。


家のお風呂も相当大きいけどここはもっと大きい。


まあ、公衆浴場と張り合う方がおかしいんだけど


そもそもなんで銭湯に来てるのか、理由は単純でアリアさんのご実家にお風呂がないからです。


そう言うことで、銭湯へって感じ。


私の魔法で簡易に湯船を作ることも可能ではあるが、郷に入れば郷に従えということで大人しくアリアさんに従っている。


別に銭湯自体は嫌いじゃない。


ただ思う所があるとすれば、この世界は比較的胸のある人が多いからちょっと劣等感を覚えるぐらいだ。


「アリアさん、貧乳もまたステータスですよね?」


「へ?どうかしましたか?」


アリアさんのは水面に浮かんで揺れている。


「何でもないです…」


よく考えれば、私より胸がない人ってケイトぐらいだな…

ソウ:「そうですね」


レン:「なんで勝ち誇った顔してるの?」


作者:「そんな所で勝って嬉しいの?」


ソウ:「そういうわけじゃないんだけどな…」

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