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ウインド─第一章、改稿作業予定─  作者: 水無月 蒼次
作者の手抜きの閑話編
126/260

アライで過ごす休日

「こうして二人で過ごすのも久久ね」

 

「そうですか?」

 

「フウカいっつも一人でどっか行っちゃうし」

 

「あまり覚えがありません」

 

「最近は人が増えたしね」

 

「そうですね。家に来る人が増えましたね」

 

「凄い所に行くこともあったわね」

 

壱なる門と継なる門のことだ。

 

「そうですね。壱なる門の時は大変でしたね」

 

「継なる門?のときはよくわからなかったわね」

 

「そう言えば、次があるって言ってましたが何時なんでしょうね」

 

「神のみぞ知るんじゃない?」

 

「レンも知らなかったりして…」

 

「私もそう思った」

 

「あれ、ソウジ君は何してるんでしょうか?」

 

「えっ?どこどこ?」

 

「今、横を通り抜けて行きましたね」

 

「えっ?ホントに?気のせいじゃない?」

 

フウカは右手を後ろに向ける

 

直後、藤色の壁が道全体を遮る様に出現する。

 

どーん

 

「やっぱりですか」

 

藤色の壁が消えると、すぐ向こう側にはものすごい勢いで壁にぶつかったレンがいた。

 

「それで?町中で何してるんですか?


「超高速鬼ごっこだよ。瞬間移動禁止と音速が速度制限なのを除けば普通の鬼ごっこと同じだよ。音速超えたり瞬間移動したりしたら次の鬼はその人ってルールなんだ~」

 

トランクが振り下ろされる


「固った!なにそのトランク固すぎでしょ!」

 

「どうせ作ったのあなたでしょ?」

 

「まあ、実はそうなんだけどね」

 

「それで?なぜ町中で?」

 

「町中の方が面白いかな~ってことでタッチ。次の鬼はフウカ君ね」

 

レンはパッと駆け出して行った。

 

「逃げたわね」 

 

フッ

 

「あれ?フウカもいない…」

 

『瞬間移動はダメって言ったじゃん!』

 

『瞬間移動したら次の鬼でしたね?でも既に鬼なので関係ありません。それに今のは空間を圧縮して一歩で思い付いただけですよ』

 

『所謂、縮地ってやつですね』

 

「ねえ、私の周りを回りながら話さないでくれない?」

 

『パッと撒いてきますね』

 

『タッチ、ソウジ君次の鬼ね』

 

『オンソクコエナイヨウニシナイト』

 

「なんでソウジ君だけ早口?」


◇◆◇◆◇◆◇◆

 

作者:「お答えしよう!」

 

ソウ:「お前がかよ!」

 

作者:「彼は他二人と違って自分の移動速度を上げたのではなく時間を圧縮して結果的に超高速移動するようにしているから口調も超高速になってしまっているのだ」

 

ソウ:「これでもゆっくり喋ったんだけどな」


◇◆◇◆◇◆◇◆

 

そして三十分後

 

ケイトは茶屋に入って寛いでいた。

 

「長いわね~」

 

『フウカ君!バーリアとかズルいよ!』

 

『別に音速は超えてませんし瞬間移動もしてませんよ』

 

『俺もバーリア』

 

ソウジは周りの空気の時間を止めて見えない壁を作って閉じ籠っていた。

 

要するに小学生の鬼ごっこと同じだ。

鬼に捕まらない状態を作って鬼にならない様にした。

ありがちな事だ。

 

そして次に起こることは…

 

『私、抜けますね』

 

フウカは転移して逃げた。

 

『あっ、なら俺も二~抜けた~』

 

ソウジは本を開いて逃げた。

 

鬼だけ残して皆止めて、結果的に鬼ごっこが終わるのだ。

 

「長かったわね」

 

「すいません」

 

「かなり楽しそうだったわね」

 

「はい、少し熱中しちゃいました」

 

他二人もいつの間にかテーブルに着いている 

 

「ねぇ、ソウジ君はチェスとかできる?」

 

「将棋なら少しだけ」

 

「じゃあリバーシにしよう」

 

「リバーシ?」

 

「オセロっていた方がわかりやすい?」

 

「あー、オセロか盤持ってない」

 

「はい、盤と駒ね」

 

レンは緑の盤と白黒の駒をテーブルに出す。

 

「白がいい?黒がいい?」

 

「じゃあ互いの服の色から俺が白」

 

「じゃあ僕は黒ね」

 

今日はとことん騒がしくなりそうだ。


そして一時間後

 

「やるね、ソウジ君…」

 

2勝2敗5引き分け


そして現在30:30残り4マス

 

「そっちこそ」

 

「こうも実力が拮抗してると長引くわね」

 

「そうですね、そこ置いたらどうですか?」

 

「ダメですね。どう置いても拮抗する未来しか見えないです」

 

「また引き分けか~ホントに強いね」

 

「ゲームは得意なので」

 

「そんなこと言って、他にも色々できるくせに」

 

「面倒なのはゴメンだ」

 

「じゃあ次は皆でできるゲームをしよう」

 

「トランプにしよう」

 

「UN〇にしようと思ったんだけどね」

 

「トランプのが簡単だ」

 

「材質はプラスチックでいいよね?」

 

「いいぞ、逆に紙だとやりにくい」

 

「アイアイ」

 

レンは机の上の盤を消して、トランプを虚空から取り出す。

 

「おい、どっから出した?」

 

「えっ、それ今さら言うの?」

 

「あまり目立つな。お前、一応神だろ?」

 

「一応じゃなくて、確り神だよ」

 

「なら解りやすく超常現象を起こすな」

 

「僕は別に目立っても構わないんだけどね?人間程度に負ける自信は無いよ」

 

「そうだったな。お前、一応死神だったな」

 

「そうだよ、まあそんな事置いといてババ抜きしよ?」

 

「そうだな」

 

「ババ抜きですか」

 

「やっぱり始めはババ抜きでしょ」

 

「ババ抜きって?」

 

「ルールを説明しますね。先ずは均等にカードを配ります。そのあと同じカードを二枚ずつ出して行って最後までカードを持っていた人の負けです。やってみた方が解りやすいのでやってみましょう」

 

ソウジはサクッと説明を終わらせた。

レンは既にカードを配り終えていた。


「フウカさん、ケイトさんのサポートをお願いします。俺は…神にババを押し付けるので」

 

「やるかい?」

 

「ふっ、言うまでもない。オセロの決着着けてやる」

 

「では順番はソウジ君→ケイト→私→レンの順番で引けばいいですね」

 

「つまり私は?」

 

「ケイトは私の手札を引けばいいんですよ」

 

「私は誰に引かれるの?」

 

「ソウジ君に引かれて下さい」

 

「フウカは?」


「レンの手札を引きます」

 

「わかった。とりあえずやってみましょう。ソウジ君、引いて?」

 

「はい」

 

そうして初心者を交えつつババ抜きは進行していった。

 

そしてまたもレンとソウジの一騎討ちになっていた。

 

互いにババを交換しあっている。


確立は二分の一なのに何故か終わらない。

 

「時間かかるわね」

 

「おかしいですね。二人とも二分の一の確立を引き続けてます。ここまで続く確立は天文学的な数値ですよ」

 

「くっ、もう何回目か…こんなに連続でババを引いたのを初めてだ。まるで乱数調整でもしたかのようだ」

 

「僕こそ、ここまで手こずらされるのは何百年ぶりかという感じだよ」

 

「では、こう言うのはどうでしょう?次にソウジ君がババを引いたらレンの勝ち、次にソウジ君がババを引かなかったらソウジ君の勝ちっていう風に一時的にルールを変えましょう」

 

「本当の一騎討ちってことね」

 

「一撃で仕留めてやる」

 

「君に僕の幻術が見破れるのかな?」

 

「レンはコロコロ表情が変わるから逆にわかりにくいのよね」

 

「逆にソウジ君は完全にポーカーフェイスで常に薄ら笑いですね」

 

(右か…左か…)

ソウジの手元にはスペードの6がある。

レンは二枚のカードを持っていてどちらかはジョーカーだ。

 

ソウジは右のカードに手を伸ばす。

 

レンは驚いた様な顔をする。

 

ソウジは左のカードに手を伸ばす。

 

レンはニヤニヤする

 

ソウジはもう一度右のカードに手を伸ばす

 

レンは悲しそうな顔をする

 

(どっちだ?左のニヤケ顔の裏に何がある?あれはウソだ、間違いない。でも裏の裏をかいてくる可能性は大いにある、だが更に裏の裏の裏をかいてくる可能性も捨てきれない)

 

ソウジは迷った末に左のカードを引いた。

 

「キタコ…れ?」

 

引いたカードはジョーカーではなかった。

 

が、

 

スペード以外の6でもなかった。

 

それはダイヤの9だった。

 

「えっ?なにこれ?」

 

「ダイヤの9だよ?」

 

「気づいてたならなぜ言わない」

 

「えっ何が?そっち9じゃないの?」

 

「スペードの6だ」

 

ソウジは二枚の表を向けてレンに言う

 

「どっかで狂ったね」

 

「まあ、俺はババを引かなかったから俺の勝ちだな」

 

「えー、でも6じゃないから無効でしょ?」

 

「どうしましょうか?」

 

「無効だ、無効だ。やり直せばいいだけだろ?」

 

「あっジン君!ジン君もやる?トランプ」

 

「まあ、調度暇してるし参加するかな。どうかしたか?」

 

「いえ、ジンから暇してるという言葉が出てるくるのが珍しすぎて…」

 

「人をワーカーホリックみたいに言って、俺は結構まともだぞ?」

 

「いや、ワーカーホリックだろ」

 

「完全なワーカーホリックだね」

 

「だから休暇とってるだろ!」

 

そうして昼は過ぎていった。


▲▽▲▽▲▽▲▽


そして夕方、私達はアリシアのギルドに来た。

 

「速かったですね。もう少し掛かると思ってましたがご無事で何よりです」

 

アリアはいつも通りだ。

 

「で、大量の死骸は何処へ?」

 

「倉庫の方にお願いします」

 

「はい、討伐証明部位の剥ぎ取りもやって無いので確認も兼ねて案内お願いします」

 

「はい、わかりました。こちらです」

 

そうして通されたのは、かなり広い地下倉庫だった。

 

「この辺りにお願いします」

 

「ソウジ君、魔法の解除の準備をして」

 

「はい、準備しますね」

 

フウカはトランクの中に入って行った。 

  

すると地面に藤色の魔法陣が浮かび上がり、続々とワイバーンの死骸が浮かび上がってくる。

 

結局、ワイバーンは高く作られた天井に付くほどの山を作った。

 

「えーと…158羽ですね。解体がされていないので、そのぶんの金額を引かせていただきます。えー合計で金貨20,000ですね」

 

「結構キリのいい数字ですね」

 

「金貨19,983枚とか言うと数えるのが大変でしょ?つまりそう言うことよ」

 

「そう言うことですか…」

 

「皆さんは今回の依頼はいかがでしたか?」

 

「アリア、急にどうしたの?」

 

「いえ、もし簡単だったなら次回からもう少し歯応えのある依頼を紹介してもいいかもしれないと思った限りです」

 

「そうですね、まあもう少しぐらいなら難しい依頼でもこなせると思いますよ」

 

「そうですか。ではそのように配慮しますね。今回はありがとうございました。これからもよろしくお願いします」

 

「こちらこそ今後もよろしくお願いします」

 

そうして私達はギルドを出て家路につくのだった。

作者:「休んでばっかりじゃん!フランス人かよ」

レン:「自分で書いといてそれ?」

作者:「そだね、もうちょっと仕事させよ…」

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