激闘のデュエル大会 序
作者:「遅くなりました。ウェブ利用制限の妨害を受けてしまいまして」
レン:「まあ、いいじゃん。なんとかなったんだし」
こっちの世界に居ると次々と何かを頼まれて休日にならないからあっちで休日を過ごすことにしたのだ。
そして俺はいつものヘルメットを被った。
「ふーん、それで今ここで現実逃避してると」
「俺は今日は頑張ったからもういいんだ」
「それでこんな薄暗い森の中のボロ小屋で鉄を叩いて休日を過ごすの?」
「別にいいだろ、ほっといてくれ」
「で、これは何を作ったの?」
「前に手を貸してくれた情報屋にくれてやる大剣だ。右側の刃と左側の刃のそれぞれに違う属性を付与してる」
「ふーん、じゃあこのカッコイイデザインの盾は?ステータスが無茶苦茶低いけど」
「カッコイイだろ?」
「デザインはね」
「カッコイイから桶だろ?盾は俺の魔法で最高の盾にできるし」
「そう言えばそうだったね。じゃあ今作ってるのは?」
「新しい装備のパーツ」
「そんな持っただけで割れそうな薄っぺらな剣でなにするの?」
「まあ、見てろ」
俺は薄っぺらな剣を量産していく。
そこにモンスター狩りから帰ってきた銀次郎が素材がパンパンに入っているだろう袋を持って入ってくる。
「誰?」
「ああ、お疲れ様。それはそこら辺に置いといて。棚にあるミスリル食べていいよ」
「gi、nn、zi、ro、u、銀次郎君ね。よろしく」
銀次郎は手を差し伸べられたからとりあえず握手した。
「ソウジ君はいつの間にこんな使い魔を手に入れたの?」
「ちょっと前」
俺は作業を続ける。
ミスリルを補給した銀次郎はまた出ていった。
「あれ、コアは例のファイナルナンバーゴーレムだよね?」
「そうだな」
「へ~、最近のアイツの討伐状況知りたい?」
「どうでもいいな」
「ここ数日で三、四回倒されたらしいよ」
「ふーん、まあゲームだしいつかは攻略されるわな」
「なんか反応が微妙だね」
「そりゃ、一回倒した俺にとってはもう既存のコンテンツだし」
「まあ、僕には関係ないか」
「よしできた。残りは向こうでやるか」
ソウジは傍らに置いてあった本を開く
次の瞬間、そこは森の中の小屋ではなく遠くに緑が見える荒野だった。
「ちょっと変わった?」
「ああ、エリアを追加したんだ。あれは森林エリアだね。彼処にある台から転移で行けるようにしたから」
と言ってレンが指差す先には、白い石で作られたと思われるステージがあった。
「随時拡張してくから楽しみにしててね」
「んじゃ、やるか」
ソウジはアイテムストレージから作業台と道具を取り出す
「コンバートリアル」
そしてコンバートして、左の袖口から杖を取り出す。
作者:「そうだったね、フウカ君が杖無しで魔法使うから劣化番も杖無しで使えるようになったのかと思ってた」
ジン:「確りしろよ作者…」
レン:「て言うかこの下り久々だよね」
作者:「そうだね」
ジン:「そうだな」
「何を作るつもりなの?」
「多段ヒット剣」
「あー、ゲームでよくある一回の行動で二回分動けちゃうやつね」
「それならこのゲームにも既にあるよ。ちょっとレアだけど、ちょっと頑張れば手に入っちゃう代物だし、そんなにステータスも高くない」
「だから自作する事にしたのね」
「別に自分で使う訳じゃないから」
「態々作るのに自分で使わないんだ」
「辻デュエルの賞品にするつもり『氷よ汝、其を凍てつかせよ フリーズ』
剣の表面を氷が覆う
「こんな小さな現象を起こすにも詠唱しなきゃいけないのって大変だね」
「いや、普通なら冬の間にやるとか、すごく寒い所に行ってやるとかしないと出来ないから、よっぽど楽」
「それは良かったよ。でも君もさっさと魔法に慣れて詠唱なしで使えるようになったら?」
「杖使えって言ったのお前だろ?」
「そうだっけ?」
「まず言って詠唱なしで魔法ってどうやるんだよ」
「フィーリングでなんとかして」
「なんだそりゃ」
俺は作業を再開した。
工程をざっと説明すると、小屋で作った薄い剣を氷で接着して全体の時間を停止させれば完成だ。
「さてと、俺は辻デュエルの準備をしに戻るからな」
「うん、僕は適当にやるからいいよ」
そして俺は小屋に戻ってきて、ネットの掲示板に書き込みをして小屋を出た。