残念嫡男 家出する
作者:「すいません、今回短いです」
レン:「しょうがないよね」
作者:「その内臨時投稿で埋め合わせるので勘弁してください」
その頃ケイトは談話室で一人悶々としていた。
「はぁー・・・」
と弱々しく溜め息をついて俯いてまた溜め息をつくを繰り返していた。
そしてまた俯こうとした所にノックが響く
「はーい、今出るねー」
ケイトは溜め息をつくのを止めて玄関のドアを開ける。
そこにはヴィンスの秘書でメイドのエイミがいた。
「お嬢様、ご無沙汰してます」
「エイミじゃない、どうして家に?」
「旦那様からお手紙を預かってきました。なんでも急ぎの案件で手紙の内容を早急にどうにかして頂きたいらしいです」
「お仕事かー・・・」
エイミから受け取った封筒を開くと二枚の紙が入っていた。
片方には『セイが家出した。早急に連れ戻してくれ。父』と書いてあり、もう片方には現状が書き連ねられている。
「あの子はホントに面倒を増やしてくれるわね・・・」
「案件は機密事項との事でしたので中を改めていません。私はこれにて失礼します」
エイミは一礼すると帰っていった。
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そして視点は再び壱なる門に戻り
ソフィアはソウジから借りた水晶球を使って上昇していた。
暫く使ってみて解ったがこの翼を操作するのにはそれなりの魔力を消費するみたいで
元から常人並みかそれより少ない体内魔力しか持っていない私は既に魔力が枯渇寸前、視界も狭くなってきた…
あとどれだけ昇れるのかわからない
フウカさんの所まで昇っていけるとは到底思えない
『例え鳥の両翼を得ても、蝶は大空を飛ぶことは出来ず、蛾は蒼月に辿り着くことは出来ない』
昔、姉が言っていた。
『例え誰かの力を借りても誰かの隣まで昇ることはできない、その誰かの隣に行くためには力を借りるのではなく自分が変わらなくてはいけない』と
そして姉は昇っていってしまった。
どんどん視界が狭くなっていく。
狭まる視界の中で目一杯手を伸ばすがその手は白い鳥に届かない
魔力が尽きて維持できなくなった翼は霞んで霧散する
それでも私は腕を伸ばし続ける
そして最後にとても大きな白を目にして意識を手放した。
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パチンッ
「んじゃ、俺は上のフォローに行くからフウカさんにこの肉の事を言っといてくれ」
「あのさー、僕これでも神様だよ?指パッチンで呼び出さないでくれる?」
「あれ?レン?おっかっしいな~、俺が出てくる筈だったんだけど・・・まぁいいかレンよろしく~」
「君が出てくる?まさか…タイムトラベルでもするつもりなの?」
「そのつもりだったんだけど…出てこないってことはする必要が無くなったんだろうな。たぶんお前が出てきたからだろうな」
「僕?」
「過去で必要がなくなれば未来でもまた必要がなくなるからな」
「まあ、僕には解りかねる事だけどそういうことにしておくよ」
「じゃあそこにある肉の事は頼むな。タイムストップは解除してあるから」
「はいはい、わかりましたよーだ」
ソウジは水晶球に触れて姿を消した。
いや、超高速で移動した。
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俺は地下室まで戻り談話室に顔を出す。
「ケイトさん?少しは落ち着きましたか?」
「・・・落ち着いて居られる状況じゃなくなっちゃった・・」
「へ?何かあったんですか?」
「え~とね、何から話したものか…」
ケイトはエイミからの手紙を持って説明を始めた
「えーと、まとめるとアリシア家の嫡男でケイトさんの弟のセイ・アリシアさんが家出して…現在行方不明。屋敷の人間を私服捜索官として放ってはいるものの、数を増やしすぎると柄の悪い人間にバレるからそこまで人数を投入できない、だから少数精鋭ってことで俺たちに解決してほしいと言うことですね」
「そういう事よ。巡回中の警備兵全員に通達を入れたらしいから直ぐに見つからないなら裏路地に居るって事だから私たちは路地裏を重点的に探すってことで、ソウジ君も手伝ってくれるよね?」
「まあ、手伝いますけど…せめて特徴とか教えてください」
「え~とね~凄い貴族っぽいから見れば解るよ」
「まあ、ダメ元ですが探してみますね」
俺は家を出た。
作者:「それと最近、高宮先生含む複数人と合作を始めました」
レン:「おお?またコラボかな?」
作者:「たぶんないけど、終わりの終わりって言う小説で主人公が人類が衰退してロボットが繁栄する世界に転移して色々やる話です。よろしければ閲覧ください。http://ncode.syosetu.com/n0388dx/」