戦場の華の問題ですから
フウカとユリが話している頃ケイトはこっちで言う喫茶店でツバキと話していた。
「・・・で、まぁそういうことで。ユリに冒険者を辞めさせるのを手伝ってほしい。」
「私としてはユリの話を聞きたい、やっぱりユリの意志を尊重するべきだと思う。けどパーティーの解散は、別にいいんじゃない?それはパーティーリーダーが決めることだし」
「そうなんだけど、ユリを一人残すのもなんかこう……ね?」
「まぁ、ユリも冒険者だしそういうことがあるということも、わかっているはずだし、一人でもやっていけるはずよ」
「そこで頼みたいんだが、もし私がパーティーを解散してユリが冒険者を辞めなかったら、ユリをケイトさんのパーティーに入れてやって欲しい。頼んでもいいか?」
「まず一つ、私まだパーティー作ってないから、今後パーティーを作ったら、その頼みを引き受けましょう。」
「それでいい、ユリの事を頼みます。」
「手が震えているわよ、ホントは冒険者を続けたいんでしょ」
「いや、この際だから私の意志はどうでもいい」
「私は皆の意志を尊重するべきだと思うよ?」
「私はこれ以上仲間を失いたくないんだ」
「まぁ、これは戦場の華の問題だから私は手出ししないわ」
「そんな……」
「安心して、ちゃんと頼みは聞き入れたから」
ケイトはテーブルに金貨を30枚残してその場を後にした
しばらく歩くと
「じゃあまた来るので」
「はい、楽しみにしてます」
「ツバキさんの説得頑張ってね」
「はい、頑張ります。フウカさんこそがんばったください」
戦場の華の屋敷の前で話すフウカとユリを見つけた
「あっケイトーこんなところで奇遇だね」
「フウカは何でここに?」
「私はユリとお話を・・・」
「どうせ戦場の華の解散の話でしょ」
「何故ケイトがそれを?」
「私もその話をしてきたから」
「ツバキさんとですね」
「ユリと話たんでしょ彼女はこの事についてどう考えてるの?」
「ユリは断固として冒険者を辞めないつもりらしいです。それでツバキさんを説得するのを手伝ってほしいと頼まれました」
「引き受けたの?」
「いいえ、これは彼女らの問題なので私が入って解決しても意味がないので」
「私も断ったわ」
「ですよね・・・」
「でも一つ頼みごとを引き受けたわ」
「何を引き受けんですか?」
「もしも、戦場の華が解散してユリが冒険者を辞めなかったら、私のパーティーで引き取るっていう頼みを引き受けたの。勿論ユリの意志を尊重するけど」
「そうならない事を祈りますが」
「でっ私はパーティーを作ることが決まったんだけど・・・」
「それは良かったです」
「フウカ入らない?」
「さあ、どうでしょう?」
「やっぱり、旅立つの?だとしたらいつ?」
「まだ、しばらくは、ここに居ますよ」
「そう・・・」
その時私の視界の隅にこの世界では珍しい黒いスーツが入った
「ケイト、すいません。ちょっと急用を思い出したので先に行きます。ケイトは先に宿に戻っていて下さい。」私はトランクから槍を取り出し水晶球を全て発動させる
「ちょっと、フウカ待ってどう……したの?」ケイトが最後までいい終えると、そこにはもうフウカの姿はなかった。