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vertrag

 ふと目が覚める。

 寝起きの悪さでは誰にも負けない自身はあるが、睡眠していたわけではないし目覚めが良かった。そもそも、僕はどれだけの間意識が飛んでいたのだろうか。

 1,2分?1時間?

 分からない。

 けど、意識がハッキリして周りを見回すと先ほど居た墓場であることは間違いなかった。

 空は『黒く』、きっと今は夜であることは連想される。となると、下校してすぐここに来たのだから少なくとも4時間ほどは意識が飛んでたことになるのだろうか。いや、だが空が『黒い』のは何故だ。あれは暗闇ではない。『黒』だ。

「目が覚めたか?」

 突如背後から声がして僕の目覚めを待っていたかのような挨拶をされる。

 唐突だったので、驚き僕は振り返る。なんだかデジャブな気がする。

「なんだ、お前か。驚かさないでくれ。すまないけど、いきなり意識が飛んで何があったか分からないんだ。僕はどれほどここで眠っていたんだ?」

 出来れば、難しい回答は避けてもらいたい。なんせ空が『黒い』のだ。あれは雲であってなんでもない。と諭してくれるとありがたい。

 ‥‥‥

「おぬしがそこで転がっていたのは、たったの3秒だ」

「そうか、じゃぁそろそろ帰宅させてもらうよ。もう空が暗くなって僕の家が僕を呼んでいる気がするしね」

 帰宅すればなんら問題は無い。ノープロブレム。ドントウォーリー。アイムゴーホーム。そう心に言い聞かせて、何もかも気になることを捨てて帰宅の準備をする。

 ふと気づく、それは色だ。

 僕の学校用のバッグは確か紫色。しかし、そこにあったのは『黒』。

「別におぬしが、そのまま帰宅したいと言うのであれば私は止めないが。何処に行ってもこの白黒の世界は続くぞ?」

 どこか鼻に付く声で話を進める謎の少女。そして、先ほどから気になっていたが、周りに人の気配がしないこと。別に気だの霊圧だのそんなものを察知する能力を持ち合わせているわけではないが、話し声や人の動く音が全く聞こえないのだ。墓場だからと言う理由ではないだろう。

『真っ暗だぜ!』『真っ暗だぜ!』

 ‥‥‥‥‥

「これは君の仕業なのかな?」

「半分正解、とでも言っておこうか。この世界は私一人の一存で転送されることは無い。半分は君が望んだんだ」

『半分だぜ!』『半分だぜ!』

 ‥‥‥‥‥

 半分は僕が望んだ?僕はこんなわけの分からない世界なんて望んだ覚えは無い。

 こんな意味不明な空間で立ち話しているのも僕はそろそろ嫌になってきて答えを聞くことにした。

「あまりこの気味の悪い場所に長いをするつもりは無いので、単刀直入に聞こう。僕はどうやったら元の場所に戻れるんだ?」

「ふふふふふふふ」

 答えを聞いても少女は、不気味に笑みを浮かべながら笑いだすだけで答えは返ってこなかった。

『後ろだぜ!』『後ろだぜ!』

 ‥‥‥‥‥‥

 先ほどから気になっていたが、何処からともなく甲高い声が聞こえてきていた。しかも声はこだまして二人いるらしい。非常にうざい。

 その存在を確認すればこの世界の何かがまた分かるかもしれないし僕は面倒だが振り返ってみた。その瞬間僕の中で時間が止まって見えるほど衝撃な光景が目の前にあった。

「嘘‥‥‥‥だろ。なんで徒沙がここに」

 そこに居たのは、僕が毎日墓石としてみていた存在が居た。


 高校一年生。緑森みどもり 徒沙とさ享年16歳


 僕の幼馴染。一年前に僕の目の前で死んだはずの人物だった。

 徒沙は、おどおどしながらも僕の顔を見て微笑んだ。

「えっと?なんでここにノノ君がいるのかな?」

 坂尾 野々さかお ののる。僕の名前だ。徒沙は僕の事をノノ君と呼ぶ。

 どうやら、徒沙にも何があったのかまったく分からないらしい。

「いや、僕にも何があったかなんて‥‥‥。そうだ!この女だ!こいつが現れてから僕は気絶して!」

「こいつとは随分な物言いをするじゃないか。せっかく愛しの彼女に合わせてやったというのに。嬉しくはなかったか?」

 僕の真横に立って腕を組んでいた謎の少女はゆっくり僕の前に歩き出した。白黒の世界で唯一色を保っている僕達の存在は歩いているだけで存在感がある。

「坂尾、君の言うとおり単調直入に言わせてもらおう。僕もこの世界があまり好きではなくてね。どうも死体くさくてここは嫌なんだ。君は、彼女と今から契約をすれば元の世界に戻ることができる。と言うわけだからさっさと契約してくれ。早くここから去りたい」

 随分な物言いだ。そんなに、この場所が嫌なら契約させる云々の前に送り込もうと考えないで欲しいものだ。そうすれば、僕は今まで通り徒沙のお見舞いをする平凡な毎日を暮らせたというのに。

「えっと、僕はここでずっと暮らしていたんだけど、ノノ君もつまり死んじゃったってことなのかな?」

 何を言っているのか理解できない。僕が死んだ?じゃぁ此処は黄泉の国かどこかであろうか。そして、謎の少女に導かれてここに。なんてそんなことを考えても。

「あぁ!面倒だ!私が勝手に契約を進めさせてもらう!」

 怒り口調で謎の少女は僕の方に手を向けてきた。何かをされるのか身構えてみる。

『汝、亡き者に心捧し者。死者の体を汝が受け入れ契約は成されん』

 謎の少女は手をかざすとわけのわからない言葉を発し、その場には何やら光の粒子が浮遊しだして暗く異様な空間に光が満ちる。

「おまっ、何をしだすんだ!」

 謎の少女にとっかかろうとしたが光が世界を満たして僕はまた気を失ってしまった。

ちょいと執筆するのが久しぶりすぎて自分で世界観を捉えることができなくなり、何やら失敗が否めない。

けど、書いちゃう。

許してください。謎の『』発言は後々にわかるのでそこらへんも含めて

orz土下座

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