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僕は感謝した

 遊び疲れて、帰り道。隣を歩く妹はまだまだ元気そうだ。


「あのさ、千夏」


「んー?」


 夕陽が沈む。


「……今日はありがとう」


「…………あははっ、なぁにお兄ちゃん、急にどうしたの改まっちゃって!」


 オレンジ色の暖かい光に照らされた妹が笑っていた。…………なんか、はぐらかそうとしている気がする。でも、僕はちゃんと言いたかった。


「今日、千夏が一緒にいてくれなかったら僕、多分もっとずっと凹んでた」


「!…………うん」


「千夏がいてくれたから、昨日のことを考え過ぎずにすんだし…………それに、何よりさ。今日、色々新しいことやって、わくわくしたんだ」


 陽が少し隠れて、妹の表情に影が落ちる。


「…………あのさお兄ちゃん。まだ、振られた人のこと……諦めないの?」


「…………分からない、かな。でも、ちょっとは冷静になれたと思う。だから、この夏休みの間に、もっと考えてみるつもり」


「そっ、か…………うん…………うん! 私もそれがいいと思う!」


 今日は父さんと母さんが家にいるみたいだ。明かりのついた、僕達の家が見えてきた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 両親と過ごしてるラノベ主人公って意外と稀だよね。
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