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双子の過去Ⅲ
たった二年前。
それまで姉妹の仲が良かったあの頃。
そして、それをぶち壊した数人の存在。
暁はその存在を未だに許せない。そして、暁に罵声を浴びせた雪真の表情。
忌々しく残るあの時の記憶。そして、嘲笑する数人の人間に罵声を浴びせてきた雪真の存在。
暁はただ、自分が大切にしているものを守る為にした行為。
だが、その真意を知っている者は誰一人としていない。
今、暁の目の前にいて、仲良くしてくれるような存在がいるから、こうやって昔の事を思い出して、揺らいでしまう。
誰にも心を開くことをせず、ただ只管に陰ながら大切なものを守る為にいる彼女。
そんな彼女の心は少しずつではあるが、目の前に佇んでいる一人の存在。
彼女はそんな存在なら、自分がした行動と裏にあった真意を理解してくれるだろう。
昔の事を思い出しながら、彼女は目の前にいる悲しい出来事と向き合った彼に話そうと思う。
「ねぇ……櫻坂……」
「どうかした?」
少しだけ頬を赤くしている暁に俺は返事をすれば、唐突の言葉に少しだけ動揺した。
『今日……あんたの家に行かせて……』
そして、次に暁の顔を見た時、そこには真剣な眼差しでいる暁が一人いたのだ。




