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02話 俺と4人の異世界人。

一旦、これまでの出来事をまとめよう...

17年間を共にした大親友をぽっと出の女に取られ、ふて寝。目が覚めると異世界召喚されていた。

 俺が召喚された国は[クレア]という名前らしく、国が発展していないから天使や堕天使、合わせてもそこまで人数が居ないらしい。

 堕天使と天使には、

"召喚した側とされた側が主従関係となり、行動を共にしなければならない"

 という召喚のルールがあるらしく、従える側は召喚した側とされた側のどちらでもいいとのこと。

 加えて、天使(少女)さんに

 俺を召喚した堕天使を従えてもいい。

 なんて、とんでも提案をされた...

 そしてこんなことを考えている俺の目の前では、

 

 『だっっから!なんで俺があいつに従わないといけねぇんだよ!!』


 『召喚するつもりがなかったとしても、あんたが装置を作動させたんだから責任持って彼に従いなさいよ!』


 絶賛、喧嘩が行われております…天使と堕天使の喧嘩こわ、お腹痛くなってきた...


 『てか!あいつ人間だし!魔力がないと従えるなんてできないだろ!!』


 あ、確かに、考えてなかったけど魔力がないと従えるのも無理だな。ここは大人しく堕天使さんに従うしか…


 『その心配入らないわ、どうやら彼の中にあんたの魔力が入ってるっぽいのよね』


 天使(少女)さんはそう言って俺のお腹辺りをじっと見る。

 え、てか人間に魔力入れるとかできるの?それ大丈夫なやつ…?異世界こわ…


 『俺の魔力がぁ?なんでだよ、入れた覚えないんだけど』


 『おそらく召喚した際、彼に魔力が流れたのね』


 なるほどなぁ…あれ?でも魔力って使ったらその分消費されるよな?召喚って結構な魔力を使うと思ってたんだけど、そうでも無いのかな…?


 『ほら!彼に魔力があるってわかったんだから、さっさと契約して貰える?』


 『ちぇっ…』


 天使(少女)さんに急かされ堕天使さんがこちらに歩いてくる。


 『おいお前、じっとしてろよ』


 そう言い堕天使さんは立っている俺に跪いた。

 これから契約をするのだろう…これ俺立ってるだけでいいやつ?

 戸惑っていると、今まで1度も喋っていなかったエルフさんがこちらに近づき軽く杖を振るった。


 『契約は完了した。これからは君がこの子の主だ』


 そう言いエルフさんはまた奥に戻ってしまった。それにしても、契約ってこんなに早く終わるものなのか、


 『よっし、なったもんは仕方ねぇ!』


 堕天使さんは勢いよく立ち上がると俺の方にバッと顔を向けた。


 『お前、名前は?』


 「あぁ俺は、し…」


 いや待て、ここは異世界に合いそうな名前の方がいいか...?うん、せっかく異世界に来たんだ、名前変えよう。

 名前か…昔書いてた小説の主人公からでも取ってくるか、


 「俺は、カドル。よろしく…えっと、」


 『あぁ俺の名前もまだだったな、俺はシーレ』

 『よろしくな、カドル』


 「うん、よろしく。シーレ」


 こうして俺は、異世界召喚されて初日に堕天使を従えたのであった。

────────────────────

 どうやらシーレ達は同じ家で過ごしてるらしく、シーレの主である俺も同じところで過ごしてもいいらしい。

 一緒に住むという提案をされなければ今頃、野宿できる場所を探していたところだろう。

 異世界で野宿とか絶対したくないからな、めちゃくちゃありがたい…

 今のうちに、あの場にいた4人のことを頭でまとめておこう。

 俺の前を歩いている男性、名前はパラシエルさん。仮で天使(男性)さんと呼んでいた人だ。肩より少し下まで伸ばした茶色の髪をハーフアップにしており、前髪を上げるために付けているヘアピンがビビットなピンクと黒色なのが特徴的だ。


 その横にいる少女、名前はイロウエルさん。仮で天使(少女)さんと呼んでいた人だ。肩ぐらいまであるピンク色の髪を小さくふたつで括っており、真っ白なうさぎのポシェットを持っている。大切な人からのプレゼントらしい。


 俺の左隣にいる男の人、名前はアルミサエルさん。呼びにくかったらアルやアルミと呼んでも大丈夫らしいので、アルさんと呼ばせて頂こう。アルさんはエルフだ。黒髪で前髪が少し長くメガネをしている。全体的にダボッとした服装だからか、この世界では少し安心感がある。


 そして、俺の右隣にいるのが堕天使のシーレ。どこかアルさんと似た雰囲気だかシーレはアルさんに比べて口が悪めだ。あとよく喋る。 シーレの髪型はアルさんと違って、すこし伸びた後ろ髪を右下で括っている。首にはチョーカーをしていて、ビー玉のようなものが埋め込まれているのが少し気になる…

 水晶…だろうか?キラキラと光っていて、オーロラみたいに綺麗だ。


 『…何ジッと見てんだよ、これはやらねぇからな?』


 …シーレに睨まれた、大切な物なのかもしれない。


 「ごめん、チョーカーにそんなのが付いてるって珍しいなーって思ってさ!」


 俺がそう言うと、シーレはチョーカーに付いたビー玉のようなものを触りながら口を開いた。


 『…これ、お前にはどう見える?』


 …"どう"って、思ったこと言ってもいいのかな?


 「綺麗…シーレに似合ってて綺麗だと、俺は思う」


 俺は思ったことをそのまま口にする。気分を悪くしないといいけど…しかし、そんな考えは杞憂だったらしい。


 『やっぱそうだよな!カドル、お前センス良いな!まっ、俺が召喚したんだし当たり前か!』


 シーレは満足そうにニカッと笑い、再び前を向いた。

 それにしても、どうしてこんなことを俺に聞いてきたんだろう?…まぁ、意図がどうであれシーレの機嫌を損ねなくて良かった

 それからしばらく歩くと前の2人の足が止まった。


 『ここが私たちの住んでる家よ』


 イロウエルさんの指さす方向を見ると小さいお城のような建物があった。

 俺がこの建物を見て一番に思った感情は"凄い"それと同時に

「絶対に汚さないようにしよう…」

 そう覚悟を決めたのであった。

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